あれから五年
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
ミレイが部屋を去ってから、既に五年が経過していた。あれから瑠夏は午前中の三時間は土魔法を磨くことに費やし、午後の五時間は新しい魔法に挑戦していた。
大気を硬めて固定するということは、空気を固めるということではなく、空間を固定して中の大気を動かないようにすることだと気づいてからは、その魔法の応用は急速に進んだ。
空間に中が空洞の自分の望む箱を創り出すとイメージすると、コントロールしなければならない体積を著しく減らすことができ、使用魔法量も激減した。
更にトレーニングを進めることで、薄さはミクロン単位となり、形を創り維持することにだけ魔法を集中させることができるようになった。
最初は壁のようなものを維持することを心掛けたが、それはすぐに容易となり、生半可の衝撃では破壊されない障壁と呼んでも差し支えない見えない壁を色々な場所に同時に作成することが可能になった。
次に試したのは、下部に椅子を取り付けたような球体をイメージして創り出し、椅子に腰掛けてから、その球体を徐々に大きくしていくと気球と同じような効果で空に浮かぶことが可能になった。
降りる時は、球体の大きさを小さくすれば下がっていくので空の散歩はすぐに可能になった。
最初のうちは空中での移動が難しいと考えられたので、洞窟と魔造気球をロープで繋いでいたが、洞窟の真下の崖下に固く大地に固定したベースキャンプになるような石のステージを設置し、土魔法の応用で気球に取り付けた石をそれと合成するように意識すると、質量の軽い気球がステージへ移動できるようになった。
作動距離の確認をしてみたが、自分のイメージが可能であれば、どれだけ距離が離れていても帰還は可能となり、更に気球の隣に同じくらいの大きさの球体を両サイドに隣り合わせで作成し、後方に穴を開けた状態でそれを収縮させると膨らませた風船が飛ぶように移動出来ることも可能となり、サイドの収縮具合を変更することで方向転換も行えた。
この時点で、ミレイが去ってから一年が経過していた。
土魔法はこの時点でほぼ完成の域に到達しており、ニ年目からは午前中は空中散歩と航空動画の撮影を行うための時間となり、アップする動画の幅も広がり、かなりの範囲をはるか上空から気づかれないように撮影することが日課になった。
椅子の部分は恒久的なものを土魔法で作り、それに魔像気球を接続すれば良いと考え、透明な立方体の箱に透明アクリル製の椅子を二つ並べ、それにシートベルトを装着して、最後に底面に地上から見えにくいように目隠しシートを貼って完成させた。この操縦室を利用するようになってからは、地上を歩く魔物や人族に気づかれることは全くなくなった。
当然、ミレイが出ていくことになった古代遺跡の所にも向かったが、二百メートルほどの高さから観察しているにも関わらず、誰にも見つかることはなく、詳細な情報を動画として記録することができた。
遺跡調査はエルフとドワーフが主体になっており、研究部門をハーフリング、獣人を主体とした奴隷の管理をヒト族が行っているようだった。
食事は十分な量が提供されているようであるが、睡眠は大型の施設に全員が詰め込まれており、雑魚寝の状態であることが伺われた。
奴隷は男女混合で、獣人だけではなく、少ないながらもヒト属やハーフリングなども混ざっており、この傾向にはもう暫くの調査が必要と思われた。
ダンジョンは遺跡の中央部に開口部があり、周囲をヒト属の武装した兵士が囲んて警備しており、内部への侵入は難しいように見えた。
ダンジョンから出てくる奴隷達は、多かれ少なかれ負傷しているものが多く、中には手足を欠損しているものもいた。そんな彼らも医療所のような所へ連れて行かれるわけでもなく、そのまま施設へと連れて行かれていたので、内部にそのような部屋があるのか、もしくはなにも治療されることなく放置されているか、そのどちらかが推察された。
現状を見る限りでは、どのように判断してよいか判らず、結論は先送りにして瑠夏はその場を立ち去った。
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