転機2
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
「なんだ?急に霧が広がってきたぞ。ろくに前が見えないぞ。」
私は気配を消したまま、倒れたまま放置されている給仕の男の側に行くと、彼の隷属の首輪に手を添えた。
「分解!」
目の前で首輪がポロポロと崩れ落ち、私は彼に回復の魔法を使用した。
(ねぇ、隷属の首輪は外して、回復の魔法も掛けてあげたわ。あなたは仲間を助けて逃げる意志はある?)
私の念話での問いかけに、男は目を丸くして周りを探ったが、当然隠蔽を使用している私を見つけることはできなかった。私は途中で拾ってきたナイフを男の方へと押し付けると、覚悟を決めたのか、男は大きく頷いて仲間の獣人の方へと移動し始めた。
ワタシは彼に隠れて、獣人達の所へ向かい、彼が拘束している縄をナイフで切り離している間に、獣人達五人に範囲回復魔法をかけた。
「ねぇ、魔法が使われてるわ!誰か私以外に魔法を使える人いるの?」
エルフの女に答えるものはおらず、女は即座に風魔法の突風を使用した。
周囲に立ち込めた霧は、その突風によりあっという間に薙ぎ払われ、私も足元を掬われる形でふらついてしまい、そこにすかさずエルフの男が矢を撃ち込んできて、それは私の後ろ脚を貫いた。
霧の晴れた空き地には、獣人を縛り付けていた丸太とズタズタにされた縄が転がっており、給仕も含めて、彼らはその場から姿を消していた。
彼らの行動の素早さに驚きはしたが、今の私はそれどころではなかった。突き刺さった矢の周辺の筋肉は痺れたように麻痺しており、その場からまともに動くことができなくなっていた。
「なんなのよ!あの獣共はどこへ行ったのよ!」
人族の女が叫ぶ中、弓を手にしたエルフの男が、弓で私を指して答えた。
「多分、あいつが逃した。残っている回復魔法と同じ匂いがする。」
「はぁ?どいつだって!」
エルフと人族の女が同時に私に振り返り、目を丸くして驚きの表情を浮かべた。
「こいつは幻獣の子供?」
「もしかして、私達はお宝を見つけたの?」
それまでの嫌らしい怒りに満ちた表情は消え失せ、歓喜に満ちたものへと変わった。
「見たことがないタイプのやつだから断言はできないが、魔法の種類も、魔力量も通常の魔物と比較するとケタ違いだからな。可能性は高いはずだ。幻獣の中でも位階の高い神獣レベルかもしれない。」
「ちょっ、ちょっと待ってよ。神獣って言ったら、ママが使役しているフェンリルと同クラスっていうことだよ。ハンパなさすぎるじゃん。絶対に生け捕るよ!ヘマすんなよ。」
「白金貨千枚の価値があるかもね。」
そんな欲に塗れた話を続ける相手を警戒し、ズルズルと後退する後ろ脚が、草の上で滑り、脚を踏み外した。驚いて後ろをチラッと確認すると大きく抉れた崖が確認でき、これ以上後ろへは下がれなかった。
「あれあれ、おチビちゃんでも確認できたみたいだね。それ以上は下がれないよ。そのまま奈落の底へ一直線だからね。」
嫌らしい笑みを浮かべる人族の女が嬉しそうに教えてくれた。
私は矢を口で咥えて引き抜くと、範囲雷魔法である落雷を発動すると同時に、キュアを使用して身体に広がっていた麻痺毒を治療した。
落雷は私を中心とした半径五十メートルほどの大地に降り注ぎ、奴らを一掃したかに思えたが、雷の残滓が消えたあとには八人の相手がまだその場に平然と立っていた。
「驚いたねぇ、まさか雷魔法まで使えるとはね。ますます夢が広がるねぇ。」
「後衛の二人が魔力障壁の範囲から外れてたから真っ黒になってるけどな。」
「それは普段から障壁の範囲はしっかりと把握しろって指示してる私の言葉を無視してるから仕方ないさ。自業自得だね。それより、ヤツが解毒魔法まで使ったよ。さっさと対策しなよ。」
「何だと!こんなチビのくせに解毒魔法まで使えるのか。」
更に撃ち込んでこようとするエルフの男の矢を、火魔法の火焔放射で焼き払い、更にエルフの女を燃やしつくそうとすると、焔の前に金色の膜が広がり、それを防がれた。
ヤバいかも。これって絶体絶命ってやつですか?
最後までお読み頂き誠にありがとう御座います。
何分にも素人連合でございますので、御評価頂けますと、今後の励みになります。是非とも最下部に設定されている☆☆☆☆☆でご評価頂けると有り難いです。
よろしくお願い致します。




