あれから三年
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
瑠夏が集中している目の前に白く輝く砂が集まり、等身大の像が形成され始めていた。
「スゴイなぁ、ホントにそっくりだよ。」
「ミレイが送ってくれるイメージがリアルだから、造形し易いんだよ。」
そんな会話を続けながら作業は継続され、二時間程で台座の上に立つ大地の神デメルが完成した。大地への恵みを施すように両手を広げ、その顔は慈愛に満ちた微笑みを浮かべていた。
その像を見たミレイは、思わず礼拝のポーズを取ってしまっていた。
最初は岩ばかりの洞窟だった場所には、床の中央には瑠夏が創造した大理石調のタイルが、まるで魔法陣を描くように敷き詰められ、半球状の天井を半円アーチを多用するように、上になるほど細くなっていく太い装飾された柱が支えていた。
周囲の壁も、明るい様々な色調の透き通ったガラス様の石と自然発光する石を組み合わせたものが、まるでステンドグラスのように配置されており、フランスのサント・シャペル教会のような印象を与えていた。
中央正面の祭壇には、火の神ティアと水の神アノスが、たった今作成された大地の神デメルの両隣に配置されて、広い講堂を見護るように佇んでいた。
「この三年で、瑠夏の魔法の技術は、土魔法に限れば私でも全く太刀打ちできないレベルになったね。」
「他は全くできないけどね。魔力を物質に変換する技術はからっきしだから、火魔法は全然使えないし、水も水蒸気を集めて水を作るとか、水の形を変えるとかくらいしかできないから攻撃魔法には全く使えないし、土魔法だって、周辺から対象になる土の成分のみを集めて目的のものを作り出すことが基礎だから、本来の土魔法とは全く理論が異なるみたいだから、生産系に限定された魔法師なんだろうね。」
「育ってきた前の世界の環境が、あまりにも便利すぎて、様々な技術や理論が確立した世界だから、その常識を壊すことが難しいのかもしれないね。」
「散々目の前で、ミレイのたくさんの魔法を見せてもらっても、その常識を壊せないんだから、よっぽど自分の頭がカッチンコッチンなんだろうな。」
「でも、私には全くできない空間の固定がてきるのはスゴいと思うよ。あれは全く意味不明の現象だよ。特に持ってるカバンに特殊な空間を備えさせたアイテムバックなんて、私には全く意味不明のものだよ。」
そう言うミレイの頭に、紙の箱のような感触のものが当たった。
「でもさ、そんなんで役に立つと思う?よく見ると少し歪んで見える三十センチ角位の風船みたいな空間だよ。全く攻撃には使用できない魔法だよ。」
言われたミレイは少し戸惑いながら答えた。
「今は全く役に立たないかもしれないけど、それをもっと大きくして自由に変形できるようになれば、それに乗って空を飛ぶこともできるようになるかもしれないよ。」
「三年で三十センチ、いつになったらできるようになるんだろうね。」
そう言いながら、瑠夏は先に部屋へと戻っていった。
「あのアイテムバックだけでも、歴史的な偉業なんだけどね。」
ーーー
その日のお昼にマクトの宅配を食べている時に、ミレイがフレンチフライを食べながら、今日の予定を瑠夏にに伝えた。
「午後からは、白夜とアマント川を遡って、トリシーノ瀧を越えたムスコルト遺跡にまで行ってこようと思うんだけど、構わないかな?」
「あの辺りのデータは殆ど無いから、できたら画像も撮影してきてくれると有り難いかな。で、帰りは何時くらいになりそうなの?」
「特に変わったことがなければ五時くらいまでには帰れると思うんだけど。あの辺りは少し強めの魔物が出るから、白夜にゴーフロのカメラを装着しようと思ってるんだ。期待して良いと思うよ。」
そんなことを話しながら食事を終えたあとに、瑠夏は白夜とミレイにオヤツとジュースを入れた特製のリュック型アイテムバックを渡すと、洞窟入口で手を振りながら二人を見送った。
この時が二人の転換期になるとは、二人と一匹は全く思わなかった。
最後までお読み頂き誠にありがとう御座います。
何分にも素人連合でございますので、御評価頂けますと、今後の励みになります。是非とも最下部に設定されている☆☆☆☆☆でご評価頂けると有り難いです。
よろしくお願い致します。




