道中
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
「お父様、どうして私が一緒に行くことを許して下さったのですか?」
馬で並んで走りながら、先程村を出てくる時に突然同行を許してくれた意味がよく判らずに、トエがセキシュウに尋ねた。
「正直に言えば、あのままお前を置いていったら、二人が攫われたり、最悪の場合は殺される可能性があったからだ。」
それを聞いたトエには、その真意が判らずに更に質問を重ねた。
「いったい誰に殺されると言うのですか?他の村のアサシンに殺されるということですか?」
それを聞いて、答えるべきか一瞬悩んだセキシュウであったが、そのまま正直に答えることにした。
「可能性は二つ。一つはお前の言うように、他村の族長の指示によるもの。もう一つは、ムネノリを長とするヤグ村内の派閥だ。」
その意外な答えに、トエは改めて聞き直した。
「どうして兄様が、そんなことをするのですか?信じられません。」
セキシュウの顔に暗い影が差した。
「マサシゲをよく見てみろ。真っ白な白銀に近い髪の毛に藍色の房と、金色の房、深い海の底のような深蒼の瞳と光り輝く金色の瞳のオッドアイ。誰が見ても魔臓持ちであるし、しかも二属性というエルフやドワーフにも珍しいタイプだ。」
それを聞いたトエは、背中で編み込んだ髪の毛を引っ張りながら遊んでいるマサシゲを、チラッと振り返った。
「ウンエノの国には、決まり事がある。『先祖返りの魔臓持ちが現れた場合は、其の者を国の長として、一つとなって支えねばならぬ』という古くからの掟だ。マサシゲは、洗礼の儀の後に、先祖返りの魔臓持ちであることを公表する予定であった。さすれば、当然ヤグ村の族長はマサシゲとなり、ウンエノ十三族を纏める者となる。誰が、そのことに不満を持つかと考えれば、自ずと答えは出る。」
(なるほどなぁ、だから俺は屋敷にいる時に、幾度となく毒を漏られたのか。納得だよ。もしもポイソナ覚えてなかったらとっくの昔に死んでたもんな。水魔法に適正があって本当に良かったよ)
トエの背中で揺られながら、マサシゲはそんなことを考えながら、ひたすらに魔力循環を繰り返していた。異世界転生あるあるの一つ『赤ちゃんのうちから魔法を使っていると、魔力量を増大させることができる』を実践していた。ただし、とある理由で彼の魔力量は生直後より膨大であり、そのことで魔力量を増やすことはできなかったが、魔法を使用する上で必要不可欠な緻密な魔力コントロールを訓練することはできていた。
「この子はこれからの一生、命を狙われ続けるのは間違いない。だからこそ誰にも負けないほど強くなる必要があるが、儂らでは魔法を十分に教えることはできん。さすれば儂らの持つ刀剣術を余すことなく教授する必要がある。」
そのセキシュウの言葉にトエは大きく頷いた。元より身体を動かすことは大好きで、特に刀の才能は抜きん出ており、既に免許皆伝に至っている彼女にとって、己の持つ全てをマサシゲに伝えることこそ我が使命と心に決めた。
( 刀剣術を教えて貰えるのはありがたいなっていうか、刺客多すぎないか?まだ一日目だというのにこれで三組目だぞ)
マサシゲはアクアサーチで探知した二人組の刺客に向けて直径二ミリ長さ五センチ程の氷針を放ち、二人の両目玉を貫いた。
(魔法の鍛錬になるから、こちらとしては有り難いけど、この人達本当に達人なのか疑問になるよね)
ただ道に飛び出してくる魔物を、馬上から斬撃を飛ばして一刀両断する二人を見ていると、刀に関しては超一流だと納得するしかなかった。
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