隠れ里
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
ドラマドル帝国北東部辺境にある属国ウンエノにて、十三人の族長による最高意思決定機関である族長会議が開催されていた。
「ケビアスが去り、カルタも消えた。今のドラマドル帝国に知恵者はいない。アルソルト三世は確かに強者だが、その力をコントロールできる人間がいないということだ。周辺では多くの属国で独立の機運が高まっている。今こそ動く時だ!」
インガ村の族長ハントリの言葉に、出席者の多くが頷いていた。
「私もハントリ族長の意見に同意する。いま、動かねば我々は一生ドラマドル帝国の狗のままだ。そして、都合が悪くなれば、獣王国のように潰され、奴隷にされるだけだ。」
コウゲツ村の族長ロッカクの賛成意見に、族長会議の意向はほぼ纏まったと言えた。
「一つ質問させてくれ。その場合、アルソルトに人身御供となったヤグ村の長の娘と、最近産まれた息子の扱いはどうなる?この場で、どう対応するかを纏めてくれると有り難い。」
ネグロ村の族長ダイゼンの質問に、ヤグ村の族長セキシュウは眉をしかめた。前回の族長会議では、ドラマドル帝国の侵攻を止める人身御供として、娘のトエを断腸の思いで差し出したが、相手が弱るとなるやこちらの都合など構うことなく、娘と子供を容赦なく切り捨てる雰囲気を醸し出す族長達に怒りを覚えていた。
「その赤子は、ドラマドル帝国に対する人質となりうるのか?」
「無理だろう。奴の血を引く赤子など掃いて捨てるほど多いと聞く、抑止力になるとは思えない。」
「逆に、それを奪い返すということを名目にして、攻め入ってくるやもしれん。さっさと帝国に放り投げたほうが良い。」
ついに我慢の限界を超え、セキシュウは、目の前のテーブルを両手で叩き割った。
「ふ、ふざけるな!お前たちがこのウンエノを守るために、娘を人身御供として差し出させたんだろ!それを状況が変わったから追い出せとは、お前らとドラマドルの連中のどこが違うんだ!目糞と鼻糞ぐらい似てるだろ!」
「セキシュウ!黙って聞いておればふざけやがって!やるんならやるぞ!」
「ドラマドルの奴らに煽てられて、調子こいてんじゃないぞ!」
族長会議が喧々諤々の場へと変わりつつあった時に、インガ村の族長ハントリが口を挟んだ。
「静かにしろ。我らの国を守るためにヤグ村に犠牲になってもらったのは、消しようのない事実だ!」
「ザイカ村、フンマ村には、適齢の女子がおらんということであったが、調べはついておる。あまりの罵倒は自らを貶めるだけじゃぞ。」
ハントリの言葉に、ザイカ村のソンイツとフンマ村のショウタは慌てて口を噤んだ。
「セキシュウよ、ヤグの村の人間は、どのように考えておるのか教えてもらえるか?」
「確認を取った訳では無いが、トエはヤグ村の住人であり、当然、その息子のマサシゲも村の財産だ。そのことに変わりはない。」
「もしも、ウンエノがドラマドルより独立を宣言するならば、お主はどうする?」
「もちろん、ドラマドルと戦う。」
「アルソルトは、お主の孫の親でもあるぞ。」
「クドい!赤子が産まれて一度も顔を見せず、書状の一通さえも寄越さぬ男など、親でもなんでもない。ただのクズだ!」
族長会議は、全会一致でドラマドル帝国よりの独立を宣言することに決まり、直ちに独立を伝える為の使者を送ることに決まった。その使者に選ばれたのがセキシュウだった。
内容が内容だけに危険性は非常に高く、皇帝の前に出た途端に両断される危険もあったが、娘のトエの為にも、この役割を断わるわけにはいかなかった。
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