ナルシスラ城
投稿初心者です。三人で相談しながら書いてますので、ごった煮状態かもしれませんが、生温かい目で見守って頂けると嬉しいです。
更新は、土曜日にまとめて十話前後を投稿させていただく予定ですが、他に良い方法が見つかりましたら、また報告させて頂きます。
よろしくお願い致します。
ナルシスラ城では、エルフ王国のサリテューユ王を招いて、王国会議が開かれていた。
「この度は、我が国の不手際により、皆様方には多大なるご迷惑をおかけしております。落ち着きましたら、国民全員で、現在手つかずで残されている魔獣の森を開拓していく心づもりです。それまでの間は、ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。」
「国を捨てるとは、それでも王か。さっさと王位を移譲すれば良いんじゃないか。」
サリテューユ王の言葉に、皮肉たっぷりに応えるキハマト軍務大臣だったが、ケビアスがサリテューユ王を擁護する意見を述べた。
「死人の王の呪いは、中途半端な対応では国を滅ぼします。それは歴史を少し調べれば判ることです。例えば、死人の王に汚染それた街を燃やした国は、その際に広がった灰により、更に汚染が拡大して一年後には国が滅びました。汚染されて国力が低下した国に対して、大軍を組織して殲滅戦を行った国は、帰宅した兵士から更に汚染が広がり隣国も同時に滅びました。今回、エルフ王国が全国民の避難を決定したことは、英断と判断します。」
あまりの正論に、キハマトはそれ以上の言葉を続けることはできなかった。
すると、今度は国境警備を任されている王軍大将オルトスより、現況についての報告があった。
「先日の天変地異により死の大地へと変わった西北部担当の国境警備隊よりの報告があります。現地は人が全く住まない無人の荒れ地となっている為に、警備隊の数も少ないのですが、夜間警備担当の者が数人行方不明となりましたので調査をしたところ、国境の壁の一部に修復した痕跡が見つかりました。周辺に複数の騎馬の足跡も確認できましたので、内部より壁を破壊して我が国へと侵入し、その後補修したものとの結論に至りました。」
「グールが土魔法を使用したということか!そんなことはありえないぞ!」
メユール宰相が即座に否定したが、ケビアスが補足した。
「何もアンデッド、死人の王の配下の全てがグールというわけではありません。デュラハン、スケルトンマジシャン、スケルトンキング、ワイト、リッチなどは個体数が少ないとは思いますが、魔法も使用可能です。当然、死人の王も魔法を使います。中でも最強クラスの魔法使いはエルダーリッチといえます。」
「まさか!奴らはアンデッドだぞ、ただの死体が動いているだけの存在ではないのか!」
「初めから魔臓を持たない人族や獣人族、エルフやドワーフ、ハーフリングであっても、魔臓を奪われたり喰われた者は、あなたの言うような意志を持たない存在となりますが、魔臓を持つものには意志があり、死人の王に対する崇拝にも似た忠誠心があります。今回の死人の王の復活がエルフ国内で生じたことは、誠に不運だったと考えます。おそらく数年もすれば、意志を持たないグールは全てスケルトンになると考えられますが、それまでの間は厳重な対処が必要と判断します。」
そのケビアスの言葉に、会議に出席していた議員の殆どは黙り込んでしまった。
「魔臓を持つ者は理解したが、我々のように魔石を持つ者はどうなるんだ?」
「判りません。今回が初めての経験となります。」
「奴は封印されていたんだろう?その時はどんな対応したんだ?」
メユール宰相の質問に、
「かなりの時間を必要としましたが、リッチやキングなどの上級種相手では、火の精霊王が灰も残さぬほどの超高温で焼き、一般兵に対しては、サリテューユ王の護衛である氷狼を中心とした氷系列の神獣や幻獣が、纏めて凍らせ動きを止めた後に、活火山のマグマへと落とし処理したとの記載があります。」
ケビアスが答えると、宰相は更に言葉を続けた。
「火の精霊王は既にこの世に存在しないが、凍らせることなら、我が軍の魔法部隊にも可能ではないのか?」
「我が軍の魔法部隊には、氷の最上級魔法である氷結地獄や、絶対零度を使用できるものは存在しません。彼らの使う氷結や氷吹雪程度の魔法では、一時的に凍らせることは可能ですが動きを止め続ける為には、連続での使用が必要となります。魔力が尽きてしまうので、現在の戦力では不可能と言えます。前回の戦争で、多くの幻獣や神獣を滅したことが死人の王の軍勢に対する対応を不可能としています。」
そんな説明をしているケビアスは、頭の中で瑠夏と彩音の二人なら、死人の王の呪いを拡散することなく、エルフ王国の領土全てを焼き尽くすことが可能だろうなと判断していた。しかし、大地をマグマに変えるあの魔法なら解決は可能だが、同時にその後の処理に多大なる労力を必要とするであろうことも理解していた。
そんな会議の最中に、コソコソと扉を開けて顔を真っ青にした一人の官僚が会議室へと入ってきて、ケビアスにそっと耳打ちした。
それは、ある程度ケビアスが予想していた通りの内容であった。
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