それから5年の年月が過ぎた
モンスターシードの事件から5年が過ぎる。
つまり、ジェイコブは25歳となったのだった。
ジェイコブは自分の家で目を覚ました。
裸であったジェイコブは、起き上がり布団から出ると、少し肌寒さを感じる。
それは、隣で裸で寝息を立てているエミリーも同じだったようで、眠ったまま少し体を縮こませた。
それを見て、ジェイコブは慌てて自分のせいではだけた布団をかけ直した。
しかし、遅かったようで、エミリーは目を覚ましてしまう。
「あら……おはよう。ジェイク」
そう言ってエミリーは起き上がる。
そのせいで、一糸まとわぬ美しい体をジェイコブに晒すこととなるが、特にエミリーは隠したりしなかった。
何故なら、今更隠す意味もないからである。
「ごめん、起こしたかな」
ジェイコブはズボンのベルトを締めながら言った。
「いいのよ別に」
エミリーは裸のまま、ベッドに腰を掛けて髪を弄る。
「どこかへ行くの?」
「ごめん、デービッドさんに呼び出されたんだ」
本来であれば、今日はジェイコブは非番であり、エミリーと一日過ごすはずであった。
ただ、エミリーが眠った後に、デービッドから連絡が入ったため伝える事が出来なかったのである。
朝、エミリーが起きる前であれば、ジェイコブは書き置きだけ残して出かけるつもりであった。
「そう、残念……」
エミリーは怒ったりはしない。ジェイコブが忙しいのはわかっているし、会おうと思えばいつでも会えるからである。
それでも、会える時間が少なくなるのは、言葉の通り残念ではあるのだが。
「埋め合わせはするよ。せっかくの休みだったんだし」
ジェイコブが25歳になったということは、当然エミリーも25歳になったということである。
エミリーは大学卒業後、順調に医者となった。
しかし、病院勤めの医者というのは忙しいもので、中々休みも取れない。
それでも、休みの日以外もエミリーは頻繁にジェイコブの元を訪れた。
数年前からジェイコブは、自分の家を借りて住んでおり、二人は同棲しているというわけではないが、ほとんど同棲しているのに近い状態ではあった。
「ううん、いいの。帰ってくるの待ってるから」
エミリーは裸のまま立ち上がり、冷蔵庫を開けた。
ひやりとした空気がエミリーの体へと触れ、やはりエミリーは少し体を震わせる。
「何か食べてから行く?」
エミリーはジェイコブに聞くが、ジェイコブは首を振った。
「いや、すぐ出るよ」
「そう」
それを聞くと、エミリーは自分の分の朝食を取り出し、机の上へと置くと、着替え終わったジェイコブの側へと来た。
「なに?」
ジェイコブが体を寄せるエミリーを疑問に思う。
「もう!わかるでしょ」
ジェイコブを見上げるエミリーは、そう言うと目を閉じた。
ジェイコブはすぐさま意図を理解し、エミリーの唇へ自分の唇を重ねる。
いつしか、どちらからか体を離すと、ジェイコブは玄関へと向かった。
「じゃあ行ってくるよ」
「うん、行ってらっしゃい」
そうして、ジェイコブは外へと出て行ったのだった。




