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異世界の王様  作者: 池崎数也
最終章
181/191

第百七十七話:終わりの始まり その6

 カグラの謀反から三日、シアラの離脱から二日経ち、迎えた戦いの日。

 義人は自室で目を覚ますと、思わず苦笑を浮かべた。楽観的なのか、それとも異世界での生活で神経が太くなったのか、いつものように起床した自分に呆れたのである。


「いや、てっきり眠れないかと思ったら、いつも通り眠っちゃったなぁ……お、また小雪が潜り込んでるし」


 布団に潜り込んでいた小雪に気付き、義人は頬を緩める。そしてしばらく小雪の寝顔を見ていると、扉をノックする音が響いた。それを聞いた義人は、扉の方を向いて入室の許可を出す。


「おはようサクラ……って、優希?」


 入室してきた人物を見て、義人は首を傾げた。いつもならば朝の世話をしにくるのはサクラだが、今日ばかりは違った。何故か、優希が来たのである。


「おはよう、義人ちゃん」


 義人が首を傾げるのを見つつ、優希は挨拶の言葉をかけた。そして手に持った着替えに視線を向けると、微笑んでみせる。


「サクラちゃんに言って、代わってもらったの。はい、着替えだよ」

「あ、ああ……ありがとう」


 着替えを受け取りながら、義人は思った。こうして優希ときちんと話すのは、久しぶりな気がする、と。

 カグラが謀反を起こしてからも毎日顔を合わせていたし、言葉も交わしていた。だが、準備に追われていた義人は、一対一で優希と話した記憶がここ数日ない。そのことに思い至った義人は、思わず苦笑した。



 ―――思ったより、カグラの謀反が堪えていたのかな……。



 優希のことをないがしろにしていたわけではない。しかし、カグラとのことに意識を向け過ぎて周囲が見えなくなっていたのは事実だった。

 だからだろうか、と義人は寝台で眠る小雪へ視線を向ける。小雪にも碌に構ってやることができず、小雪も寂しかったのだろう。しかし義人の様子を見て、わがままを言えずにいたのか。それで少しでも寂しさを紛らわせるために、毎日布団に潜り込んできていたのかと考え、義人はため息を吐く。


「酷い彼氏で、酷い『おとーさん』だなぁ……俺」


 小雪の頭を撫でながら、そう呟く義人。その呟きを聞いた優希は、小さく首を振った。


「でも、わたしにとっては最高の彼氏で、小雪にとっては最高の『おとーさん』だよ」

「……朝から照れさせないでくれよ、優希」


 真顔で断言する優希に、義人は思わず照れる。優希はそんな義人の様子を見てもう一度だけ微笑むと、寝台で眠っている小雪を抱きかかえた。


「朝ごはんも用意しているから、準備ができたら食堂に来てね?」

「ああ、わかった」


 頷く義人に、優希は笑みを一つ残して小雪と共に立ち去る。義人はそんな優希の後姿を見送ると、両手を握りしめた。


「……負けられないな」


 今日で全てが終わるとはいえ、その結果はわからない。それでも負けるものかと義人は自身に言い聞かせながら、手早く着替えを済ませた。

 義人は着替え終わるなり寝台の傍に立てかけられたノーレのもとへと歩み寄ると、丁寧な手つきで鞘に納まったノーレを握る。


「ノーレ、今日はよろしくな」


 笑みを浮かべながら、義人はそう言った。だが、ノーレは呆れたような声を出す。


『気軽に言うでない……相手はあの巫女じゃぞ? もう少し緊張をしたらどうじゃ?』


 咎めるほどではないが、釘を刺すように声をかけてくるノーレ。それを聞いた義人は、困ったように頬を掻く。


「緊張はしているさ。正直に言えば、気を抜くと膝が震えそうになる。でもまあ……」


 ノーレを手に提げた義人は、寝室の窓に視線を向けた。窓の外では雲一つない青空が広がり、緩やかな風が木々を揺らしている。しかし、義人は心を落ち着けるそれらの風景を視界に捉えず、それよりもはるか遠くを見るように目を細めた。

 その方角、その視線の先にいるであろうカグラを脳裏に思い描き、口の端を吊り上げる。


「震えてもいられないだろ? 俺はこの国の“王様”なんだから、さ」


 口にした言葉は、己の立ち位置を示すもの。そして言葉に込められた感情は、己を肯定しようとする自信。その言葉が真実であると自分に言い聞かせるような、己の立場を認めるような発言だった。


『そうじゃな……“国王”が怯えていては、示しがつかぬ』


 それを聞いたノーレは、少しだけ楽しげに応える。義人もノーレの言葉に少しだけ楽しげに笑うと、目を閉じたあとに一度だけ深呼吸をした。


「さて、いこうか」


 目を開き、呟き、義人は真剣な眼差しで扉を開ける。すると、扉の前にいた護衛の兵士達が直立不動の態勢を取った。兵士達の表情は引き締まっており、緊張に似た感情も見て取れる。おそらくは、今日行われる戦いを前にして緊張を覚えているのだろうと義人は判断した。


『気が抜けているよりは良かろう』

『ああ、そうだな』


 思念通話で話しかけてきたノーレに、義人も答える。

 朝食を取り、簡単に朝議を済ませればカグラ達との戦いが始まるのだ。どう転んでも、カーリア国の行く末を大きく変えるであろう、戦いが。








 朝食を取り、簡単に朝議を済ませた義人は、城の裏手にある訓練場へと足を運んでいた。そこにはカグラ達との戦いに赴く兵士達が集まっており、それぞれの部隊ごとに整列している。

 義人が姿を見せると、兵士達は一様に姿勢を正して口を閉ざす。そして、義人へ真っ直ぐに視線を向けた。義人は兵士達の視線を受け止めると、鷹揚に頷いて見せる。

 近衛隊、第一魔法剣士隊、騎馬隊は欠員なし。魔法隊が三割、第二歩兵隊が七割。総勢五百名弱の兵士達だ。

 義人は集まっている兵士達を見て、よくこれだけ残ってくれたと内心で安堵の息を吐く。もっとも、カグラ側についた兵士は総勢で七百名近いため、戦力差は大きい。その上、カグラやシアラが敵に回っている以上、単純な兵数差よりも戦力差があるだろう。

 それでも、負ける気は微塵もない。

 兵士達が注目していることを意識して、義人はいつも通りの自分を心がけながら口を開く。


「よっ、みんなおはよう」


 威厳はなく、しかし、気さくに義人は挨拶をする。そんな義人の様子に何人かの兵士が相好を崩し、口々に挨拶を返していく。その挨拶を聞きながら、義人は端から端まで兵士達の顔を見回し、表情を引き締めた。


「とうとう、この日がきた」


 義人が口を開くと同時に、兵士達は口を閉ざして義人に真っ直ぐな視線を向ける。私語をする者は一人もおらず、五百人近い人間が集まったとは思えない静けさの中で、義人は言葉を続けていく。


「よく、これだけの人数が残ってくれた」


 義人が口にするのは、感謝の言葉。そして、これからカグラという強敵に挑む自らを奮い立たせるための言葉。


「俺の考えを支持してくれたのか、それとも俺が勝つ方に賭けた方が旨みがあると思ったのか……それは聞かない。俺にとっては、今この場に残ってくれた。その事実だけで十分だ」


 純粋な忠誠か、それとも出世欲か。今となってはどうでも良い。義人にとっては、今この場に残ってくれているという一点を、ただ信じるだけだ。


「今日、この国の在り方が大きく変わるだろう」


 勝つにせよ、負けるにせよ、カーリアという国は今日変わる。そんな確信を持って、義人は語りかける。


「本当は、もっと時間をかけて穏便に国の在り方を変えていくつもりだった。だが、こんな状況になってしまったのは俺の考えが甘かったからだろう」


 カグラの考えを、気持ちを、軽く見ていた。そのことを、義人は悔いる。

 もっとカグラと話をしていれば、こうはならなかったかもしれない。

 もっとカグラの気持ちに応えていれば、こうはならなかったかもしれない。


「だけど、ここまできたのなら、俺は自分の意思を貫かせてもらう」


 しかし、過ぎたことを言っても始まらず、もしもの話をしても意味がない。今やカグラは敵で、戦うべき相手だ。

 倒すべき、相手だ。


「だから―――みんなの力を俺に貸してくれ」


 義人がそう言うと同時、兵士達から歓声が上がる。力を貸してくれと、命令ではなく“頼みごと”をする国王に、精一杯応えるように。

 そんな歓声を聞いた義人は、僅かに口元を吊り上げる。


『良き兵達じゃな』

『ああ』


 腰元からかけられた声に、義人は答えた。自分で口にした通り、兵士がどんな思惑を持ってこちら側へついたかは気にしない。

 『召喚国主制』を廃止するという義人の考えに同調したのか、もっと単純に忠誠か、それとも不利な方について勝った方が旨みがあると思ったのか。それは最早、どうでも良い。

 それぞれ部隊ごとに整列を行い、一心不乱に気勢を上げるその姿だけで、良いのだ。

 義人が小さく笑っていると、各部隊とも自分の装備の最後の確認を行い始める。

 カグラ達と戦う場所が多少王都に近いと言っても、一番足の遅い歩兵に合わせたら三時間はかかる。途中で休憩を挟んだら四時間程度。今から出発すれば、昼過ぎには開戦となるだろう。

 そうやって義人が時間の計算をしていると、優希が小雪の手を引きながら歩み寄ってくる。それを見た 義人は一旦思考を打ち切ると、そちらへ足を向けた。

 傍目にはいつも通りの優希と、俯いている小雪。義人は小雪の様子を不思議に思いながらも、口を開く。


「見送りに来てくれたのか」

「うん。あと、お弁当も作ってきたんだ」


 そう言って、優希は小雪の手を握ったのとは反対の手に握った物を掲げて見せる。正方形の布で包んだそれは、優希の言う通り弁当が入っているのだろう。義人は弁当を受け取り、重さを確かめる。


「中身は?」

「おにぎりと、おかずをちょっと。あんまり食べ過ぎたら大変かと思って」


 たしかに、食べ過ぎて動けないなどという事態に陥ったら笑えない。


「そっか……ありがとう」


 下手をすると、これが最後の食事になるかもしれない。そう思うと、決意を固めた義人としても一点だけ気にかかることがあった。


「優希……もし、もしも俺がカグラに負けたら、その時は―――」


 “元の世界”に戻ってくれ。そう言おうとした義人の口を、優希の人差し指が止める。義人は自分の口を人差し指で押さえた優希に困惑した視線を向けるが、優希はそんな義人に対して常のように微笑んだ。 


「―――信じてる」



 そして、一切の疑念を含まない声で告げる。


「義人ちゃんを、信じてる。義人ちゃんは負けない。だから、わたしはここで待っているね」


 そんな優希の言葉に、義人は一瞬だけ呆気に取られた。微塵も自身の勝利を疑わないその言葉に、喜びにも苦笑にも似た笑みが義人の顔に浮かぶ。


「……そうだな。ああ、そうだ。優希が信じてくれるんだ。負けるわけがないな」


 そう言いつつ、義人は優希を優しく抱きしめる。優希はそんな義人に抗うことなく抱き締められると、間近から義人を見上げた。義人はそんな優希の顔を見て、無意識に感じていた不安な感情が完全に消え去るのを感じる。


「ありがとう、優希」


 短く礼の言葉を告げ、そして、軽く頬を掻く。


「まあ、なんだ……惚れ直したよ」


 照れ隠しのように笑いながら、義人はそう言った。その言葉を聞いた優希は、同じように微笑みを浮かべる。


「ふふっ、嬉しいな。でも、わたしは毎日義人ちゃんに惚れ直してるよ?」

「そりゃ光栄だ」


 微笑み合い、ゆっくりと体を離す。そして、今度は優希の傍で不安そうな表情を浮かべていた小雪へと視線を向けた。


「おとーさん……」


 泣きそうな声を、小雪が漏らす。義人は膝を折って小雪と視線を合わせると、優希と同じように抱き締めた。


「心配をかけてごめんな。でも、大丈夫だ。『おとーさん』は『おかーさん』に約束したからな」


 そう言って義人は、優しく小雪の頭を撫でる。小雪はそんな義人に撫でられるがままだったが、やがて小さな声を漏らした。


「……こゆきも、おとーさんといっしょにいく」


 小さく、震えるような声。それを聞いた義人は、抱き締めていた小雪を抱き上げ、微苦笑を浮かべながら優しく問いかける。


「おとーさんのこと、心配してくれるんだな?」

「……うん」


 涙を浮かべながら頷く小雪。そんな小雪の様子を見た義人は、小雪を地面に下ろすともう一度頭を撫でる。


「それじゃあ、小雪とも約束だ。俺は、絶対に負けないよ。だから、良い子で待っていてくれないか?」


 優しく、本当に優しく。義人は壊れ物を扱うように小雪の頭を撫でる。

 心配をかけて、すまないと思う。そして、そこまで心配してくれることを、嬉しくも思う。刷り込みで自分を父と慕う少女に、けれど、義人は精一杯の愛情を込めて語りかける。

 娘を泣かせたままで戦いに挑む訳にも、いかないのだから。

 そんな義人の心情が伝わったのか、小雪は服の袖口で目を擦り始める。そして涙を乱暴に拭うと、小雪は右手の小指を義人に向けて突き出した。


「ん!」


 それを見た義人は何事かと思うものの、すぐに意図を理解して自分の小指を絡めた。


「ゆびきり」

「ああ、指切りだ」


 小雪の小さな指に自分の指を絡め、義人は約束を交わす。そして最後にもう一度だけ小雪の頭を撫でると、小雪は優希と手をつなぎ直した。


「いや、ヨシト様達は相変わらず仲がよろしいですね。俺達もあやかりたいものですよ」


 すると、そのタイミングを見計らったように魔法剣士隊の隊士からからかいの言葉が飛ぶ。戦を前に緊張を解すためか、それとも純粋なからかいか。それを聞いた義人は、苦笑を浮かべた。


「悪い悪い。でも、俺達の様子が羨ましいなら、この戦が終わってから彼女を探したらどうだ?」


 冗談交じりに義人が言うと、兵士達は笑いながら頷く。


「いや、実は俺、この戦が終わったら結婚するんですよ」

「あ、俺もです。この前告白して、色好い返事がもらえました!」

「うわ、お前ら本当かよ……まあ、俺もこの戦が終わったら、意中の女性に告白をしようと思っているんですけどね」


 笑いながら、義人にとっては笑えない台詞を口にする兵士達。義人は僅かに口元を引き攣らせると、小さく呟く。


「……死ぬなよ」


 義人の呟きは聞こえなかったのか、兵士達は笑みを浮かべている。そんな兵士達を見て、義人も笑みを浮かべた。

 なんとも締まらない。だが、それで良いと義人は笑う。凝り固まった上下関係ではない、義人が望んだ関係だ。

 そうやって義人が兵士達と笑い合っていると、今度はアルフレッドが義人の元へと歩み寄ってくる。


「ふむ、戦の前にしては、中々良い顔をしておるのう」

「そうかい? これでも、内心ではけっこう緊張してるんだよ」


 おどけるように義人が言うと、アルフレッドは苦笑を返す。


「そんな言葉が出るのなら、大丈夫そうじゃな。今回、儂は手を貸すことが出来ん。じゃが、その代わりに留守は任せてくれて大丈夫じゃ」

「ああ。それなら安心だ」


 アルフレッドが留守を任せろと言うのなら、安心だ。義人が信頼するように笑いかけると、アルフレッドは軽く握った拳を前に出す。それを見た義人は、おやと眉を上げながらも自分も軽く握った拳を前に出した。


「……あの子を、頼む」

「任された」


 それまでの笑みを引っ込めて、義人はアルフレッドの拳に自分の拳を軽くぶつける。そんな義人に満足したのか、アルフレッドは城の方へと引き返していく。義人はそんなアルフレッドの背中を無言で見送ると、自分の傍にいた兵士達が動き出したのを見て、何かを振り切るように頭を振った。

 そして、義人の気持ちを読み取ったのか、優希がすぐ傍まで歩み寄る。義人はそんな優希をもう一度だけ抱き締めると、目を閉じた。

 何かを祈るように、数秒目を閉じ続ける。しかし数秒経つと、義人は目を開いて気負いなく笑みを浮かべた。


「それじゃあ、いってくる」

「うん。いってらっしゃい」


 最後に一度、触れるだけの口づけをかわし、義人は優希から身を離す。そして整列する兵士達を一瞥すると、右手を上げた。


「それじゃあ……全軍、出陣!」


 その声を皮切りに、全部隊が動き出す。

 カグラ達が待つ戦場へと、動き出したのだった。








「―――来ましたね」


 遠くに視線を向け、隊伍を組んだ兵士達が整然と歩み寄ってくる様を認め、カグラは小さく呟いた。

 日は中天を僅かに過ぎ、雲一つない空はこれから戦場となる地を明るく照らしている。

 カグラ達は、準備万端。伏兵を置いてはどうかという臣下の進言を容れず、平原に横陣(おうじん)を敷いている。

 現状では距離があり、開戦すれば陣形を組み替えるつもりだが、今はまだ陣形を変える必要はない。カグラが遠くを眺めるように目を細めていると、その視界に待ちわびた人影が映る。

 騎馬隊の兵士らしき人間に手綱を取らせ、馬上でこちらを見据える義人の姿。向こうもすでに気付いているのだろう。義人の前面に展開する兵士達が緊張したように、それでいて戦意を滾らせた様子で各々の武器に手をかけ始める。それに合わせて、カグラ側の兵士達も武器に手をかけ始めた。

 義人は馬を下り、それを見たカグラは前へと歩き出す。ここまでくれば、交わす言葉もない。あとは、合図さえあれば両軍ともにぶつかり合うだけだ。

 義人とカグラは、視線を交差させる。遠く、互いの姿が豆粒のように小さく見える距離でも、互いの視線が絡んでいるのがわかる。

 両者とも、相手の顔に覚悟と決意の色が浮かんでいるのを見て取り、ゆっくりと右手を上げていく。

 それを見た兵士達は、今から戦いが始まることに集中し、開戦の声を待つ。



「さて―――」


 片や、永きに渡って続いた慣習を打破するために。


「それでは―――」


 片や、永きに渡って続いた慣習を継続するために。



「勝負だ、カグラ」

「勝負です、ヨシト様」



 義人とカグラが上げた手が、同時に振り下された。それに合わせて、展開していた両軍が一斉に動き始める。



 今、終わりの始まりの幕が上がった。




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