好きと知るには遅すぎた
気づけば隣にはいつもあなたがいた。
僕はそれが当たり前だと、そう思っていた。
いつからだろうか、君は僕から離れていった。
最初は仕方の無いことだと思っていた。
人はいつか離れていくものだと誰かが言っていたような気がする。
だから僕はなんとも思わなかった。
何にも思わないはずなのに
この胸の痛みはなんだろう。
この目から溢れる液体はなんだろう。
わからない。わからないんだ。
僕はこの感情を知らない。
知りたくないんだ。
こんな醜い感情、あなたに知られたら嫌われてしまう
嫌われてしまう?
あなたはもうここにはいないのに。
そうしてる間にも僕の目からは液体が流れていた。
あなたの笑顔が見たい。
あなたの怒っている顔が見たい。
あなたの泣き顔が見たい。
あなたの
ああ、そうかこれが「恋」というものなのか。
でも好きになるのが遅すぎたんだ