表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王子様と過ごした90日間  作者: 夏野 みかん
33/214

心臓が痛い。

ミランダ姫の警護は、ルシアン王子の警護が休みの時に入るようにし、私がルシアン王子の警護に入る時は、お父様にミランダ姫の警護をお願いする事にした。


そして初日の今日は、私がミランダ姫の警護。

お父様がルシアン王子の警護。


でも、侍女と言う形で入った警護は、最初の出だしでつまずいた。




「ロザリー?なぜ、さっきから下を向いているの?」


ミランダ姫の声で、顔を上げたが、やっぱり…下を向いた私に、ミランダ姫は…


「あぁ!あれね!ときめいたの?」


「ち、違います!」

せっかく隠していた真っ赤な顔をあげて、弁明する私をミランダ姫はクスクスと笑うと、先程私に声をかけてきた文官の真似なのだろうか、銀色の髪をかきあげ、来月4歳児の姫は、ウットリとした笑みを浮かべて…


…に…似ている…。



「あぁ…ロザリー嬢。一度ゆっくりとお話ししたいと、思っておりました。宮中にお見えにはならないので、なかなかお会いする機会がなくて、残念に思っていたのですよ。あぁ…ほんとに噂通りお美しい。」



「…ミランダ姫、もう…止めてください。」


「どうして~。ロザリーのドレス姿も、あの文官が言う通り素敵よ。」


「物心付いた頃には、もう男の格好で剣を握っていた私ですから、ドレス姿が素敵だと言われると、めちゃめちゃ恥ずかしいんです。なんか…」


「なんか?」


「じょ…女装しているみたいで…」


「女装?女性なのに…女装だなんて…プッ…」


「いいですよ、笑うのを我慢されなくても…。ドレスがなんだか、しっくりこないと思っているのに、あんな歯が浮くような事を言われると、からかわれているような気がして…」


「ドレス姿も素敵だと思うけど」


「同情はいいです。先日の舞踏会でドレス姿を鏡で、じっくり見て…がっかりしましたから…」


「そんなことないわ。騎士の格好も素敵だけど、ドレス姿も素敵よ。その姿を見たら、叔父様だって、きっと綺麗だと仰るわ。」


「き、き…れいって…あの…」


「でも、叔父様には秘密なんでしょう?」


ミランダ姫の言葉に、一瞬ドキッとした心音は…それ以上は高鳴らず、秘密にしている事への後ろめたさに、小さな声で「…はい。すみません。」と言うと


「叔父様は腕には、自信がある方だから、女性に守られていると知ったら、絶対ロザリーを警護から外すわ。好きな人を守りたいと思うロザリーの気持ちなんか、きっとわからないと思うもの。」


「す、好きな人?!


「好きなんでしょう?叔父様を…」


また…心音が…ドキドキとなって

「そ、そんな恐れ多い。主君に対して、こ…こ、恋心なんて滅相もない。」


ミランダ姫は首を傾げながら

「でも…ふたりとも…色が…」


「い、色?とにかく、殿下に対して、そんな…す、す、好き…好き…」


「ロザリー。面白い~」


「お、お、面白い?!」


「だって、好き、好きと大きな声で叫んでいるだもん!」


「姫…殿下は…ご結婚されるんですよ。」


笑っていた姫の顔から、表情が消え

「まだしてないわ。」


「姫。良からぬ噂でもたてばルシアン殿下に、ご迷惑をお掛けしてしまいます。ましてや殿下のご結婚は…」


「ローラン国からの助けが必要だからでしょう。」


「そこまで、お判りなっておいでなら…そんな事を言ってはいけません。」


「でも、ロザリー。私は…ローラン国王が好きじゃないの。」


「色…がおかしいのですか?」


ミランダ姫は頭を横に振りながら、

「ううん、ローラン国王にはお会いした事はないから…わからない。でも、どうして?叔父様はとてもすごい方だけど、どうしてあんなに叔父様を欲しがるの?叔父様の婚約者だって、良い噂がないのよ。そんな人を叔父様の奥さんにしようとするところが…嫌。叔父様のことを考えていないもん。」


ルシアン王子の妻になる方は、すごい美人らしい、だから、いろいろ噂はあるが…あくまで噂。

だがルシアン王子の伯父にあたるローラン国王が選んだ方だ、噂通りとは思えない。


ミランダ姫はお寂しいのだろう…できるのなら…私がお助けしたい。


「ロザリー。」


「はい。」


「叔父様と結婚して。ロザリーなら叔父様は譲るわ。」


「は、はぁ~!!けっ、けっこん…私と…け、け…」


「うん、結婚して!」


今日は…心臓が痛い。


爆発しそうです…。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ