表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/278

33話

ブックマーク登録ありがとうございます。励みになります!!


ちょっと長いかも。



 アプスは二日後には普通に歩いていた。なんでもお仲間が薬を持ってきてくれたので、早く治ったとのこと。


 増血剤でもあるのだろうか?


 そして今、城の謁見の間にて報告が行われていた。位の高い人達が集まり、王様が事件について解決したと判断が下される。


 「そのほうがアプスか」

 「はい」

 「此度の件。協力に感謝する」

 「もったいなきお言葉。ですが元を正せば我々の仲間が離反し、行った事です」

 「それを止めに来たのであろう。犯人は捕まえられた。謎の集団がいると教えてくれただけでも収穫だと思うがな」


 言ってみれば身内の恥である。止めに来るのは当たり前だ。謎の集団についても詳しく知ってるわけではない。


 「この件について咎める事は無い。罪を犯した者が罰せられるのだ」

 「ありがとうございます」

 「褒美は別に用意してあるので、後でもらうように」

 「はっ」


 褒美の内容は俺は知らない。きっと希望通りどこかに住まわせてもらったんだろうな。


 これにて一件落着だが、悔しそうな顔をしている者がいる。ヌケーマ伯爵だ。先日の事件はお金が返ってきたが、その前までの事件の分は返ってきていない。


 「ランドルフも良くやってくれた。お前が犯人を捕らえたそうだな」


 泥棒事件について話が終わると、アプスは後ろに下がり、ランドルフが一歩前に出た。


 うう……、なれてないからもたついてしまった。


 「いえ、アプスさんやミード子爵をはじめ、兵士の皆さんのご協力があっての事です」

 「うむ。それとちょうど良い機会なので、ここで褒美とあわせてランドルフの事について話そう」


 功労賞だけじゃなかったのか?


 「皆ある程度知っておろうが、このものは今回の泥棒を捕らえる活躍だけでなく、わが国に新たなる領土となる大きな島を献上してくれた。さらに信じられないであろうが、伝説の守護竜様との交流もある」


 その言葉にみんながざわついた。


 「そのことについては後日、この城へお越しいただくことになっている。御伽噺になるほど希薄だった王国と守護竜様との関係を強くしてくれた」


 「信じられん」「実在したのか」「なぜあんな子供に……」


 王様が会話に間をおく。再びざわめきだす貴族達。数人は事前に聞いていたのか、そういう性格なのか。何も反応を示さずにじっと聞いている。


 「島の献上と泥棒騒ぎを解決した功績、守護竜様との結びつきを強固にした功績により、ランドルフに子爵の位を授ける。異議のあるものは申し出るように」


 誰も声を上げない。


 くぅ~。いきなり爵位授与するなんて聞いてないし!!他の貴族さんとか全然話ししてないよ!!


 「また、ランドルフを守護竜様との交渉役に任命する。島の管理もそのまま任せるものとする。それと、魔法の腕前も宰相と共に、しかと見せてもらった。それを踏まえて、宮廷魔法士の末席として迎えることにした」


 「「おお~」」「大役を与えられて尚も……」「子供が宮廷魔法士」「前代未聞ですぞ」「子爵だけでも―――」


 皆がざわつきだす。


 「これは宮廷魔法士全員と話し合った結果でもある」


 でも俺、宮廷魔法士の人に挨拶もしてないし、腕前も披露してないんだけど……いいのかな?


 素直に驚く人や嫉妬や羨望といった視線が突き刺さる。


 「ランドルフよ前に!!」


 やっぱりか~。やり方は聞いたけどこういう儀礼は実践したことないんだけどな~……。


 忠誠を誓う言葉を宣誓し、角の生えた狼が刻まれている短剣と箱に入った指輪を渡された。


 きっとこれは狼の印はデンだな。でも家紋とかそういうのもまったく話してないんだけど……なんか後が怖い。ちゃんと後で説明してもらわないと。


 それから次に宮廷魔法士に就任する儀式が行われた。儀式といっても、杖に魔力を込めて杖に認められることだった。そしてその杖と、外套を渡された。

 後で聞いた話だと、一定以上魔力があって調節がうまくできないと、魔力をすぐに吸い取られて倒れてしまうか、拒絶されてはじかれるからしい。何事も無く簡単にやってのけたことで集まっていた人は納得といった表情だった。


 そんなのいきなり説明もなしにやらせるなよ!!


 なんでも新たに第八席を設けるとかでざわつきはした。役職手当が付いて、研究室ももらえるとか。弟子を取って後進を育成したり、研究に勤しむかなど、国に貢献する仕事をやらないといけないらしい。

 元々宮廷魔法士になるような人達は、己を高めるために研鑽する人達なので、研究のほうが多いとか。

 反発もなく、爵位の授与と宮廷魔法士就任の儀式が終わり、王様が謁見の間から出て行くと別室に案内された。そこで他の貴族達や宮廷魔法士との挨拶だ。








 ジュレップ曰く、もし反発があるならここであるだろうとのことだ。王様の前で反対しては、王様の考えに異議を申し立てるということになる。僻みや妬みは覚悟しておくようにといわれた。

 そんな注意事項をジュレップとアプスで話をしていると声を掛けられた。


 「やぁ、お話中失礼。ランドルフ君といったかね。このたびの爵位授与おめでとう」


 好々爺といった感じの老人が話しかけてきた。ランドルフは誰かわからなかったが、ジュレップがシュプリンタ公爵だと教えてくれた。


 「シュプリンタだ、公爵の位を授かっている」

 「ありがとうございます。はじめまして公爵閣下。ランドルフと申します。今日お集まりいただいた方々にご挨拶もせぬままに爵位を賜りました。不出来な己に恥じ入るばかりです」

 「いやなに、陛下は強引なところがあるからな。それに子供で貴族の生まれでもないのこの対応。なかなかできることではないよ」


 強引なのは出会った初日で理解しました。いきなり有無を言わさず戦わされたしな。


 「恐縮です」

 「一応は内々に話は皆聞いていたはずだ。授与はただのお披露目だな」


 「はっはっは」と笑う公爵様。


 「どうせまだ家名も決めていないんだろう?よっぽど早く君を手に入れたかったとみえるな」


 家名……まったく決めてないわ。


 「さて、私はこの辺で失礼するよ。他の人も話をしたいだろうしね」


 そういって公爵は去っていった。優しい人だな~と思った。なんでも王様の父親の弟らしい。


 次にチェルベが老人と若い女性を伴って挨拶に来た。


 「ランドルフ、久しぶりだな。派手に活躍したとか」

 「お久しぶりですチェルベさん。活躍は兵士の皆さんの働きがあってのことです」

 「謙遜するな。おぬしならなんでもないことだろう」


 う~む。前回より俺の株が上がってる気がする。


 軽く挨拶をすると連れている二人を紹介してくれた。


 「紹介しよう、宮廷魔法士第一席のフラロッス殿と第二席のパトリーム殿だ」

 「はじめまして。末席に加えさせていただくことになりました、ランドルフと申します」


 フラロッスはいかにも白髪で眼鏡をかけた老人といった感じだ。パトリームはエルフの女性だがずいぶん若く見える。それになんか……ミステリアスな雰囲気がある。


 「ほっほっほ、ご丁寧にどうも。フラロッスじゃ」

 「……パトリーム」

 「フラロッス殿は魔法に関して陛下の相談役でもある。困ったことがあるときは聞くといい」

 「お手柔らかにな。ほっほっほ」


 ご老人はみんなにこやかだな~。ほわほわした感じがする。


 「……ジー」


 なんだろジーッとみられてるというか声に出されてる。


 「あ、あの?」

 「あなた……おかしい」

 「ええ、よくいわれます」

 「人間でその魔力量は器が持たないはず。なのに何故?人間じゃない?」

 「私もそれを知りたいですね」

 「簡単には教えてくれない。それは当然。私の研究所に遊びに来て」


 それだけ言うと彼女は去っていった。


 「ほっほっほ。珍しい物が見れたの。あの子が興味を示すとはな」

 「パトリーム殿は普段あまりしゃべらないお人なのだ。実力だけなら宮廷魔法士の中で一番なのだが、そのおかげで二番手なのだ。だが本人はそれでいいらしい」

 「うむ。あの子が初対面の人を招待するとはな。貴重な体験をさせてもらった」


 なんでもパトリームはただのエルフではなくハイエルフらしい。


 本当に普段しゃべらない人なんだろうな。ハイエルフといえばエルフの中でも高貴な種族だと聞いたが……。何故ここで宮廷魔法士なんてやってるんだろう?


 「私もおぬしがいつ訪ねてくれるのか待っておったのだが」

 「お約束しておきながら申し訳ございません」

 「いや、すまぬ。おぬしが忙しいのは承知しておる。時間がある時でかまわん」


 チェルベは少し残念そうだが、仕方がないと言った様子だ。


 「ほっほっほ。皆で一度魔法について話し合ってみたいの~。おぬしの事は資料を読んでしっておる。わしも興味があるのじゃ」

 「若輩者ですが機会をいただけるのならぜひ」

 「うむ。楽しみにしておる」

 「では他への挨拶もあるのでこの辺で失礼する」


 二人は別の場所へ移動した。


 ふぅ……、偉い人と話すのは緊張して疲れるな~。


 アプスも別の貴族に捕まって話しかけられている。お礼の言葉を言われているようだ。

 ジュレップはその二人の様子を、後ろで静かに見守りながらワインを飲んでいた。

 その後も他の貴族に挨拶をして顔を覚え、こちらも覚えてもらう。気の早い貴族の中には、娘と結婚しないかと言い寄られたりもした。勿論突然の事でやんわりと断ったが……。

 基本的にみんな言い感じの人達だった。最後にあいつが現れなければいい気分で帰れたのに。


 「ふんっ、あのときの生意気な小僧めが。今回の事に関しては礼を言うが、わしは貴様を許してはおらんぞ!!」


 ヌケーマ伯爵が現れた。逃げるを選択。しかし周りを囲まれた。


 「それはこちらの台詞です。謝罪の言葉を聞くまでは私も許すつもりはありません」

 「クッー!!まあいい、今日は子爵になった祝いの席だ、目を瞑ってやろう。貴様のような奴が貴族なんて、どうやって陛下に取り入ったのかが不思議でならん。今度その方法をぜひご教授願いたいな」


 嫌らしい笑みを浮かべ、皮肉を言うだけ言ってすぐさまどこかへ行った。


 わけわかんね~。もうやだ~。緊張したけど優しい人達ばかりだったのに、最後にあげて落とすような人がでてくるわけ……。


 アプスについても、元お仲間の犯行ということで目の敵にされているようだ。嫌味を散々言われて返答に窮し、困らされていたようだ。


 一通り挨拶を終えて、お開きになり、帰ろうかと思ったら王様が御呼びだとの事。アプスも一緒だそうだ。案内されて部屋に通された。





 



 「来たか。楽にしてくれ」

 「はい。それでご用件というのは」

 「ランドルフ。家名を決めろ。それと貴族街に空いてる場所は無いから、ここに来たときは城に部屋をやる」

 「えっ!?」


 いきなりの事に驚いたがジュレップも驚いていた。


 「なんでジュレップも驚いている。宮廷魔法士になったんだから研究室にでも住めばいいだろう」

 「そういうことですか」

 「いや、城にも住まわせるがな」


 なんじゃそりゃ!!


 「しかしそれは……」

 「決めたことだ」


 そういわれてジュレップはぽりぽりと頭を掻く。

 城に住まわせるということは、来客はともかく、よほど信頼を置いていないとできないことだ。


 「ありがたいことですが……」

 「この後予定があるので手短に言う。家紋はジュレップに聞いて勝手に決めた、すまんな」

 「それは別にかまいません」


 ピクリと王様の眉毛が動いた気がした。


 「まあいい。家名はさっさと決めてくれ。今だ。それと島の名前はランドルフ島に決めた」

 「ふぇ!?」


 急すぎるだろっ!!恥ずかしいからやめてっ!!


 「それとアプス」

 「はっ」

 「お前達の住む場所は希望通りランドルフ島に住め」

 「えっ!?なにそれ!!」


 思わず大声で叫んでしまった。近衛騎士団長のクレイブルに睨み付けられる。


 「ありがとうございます」

 「ちょっとアプスさん!?」

 「アプスは今後ランドルフの部下として働け。移住者を募るつもりだったなら、ちょうどいいだろう。アプスの村のもの全部移住させろ」

 「それはそうですけど」

 「よろしくお願いします、ランドルフ様」

 

 いつの間にか様付けだし。眼差しに潤いがあるし、まあいいんだけど。そうなったなら色々仕込んでやろう。ダークエルフといえばやはりアサシンだな。いや、暗殺より諜報活動を頼むか。島で諜報?いらないか?


 「わかりました。こちらこそよろしくお願いしますアプスさん」

 「アプスで結構でございます」


 うれしそうにニコニコしながらかわいらしい笑顔で言われた。


 初めて会った時の凛々しさはどこへ……。


 「それと船をやる。ジュレップに頼んであるから島に戻るときに受け取れ。あと泥棒事件も解決したしさっさと紙を作ってくれ。ラルゴがうるさくてかなわん」


 船は純粋にうれしい。宰相のラルゴをチラッと見る。「ゴホン」と咳をした。


 「とりあえず今は家名を決めろ」

 「急に言われても……」

 「さっさとしろ」


 有無を言わさぬ~!!なんてひどい王様なんだ!!急に言われても思いつかないって!!ん~……島と狼は使ったし。ん~と……草原はえっと……ステッペン?プレーリー?プレーリードッグってかわいいよね。じゃなくて!!


 「プレイリー……じゃない。ん~と……」

 「じゃあプレイリーだな。わかった。それで登録しておく」

 「えっ!!ちょっと待ってください!!それじゃ草原に島と狼ですよ!!」

 「そんな意味があったのか?いいじゃないかそれで。これからはランドルフ・プレイリーと名乗るように」

 「ふぇ~……」


 草原家ってなんかかっこ悪い。せめて天草とかならまだかっこいいのに。


 こうしてプレイリー家が興ったのであった。


 「じゃあ俺は出かけるから。ラルゴ、後の調整は頼む。報酬のお金も渡しておいてくれ」

 「かしこまりました」


 それから貴族の名簿が書かれているとかのに名前を書かされた。指輪を判子代わりにして家紋も押す。

 ダークエルフの事や島についての事などを色々と話をした。

 城に部屋をもらえるというので案内してもらい、その後、貴族街の外れにある研究室へ行った。新たに席が増えたために部屋がないので、荷物置き場の荷物を移動してその一室をもらった。今日から城の部屋に住むらしい。家具は備えつきのものを自由に使っていいとか。食堂に案内してもらい、風呂場もあるようだ。デンは相変わらず馬小屋だ。そこでいったん解散し、もらった部屋に戻ることにした。


 「で、なんでここにアプスさんがいるの?」

 「アプスとお呼び下さい」

 「……アプス。何でここにいるの?」

 「ランドルフ様のお世話をさせていただきたく」

 「それは城のメイドさんがやってくれるから大丈夫だから、宿に戻ってよ」

 「お邪魔でしょうか?」


 うるうるとした目で見られる。


 「邪魔じゃないけど」

 「でしたら!!」


 俺は手で一旦制した。


 「勘違いだったらごめん。なんでそんなに慕ってくれるの?」

 「最初は単純に、触れたときに感じた魔力量の多さでした。ですが魔力量だけでなく技術もすばらしく、大きな雷狼を従え、領地持ちの子爵様。伝説の守護竜様でしたか?その方の覚えもめでたいとか。そのようなすばらしい方にお仕えできるなんて光栄です!!」

 「お、おぅ……本当にそれだけ?」

 「そ、その……」


 もじもじとしだすアプスさん。


 「初めてお会いした時の衝撃が忘れられなくて……しびれて倒されたときにときめきを感じたといいますか……。命も助けてもらいましたし」


 俺子供なんだけど!!ショタコンでドMかよ!!美人だから許してしまいそう。


 「俺、子供なんだけど」

 「恋愛に年齢は関係ありません!!」


 その言葉、この世界だと納得してしてしまいそうになる。エルフって普通に1000年以上生きるって言ってたし。大人だけど見た目が子供の種族だっている。でも俺たぶんだけど子供だから。アウトだから。


 「恋愛とかわからないんだけど」

 「御傍に置いて頂けるだけでもかまいません!!なんなら奴隷にしてください!!」


 ずずずいっと近づいてきてランドルフの手を握りながら叫んだ。恐るべき早技である。


 顔が近い!!いきなり奴隷とかどん引きだよ。


 「奴隷制度はこの国では廃止されているから。とりあえず部下としてよろしくってことで。でも今日は宿に戻って!!」

 「警護のために御傍に!!」

 「兵士さんがいるから大丈夫だって!!それよりも王都にいる他のお仲間を明日連れてきて」

 「……そうですね、紹介しないといけませんし、今後の事も話しをしないといけません」

 「そういうこと」

 「……わかりました」


 まだちょっと渋っている。もらった報酬のお金からいくらか渡そうとしたが、アプスさんももらっており、当分は必要ないとの事。だが、これから部下として働くなら給料を払わなければならない。なので強引だが渡しておいた。


 ふぅ……。


 部屋から出たアプスを見送って一息つく。


 明日はダークエルフの意志を聞いて、それから紙作りだな。研究室を丸々使えばいいか。やることがいっぱいある……。何でこうなったんだろう……のんびりすごしたい。早く島に戻りたい~~~。はぁ……寝るか。


 明かりを消して就寝した。








 「……ゲザケイン。何故俺を助けた」


 隠れ家の一室につれてこられたトクルマティアは、ゲザケインに疑問をぶつけた。


 「ヒヒヒ、まだまだお役に立ってほしいと思いましてね。今後もダークエルフの身体能力をぜひとも役立てていただきたい」

 「利用価値……か」


 トルクマティアはボソッとつぶやいた。


 所詮は利用できるかできないか。利用できないならあのまま捕まって終わりだっただろう。しかし今まで仲がよかった仲間も捕まった。俺に利用されるだけの価値があるのか?


 「助けはしましたが、だからといって私の部下になれだのと、束縛するつもりはありません」

 「どういうことだ?」

 「私は魔道具を作りたいだけなのです。その試験運用と素材を手に入れるために、また盗みを働いてもらおうかと思いましてね」


 結局一緒じゃないか。アプスを殺して憂さは晴らせたが、自由は手に入らない。出来た魔道具を売れば、これだけ優れているのだから大金なんてすぐ手に入るだろうに……。


 「普段は自由にしていただいて結構。ただこちらから頼みたいことがあるときは働いてもらいたい」

 「断るといったら?」

 「私にそれを止める手立てはありません。ですがすでに手配書も回っています。何かとご協力できることもあると思いますが……。ヒヒヒッ」


 ……まぁ、癪だが助けてもらった分は働いてもいいか。


 トクルマティアは謎の集団の一人として加わることになったのであった。

お読みいただきましてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ