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のんびり魔法使いは楽しく生きていきたい  作者: らんたろう
第一章 目が覚めるとそこは森ではなく草原だった
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2話


 時間の感覚がわからない。もうどれくらい歩いただろうか。太陽は真上に差し掛かろうとしていた。


 たぶん昼だろうなぁ~。

 ずっと歩きっぱなしで腹減ったなぁ~。

 とにかく水だ、川だ!!

 そうじゃなければ森?水か食料を手に入れなければ。

 このままでは……死んでしまう!!

 村か街はないか~、人はどこだ~!!へるぷみ~~~~!!!


 そのまま悲しいかな何事もなくとぼとぼと歩いていると日も暮れてきた。


 せめてウサギとか蛇とか狼とか何かしらでたりしないもんかねぇ~?

 いや、狼とか蛇とか出ても困るけれど、本当に何もなくて困る。

 草ばっかり生えてるけど草はやすほど笑えないわ~?いかん、頭おかしくなってきたぞ。

 汗もかいて足も歩きっぱなしで痛くなってきた。


 「あぁ~水が飲みたいかぶりたい!!」


 そう思いながら両手を空に突き上げ見上げて叫んでみた。すると……。


 ザバーンッ!!


 いきなりバケツをぶちまけられたかのような水がどこからか顔に落ちてきて、そのままバランスを崩し尻餅をついてしまった。


 「……はえ?」


 水をかぶってすっきりはしたがなんで?なんで水が出てきたの?なんでやねんっ!!

 ……魔法か?周りに人はいないし……、というか何もないし。


 思い切って試してみることにした。


 「水よ出てこい!!」


 ……………。


 何もでてこねぇじゃんっ!!人がいないからいいけどいたら恥ずかしい状況だぞっ!!

 これはあれか、詠唱とかそういうのじゃなくてイメージが大事パターンか!?


 水……水……みずぅ~……冷たい水!!コップ一杯分でいいからっ!!


 目をつぶり肩の力を抜いて楽にし、目の前にコップに入った水があるというイメージして右手をかざしてみた。

 すると……。


 「おぉ~……、わんだふる」


 水玉が浮いていたのである。それをそっと手を動かしながら口元に近づけて飲んでみる。


 「うん、水だ……。水なんだが純水かなこれは?」


 お腹にたまるやつじゃないこれって?確か腸で吸収されにくいとか飲みすぎは体によくないとかそんなんだった気がするな~、よく覚えてないけど。

 いや、贅沢はいえない、ありがたいことだ。

 ん?なんでそんなこと知ってるんだ?まぁ今はいいか、寒くなってきたしさっき水かぶっちゃったしなぁ。

 水が出せたなら火もだせるんじゃないか?


 今度は同じ要領で火を出してみた。すると目の前に火の玉が現れた。


「あったかい」


 片手で火の玉を出しながら頭を近づけて髪を乾かす。ついでに風を出して温風を作れないかも試して見た。


 「あっちっぃ!!」


 ドライヤーを意識してやってみたが、少し風の勢いが強かったのか、火の玉がゆらゆらと動き髪を焦がしてしまった。


 髪を乾かすだけなら火の玉を消して温風だけ出せないのか?


 やってみると問題なく出来た。


 う~む……。ただの風でなく温風が出来たなら、さっきの水をもうちょっとおいしいものに出来ないものだろうか?


 しかしまぁ、これで水の問題は解決したな。

 だがここは地球じゃないのか?こんなことは出来なかったはず……。

 おいしい水もなんとなく覚えてたって感じだしなぁ。

 地球、日本。うっ、頭がっ!!なんてなっ!!

 まっ、なんとなくでも役に立つならそれでいっかなっ!!

 けれどもだ。生兵法は怪我の元にならないようにしないと。

 異世界とよばれる場所だとしたら常識も違うだろうし柔軟にいこう。


 ぐぅ~~~


 腹がなる。


 何も食べてないからな。水でごまかしたが腹もなるか。


 もうすぐ夜なので獲物を探すにしても何も見えない。


 魔法をうまく使えればいけるだろうが、今日はもう歩きっぱなしで疲れたし寝よう。

 しかし何もいないといっても、寝てる間に何かに襲われたらいやだしな~。

 水、火、風ときたら土。

 土魔法でかまくらでも作って寝るか!


 かまくらをイメージして魔法を発動する。問題なくできた。

 中に入り寝台を作り、通気口を作って入り口をふたして寝た。


水の部分はうろ覚えの正しい知識ではない部分があります。そのほうが人間味がありそうな気がしたので。・・・という言い訳。


お読みいただきましてありがとうございます。

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