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黄金の蝿  作者: haru
3/4

魔法使い

 社長室。

 机を挟んで窓側が社長、出入り口側が私。

 私は退職願を突き出すが、


「ん、それは受け取れないよ」


 社長はそういって、窓のほうを向く。窓から下を眺める。


「ですが、私は、もう怪獣討伐をさせられるのは厭です。恐いんです」


 反論。

 ここで社長が机の中から何かを探し始める。

 音、ゴソゴソ。


「ああ、あった。笹井君、この鏡を見てごらんなさい」


 社長は、ずいぶん古びた手鏡を取り出した。


「これは、なんです?」

「これはね、魔法の鏡だよ。いまから、素敵な物語の世界を見せてあげるからね」

「はあ、では」


 私は鏡を覗き込む。いまひとつ信じられないな、魔法の鏡だなんて。


「あ、笹井君、君、信じてないでしょう? まあ、騙されたと思ってそのまま見つめて」

「……はい」

「実はね、僕は魔法使いなんだ。その鏡も、僕のお手製魔法のアイテムってわけ。ほらほら、何か見えてきたんじゃないかな?」


 ――は、ああ。見えてきましたとも。

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