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第13話 整形という沼
「醜い…」
自分の顔が、どうしようもなく醜い
なんでこんな顔に生まれたんだろう…
なんで鏡を見るたびに、死にたくならなきゃいけないんだろう
自分の運命を呪い始めたのは、一体いつからだったか
「あぁ…もう限界」
早くこの苦しみから逃れたい
いつからか、私は「自分の醜さ」という底なし沼に囚われていった
「もう、整形するしかない」
その思いに支配されていった
顔を変えれば、人生が変わる
そう信じて疑わなかった
でも、当時の私はニート
当然、そんな大金あるわけもなく
億り人になるのは、まだずっと先の話
「とりあえず、お母さんに話すしか…」
でも、あの人が…
お金に人一倍うるさいあの人が
「綺麗になりたいからお金を出して」
なんてわがままを許してくれるはずがない
100%無理
どうしよう……
……
…………
そうだ、あの方法でいこう
「美容じゃなくて、治療なんだ」
そう言えばいい
「機能的な問題で、生活に支障が出てるんだ」って
「美容整形」じゃなくて、「形成外科」
そうすれば、保険も使える
大義名分ができる
「そんなに辛いなら、仕方ないわね」
……やった…
うまく説得することができた
これでこの地獄みたいな苦しみから
少しだけ、ほんの少しだけ解放される…
でも、このときはまだ知らなかった
この苦しみが、これから続く
深い「沼」のほんの入り口に過ぎなかったことを




