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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

罪悪探偵

作者: 孤独
掲載日:2026/02/01

「そうですわね~、のんちゃんによろしい推理小説は~」

「ララチェールさんって、ほんとに沢山の推理小説をお持ちなんですね!!のんちゃん、読破しちゃいますぅ!!」

「うふふふ、私に謎を解かれるだけの物語では、その作者さん達も可哀想というもの。はい、これなんてどうかしら」



とある喫茶店にて、……。超危険な魔法少女と超危険な魔女は、推理物が大好きということで意気投合していた。ラスト・ララチェールにとっては、お孫さんのような、可愛い可愛い、女の子にしか見えない。


「ありがとうございます!」

「こちらこそ、のんちゃん」


阿部のんちゃんもとんでもない能力を持つ少女。


「私には分からないなー。2人共、超常的な能力が持ちが常人の殺人事件に興味を持つなんて」


推理物とかには全く興味がなく、どっちかっつーとウォー〇ーを探せとかの本が好きな、超危険な超能力持ちの大学生、沖ミムラは……この中で最も常識的な言葉を出したというのに


「「あんたに一番超常的とか言われたくないんですけど?」」

「えっ!?なんで!?」


この3人。その気になれば、その瞬間で地球を破壊してしまうような、恐るべき能力持ち。それ故、お互いが仲間のように、そして暴走せぬように監視し合える絆。


「おバカなミムラさんは、かいけつゾロ〇でも読んでてください」

「面白いからいいよ!!はい、持ってきた持ってきた!」


大学生とは思えないくらい、ホントにミムラが幼過ぎることに、……のんちゃんはため息をつくのである。


「”独占”がなければ、のんちゃんは探偵とかをやってみたいです!」

「確かに一度はやってみたいものね。名探偵、阿部のんちゃん!全ての難事件を解決する……」

「〇ォーリーに赤い〇をつける読者になるんだね!!」

「「殺すぞ」」


ララチェールは掌に太陽を、のんちゃんはブラックホールを……


「冗談冗談!そんなやりとりで、私と戦わないでよ」


……それぐらいの事をやりかねない。そして、それに抗えそうな女。


「ミムラちゃんは活発だからねー。読書はつまらないんだろう?」

「アシズムさん!良いところです!」


そんな冗談で殺伐とした空気の中で、喫茶店のマスターであるアシズムは、ミムラをケーキを出し。のんちゃんにはパフェを、ララチェールにはブラックコーヒーを出して、やらないだろうけど止めには入った。この存在もまた3人と同格。そして、迷惑度合いもハンパではない。


「だとするなら、ミムラちゃんは警察役が似合うかもね。推理小説の中で事件を解決するのは楽しいんじゃないか?」

「わぁ~!もしかして、推理小説の中に、”名探偵”として、阿部のんちゃんを入れられます?この間は死体役としてよくも入れやがって!」

「あはは、過去の失敗を糧にする時はあるさ。それならミムラちゃんにも推理小説の楽しさが分かるんじゃないか?」


頭でどーこうするよりも、感覚で動きたいミムラからすれば。警察という立場で推理小説の世界に入り込むのは良い経験になると思う。


「そうですね!のんちゃんは子供だから付き添いとして、私も行きます!」

「ミムラさんは頭が子供だから、のんちゃんがちゃんと面倒を見ます!!」

「……あんた達、心の中では気が合うタイプでしょ?」



そんなわけで……アシズムの力を借りて、のんちゃんとミムラは、ララチェールが持ってきた推理小説の物語の中に入っていくのである……。


「ちゃんと事件が起こるのかしら?」

「……んー。まぁ、行動次第で物語変わっちゃうけど、殺人事件は起きるんじゃないかな?」

「のんちゃんは立派な推理をご希望なのよ?ミムラ並み……いえ、ミムラ以上に危険な事をご自覚なさらないので?アシズム」

「ララチェール。私は君と違って、やたら無暗に太陽系に影響は与えてないんだけど」



◇         ◇


”山の大豪邸殺人事件”


第一の事件で園崎春香さんが女湯で溺死し、第二の事件では三田村理子さんが園崎さんの車内で焼死した。この2つの事件で唯一アリバイがなかったのは1名。鈴宮渉、ただ一人!この人が犯人としか言えない。……だけど、園崎さんが亡くなっている場所は女湯。鈴宮さんにアリバイがないとはいえ、そんな場所で殺人ができるのかしら!?


「……………のんちゃんは分かりました」


この事件!第一の事件を起こしたのは、三田村さんなのです!!そして、車内で焼死事故にしたのは……。



バギイイィィッ


「さぁ、早く白状してください、鈴宮さん!私には、あなたが女湯で園崎さんを殺し、三田村さんを車内で爆殺した事が分かるんです」

「ぐふうぅっっ!?お、お、俺じゃない!」

「なにを言ってるんですか!?今度は腹パン行きますよ!ここは物語の中だから、死ぬ登場人物以外は死なないから痛めつけて、白状させますよ!!」

「推理小説を台無しにしないでください!ミムラさん!!」


せっかくの、……せっかくの推理ショーが台無しになる。さすが、ミムラさんの”天運”。暴力スタートなのはおかしいけど。これもやっぱり運の強さ。

直感でこの鈴宮がオカシイと判断してから、白状を要求。それはのんちゃんの推理を台無しにしてくれるもの。鈴宮は語るのであった。


「お、俺は分かったんだよ。園崎は、……自分の車内に爆弾を仕掛け、……三田村が車内を物色している時に爆破した事をな!本人はそれよりも先に殺されるとは思ってなかっただろうがな!!」

「あれ?じゃあ、鈴宮さんは関係ないの……」

「だーーっ!?白状しやがったーー!鈴宮さんは先に園崎さんが死ぬ前に、園崎さんの車で街に降りようとしたところ。園崎さんが必死になって、車のキーを渡さなかったじゃないですかーー!!だから、1人でバイクで行ったんですよー!」


あああぁぁぁぁっっ……

せ、せっかくの推理ショーが、ミムラと他の登場人物達が次々と白状してしまってるーーー……



◇          ◇



パタンッ


物語の世界から出て来ると、凄く疲れて、残念な気持ちになっていたのは、のんちゃんであった。


「し、しばらく推理物はいいです……」

「な、なんで私を見てるんですか、のんちゃん!」


ララチェールが貸した本のタイトルは、変わっていた。


”次々と真相を白状してくれる推理物語”





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