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てちゃんのしろ  作者: おはぎ
43/54

第43話 ありえない!

三日間眠って気付いた事がある。


眠る前より少し、自分の魔力が強くなっているのだ。


なんとなくだが。


眠る事で魔力を高められるのだとしたら、ここで一生眠っていたい…


お布団がふかふかだから。


「まだ寝るつもりですか…?駄目です、お身体によくありません!」


心の声を聞かれているようでびっくりした。


多分エテルナにそんな力はない。


多分。


そうだといいな。


天主としてふさわしい振る舞いを心がけなければいけないのに、心の声を聞いてイメージが崩れると困るんだよ。



…エテルナに連れ出され、家の外に出た。


「見てください、私たちのお城がもう出来上がりそうです!」


いや、さすがに三日でお城が建つのはありえなさすぎる。


後ろを見たら城壁も完成してるし。


トルトグンの建築士は一体どうなってるんだ…



ひとまず住民を迎え入れる準備は整った。


後は…



「バルゼルブルグ、国民募集中でーす!」


「募集中でーす」


外の草原にてエテルナとヴェルーニカとチラシ配り。


…いやいや、これで人が来るわけないだろ。



「ふむ、国民募集中…か」


え、一人受け取ってくれた…


「では私が、バルゼルブルグの国民になってやろう」


いやいやいや、何言ってるんだこの人。


効果あったのか、チラシ配り。


「「ありがとうございます!!」」


女性の名前はルゥシイ、各地を旅する剣士らしい。


ルゥシイを新しい家に案内するため、完成した城門へ向かう。


「バルゼルブルグは滅亡したと聞いたが…再び立ち上がるとはな」


「ええ、これも天主様のおかげです…」


私は何もしていない気がするが、何も言わないでおこう。


バルゼルブルグの王としてのイメージを高めるために。



城門を抜け、城下町へ。


「あなたの家はこちらですよ」


エテルナの誘導で、ルゥシイが家に入る。


「…ほう、ほう…」


「家具はそれなりのものだな。景色…良い、居心地も良さそうだ」


気に入ってくれたようで、なぜか自分まで嬉しくなった。


この家はパワースポットなどに自生している、ミスラの木が使われているらしい。


だから実質パワースポットに住んでいる事になる。


これはとても良い物件だ。



新しい国民も満足したところで、少し散歩でもしようと外に出た。


「…あ、雨です」


さっきまで晴れていたのに、急に降りだして…


これは何かの予兆だろうか…




…それは流れ星が落ちるように降り立った。


光の衣を纏う、神々しい女性。


「…貴方が、エテルナですか」

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