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てちゃんのしろ  作者: おはぎ
4/54

第4話 全力で

午後8時


「あれ、私、何をして…」


ハルカが辺りを見回す。


「ここは…森!?」


二人は知らない森にいた。


「時ヲ飛バサレタンダロウ」


「時を飛ばされた!?誰に?」


「ソレハワカラナイ」


ガサッ


「ひっ!モンスター!?」


暗いので何も見えない。


「ここはパルタ王国の城の近くだよ」


何者かがハルカにささやく。


「…っ!誰!」


「私は魔王の手下、四天王ラフィン。王国を滅ぼしに来たの~」


「魔王の!?また王国を!?許せない!」


ハルカは怒り、全身に炎を纏い始めた。


「アルダサヘンイズケリベクタッ!」


いつもの5倍の力でラフィンを燃やそうとする。


「熱い熱いっ!許して~もうしないから~」


(ラフィンはハルカを騙してやり返すつもりだろうな。)


「ハルカ、騙されるな!」


「そんな見え見えの嘘には騙されないよ!プラテナリクテンダ!」


煌めく光がラフィンを襲う。


「本当に!本当なの!ほら、この通り!すいませんでした!」


ラフィンは攻撃を避けず、丁寧に土下座した。


「騙されるな!」


「うん!サンバードブレンズッ!」



「さすがに嘘っぽすぎたかー」


ラフィンは攻撃をひょいっと避け、森の中に消えた。



「くそっ!」


ミリアは拳を地面に叩きつける。


「王国が危ない。今すぐ行こう!」




 パルタ城


「はあっ!」


女王が人と戦っている。


「女王様!私も戦います!」


ハルカが魔法を放つ。


またひょいっと避けられた。


「チッ…邪魔が入ったか。レイア、ここ頼む」


レイアが刀を構えた。


「私、あまり人とは戦いたくないんです…」


「どうか、命だけは…」


女王がレイアに言う。


「分かりました」


レイアは刀をしまった。




「どうして、こんなことを?」


「元々は特産品を奪うだけだったのですが、破壊することが楽しくなってこんな事に。」


レイアが下を向く。


「あなたは何故あいつらの仲間に?」


「私は、ただ食べる物が欲しかっただけなんです。四天王になると、なかなか抜け出せず…」


「じゃあ、こっちに来ませんか?悪い事するより良いですよ」


ハルカがレイアを誘う。


レイアが頷く。


「では、そちらへ…」


「ありがとうございます!」


仲間を引き抜く事に成功した。


(こんな簡単にいくなんて思わなかったな…)



「こっちに来たからにはたっぷり修行をしてもらうからね!」


「宜しくお願いします」



リーズンがこっちに向かって来た。


「おや、倒せていないのか」


「仕方ない、我が直々に始末してやろう」


リーズンが剣を女王に向けて振り降ろす。



ガキィン!


「レイア、裏切るのか」


(ひっ、すごく怖い顔してる…!)


「始末されるのはあなたです」


レイアがリーズンをキッと睨み付ける。


「ふむ、これが反抗期というものか?」


そう言いながら、高速で剣を振り回す。


キン、キン、キィィン


どんどんスピードが増す。


キンキキキキキキィン!


「み、見えない…!?」



「はっ!」


ガキィィィィン!


レイアがリーズンの剣を折った。


「ふ、やるな」



レイアが小声で呪文を唱える。


刀が光った。


「食らいなさい」


刀から攻撃が音速で放たれる。


「くっ!」


リーズンが攻撃を受け、体勢を崩した。



「残念だが、ここで時間切れだ」


リーズンは逃げた。


「逃げすぎじゃない?」


「そうだね…」




周りのモンスターはあらかた片付いた。


空を見ると、美しい星空が広がっていた。


「綺麗…」


「改めてよろしく、レイア」


ハルカ探険隊に新たな仲間が加わった。




「リコーズ、メテーズ、プレテキテラ。これから先、どうなるのかな。楽しみだ」

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