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てちゃんのしろ  作者: おはぎ
34/54

第34話 作戦開始

気持ちが落ち着いた所で、先ほどの場所へ戻る。


…この者は変わらず台座に座り続けていた。


「なんだかキミ、調子が悪いみたいだね。でも、治癒魔法やらカウンセリングやらはしないよ」


自分の事は薄々わかってはいた。


でも…


「本当は…そっちも調子が悪いのでは」


「ギクッ…まあそうだよ。最近なーんにもやる気が起きなくて…」


さっきからずっと上を向いていたが、急にアーリの方を見て話し始めた。


「…まあ、それとは別に伝えたい事があるんだけどね」



「…何だ?」


空気が変わり、この者は今までとは一風変わって、真剣な眼差しで話を続ける。


「キミは気付いてるかい?ここは夢の世界だって」


「…!?」


「わかんなかったかー。ハルカちゃん達が"ゲート"をくぐった時点で、この世界は夢と化してたんだ」


なんだ、色々言ってたけどハルカの事見てるじゃないか。


それではない…こんなリアルな夢なんてあるのか…?


それが本当なら、あの研究員の作った変な生き物も、あの計画も、ハルカを悪魔の力から助け出した事も、全部…!?


「あはは…全部パーになるね」



「…ただ、この夢も現実も観測している存在がいる。それは…プレテ…じゃなくて、ラポリスの民。だからその民たちの力を借りる事ができれば、夢は現実になるかもしれない」


その言い間違いはさすがにない気がするが…


ラポリス…前に存在を語ったことがあった。


「この夢はかなりリアルにできている。現実に戻って再現することもできるはずだよ。あと、てちゃん。あれも現実から夢の世界に介入できる」


それはよかったが…


「てちゃん…?それは何故だ…?」


「今は語るべきではないね」


また隠し事か。


この者も長い付き合いだが、変わらないな…


「なんだかやる気出てきた…よし、ラポリスに会いにいこっか!」


そしてこうやって急に行動に移すのも、昔と変わらない。


「でも…そこから動けるのか…?」


そう聞くと、この通り!というように台座から降りて一回転してみせた。


しかし、この者は私にしか見えないようだが、ラポリスの民は認識できるのだろうか…?


というか、見えても同じ見た目の人が二人で歩いてると驚かれない…?


いや、双子ってことでいけるか…


「だいじょぶだいじょぶ!そこはなんとかするよ」


「じゃあ…」


「夢を現実にしよう作戦、開始~!!」


何か言おうとしたが、遮られて忘れてしまった。


作戦か…うまく、いくのだろうか…

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