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てちゃんのしろ  作者: おはぎ
29/54

第29話 クレメンの地へ


「じつは…」


歩いていると、ラフィンが突然携帯を取り出して言った。


「アーリさんとMINE交換してたの!」


「え~!ってことは、アーリさんと連絡が取れるってこと?」


それならかなり冒険が楽になりそう!


「うん、困ったら助けてくれると思う!多分!」


「多分、ねぇ…」


呆れたように言葉を漏らすミリア。



やったね!


これでスイーツ食べ放題についての研究があるか聞いてみたいな~!



「…ねー、ねー、レイア、なんか歌ってよ!」


「え…?」


「いや、戦闘以外だと空気だから話を振ってあげようかなーと…」


…しまった、無茶ぶりだったかもしれない!


まあいいや。仲間なんだし、これくらいは許してくれるよね…?


「べつに、平気」


そうなのか、よかったー…


ハルカは胸を撫で下ろす。



クレメンは四大大陸のうちの一つで、観光業が盛んな都市がある。


観光地の中でも有名なのが、ミズラー庭園だ。


美しい花々とそれに上手くマッチした、広いテラス。


一般客はそこで茶をたのしむ事もできる。


ただ、人気すぎて席が空いていないのがほとんどである。


ハルカたちはこれを事前に調べており、いつか行こう!と決めた。


いつ行くかはハルカ次第…



クレメン一帯は神前と呼ばれる王に統治されており、王が住むのはクレラニという都市である。


クレラニは商業が盛ん。


なかでも、武器商人は世界有数の品揃えを誇り、近くに名のある武器職人も。




「この電車に乗ろう」


この世界には、三つに分けて全ての大陸間を横断する鉄道がある。


ハルカたちはそれに乗ってクレメンへと向かう。


長い旅になるため、電車内では食事とベッドが用意されている。


「おいしそおおおおお!」


「おいしい!」


ごちそうに興奮しているハルカ、ものすごいスピードでご飯を食べるラフィン。


ミリアの中では、これはもう日常の風景となっていた。


レイアは食事に手をつけず窓の外を眺め、物思いにふけっている。



「おいしい!」


夜が来て、また食事の時間が来る。


「おいしい!」


朝が来て、また食事の時間。


「おいしい!」


夜が来て、朝が来て、また食事。



「ねえ、なんだかおかしいと思わない?」


感じる違和感に、ついにミリアが口を出す。


「え?」


ミリア以外の誰もそれに気付いてはいなかった。



『次は…ウィドウズ大陸』


そのアナウンスで、やっと全員は理解した。


「この電車に…モンスターが!?」




「やっと…気付いた」


車掌のような女性が現れ、帽子を外す…


と同時に、乗客が次々とモンスターの姿へ変貌していく。


「な、お客さんが…!!」



「本日はトルペ鉄道をご利用いただき、誠にありがとうございます。次は地獄、地獄に止まります」


ハルカ達は、襲い来る新たな敵に勝てるのか!?

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