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てちゃんのしろ  作者: おはぎ
23/54

第23話 悪魔の末裔

闇の力で悪魔の姿となったハルカは、退屈そうにミリアを見下ろす。



「ずっと一緒だったけど、こんなハルカ見た事無い…初めてよ…」



…でも大丈夫。まだ救えるはず。



だって、ハルカは私の大切な親友だもの…




「ミリア…」



ラフィンが心配の声を漏らす。



「…友達でも、戦うしかない…」



ミリアは覚悟を決める。




全員はハルカと戦う事になった。



「あら~遊ぶ気になった~?じゃあ、これはどう?」



普段のハルカの何倍もの強さの炎が、草原を焼く。



「せっかくトモダチなんだから、たっぷり楽しませてよ~」



「無詠唱魔法…!」



驚きで、ミリアの手が止まる。



「ミリア、油断しないで!」


「あ…ありがとう、ラフィン」





「…うーん、何か気に入らないなー。えいっ!」



闇の翼が大きく広がり、ミリアを包むように取り込む。


「待って、ハルカ!ミリア!」



そしてハルカは消えてしまった。



「あ、ハルカっ…」




「………」


驚きの連続。


残されたラフィンとレイア、レイルとリオネスは、仲間が減っていく絶望を味わった。



「私…どうしたらいいの」


ラフィンが涙声で空に問いかける。


もう、このまま闇に呑まれた方がいいのではないかと思い始めた。


そして闇の瘴気が強くなり、全員は深い眠りに落ちていく。





その頃王国では、ハルカが町を破壊しながら城の中へ行き、女王と戦っていた。



「これだけは使いたくありませんでしたが…」



ハルカに光の鎖が巻き付く。


女王が動きを封じた。





拘束されたハルカを連れて、女王はリリアンの前に立つ。



「信頼していた方なので、あなたをよく考えずに閉じ込めてしまいました。今解放します」


解放されたリリアンは、ハルカの姿に驚く。



「ハルカ…どうしたの?」


女王がリリアンに今の状況と、秘密の作戦を伝える。


「まずは草原に向かいましょう」




…草原は、ハルカに力を吸い取られ白黒の世界になっていた。



そこには、リリアンと少し姿の似た者が立っている。


その者はゆっくりと振り返り、こう言う。


「…君が、私のクローンか」


「え…?」


二人は驚いた。


聞くと、この世界には「本物」を模して造られた人や神が存在しているらしい。


リリアンもその一人だという。


「今のところ、話せるのはここまでだ」


その後、「本物」のリリアンは考え込むような仕草を見せる。


「わたしって作りものだったの…?」


「私もその事については、よく知りません…」


二人も先ほどの会話の内容を整理する。


「…ですが、あの方は少し、見たことがある気がします…」


女王がそう口にすると、「本物」は再びこちらを見て言った。


「私も見たことがあるな…」


二人はお互い、見たことがあると言う。


果たして知り合いなのだろうか?

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