プロローグってやつ
はじめましての人ははじめまして。はじめましてじゃない人はありがとうございます。
公爵蜘蛛ですよろしくお願いします。
この世はふざけたファンタジーだ。魔法が無い?世の中では魔法以上の化学だって見ることが出来るじゃないか。それに……。
「君のことが大好きだ。付き合ってくれないか」
一度、目と目があっただけの人のことを大好きになってしまう魔法みたいな愛だって存在する。な?立派なファンタジーだろ?ま、振られたんだけど。
だがこの世界はもっともっと理不尽なファンタジーだということを人類は忘れていた。時は2025年。とんでもなく強い感染力を持った理不尽ウイルスからようやく人類が立ち直った頃の話だった。
突如映画みたいに新たなウイルスが蔓延。そのウイルスは感染したものがゾンビ化するという恐ろしいものだった。あまりにもめちゃくちゃなそのウイルスに世界は恐怖に震え絶望した。
世界中の国々が鎖国しウイルス感染の拡大を抑えようとするも、結果として上手くいかず。一つ、また一つと優れた文明を持つ国々がゾンビ溢れるハッピー遊園地となったのだった。
日本だってそうだ。ちょっと前まで楽しい楽しい学生生活を楽しんでた俺だって、今じゃゾンビ怖さに引きこもり生活だ。
「あう~があっ!!」
わおっ!窓から覗いて超ビックリ!愛しのあの子と目が合った。
「がうっ!がうがうがう~!!」
うんうん。前までこっちに欠片も興味を持ってくれなかった愛しのあの子も、今じゃ俺の肉に興味津々って感じだな。こんなご時世じゃなきゃ俺自ら肉を貪られに行くのにな。
取り敢えずこの前誤って割っちゃったお皿の破片をあの子に投げ付けて窓を閉める。しくしくしくしく。さよなら俺の初恋。
……ん?なになに?俺の名前?……あー、言ってなかったか、そうだなぁ。
こんなご時世じゃ俺のこと知ってる奴なんてみんなゾンビになっちゃっただろうし、ここはいっちょ、めちゃくちゃかっちょいい名前でも考えてみるか。
……よし、決めた。今日から俺の名前は『ムネノリ』だ。渋くね?良くね?俺の雰囲気にピッタリじゃね?
え?滑った?……もう寝る!
更新は遅いです。許してね☆