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タクシー運転手の夜話  作者: 華岡光
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88/155

case7

すると、今度は営業所の所長が話し始めたんです。


 「タクシー車内のカメラを全て確認したらね、駅から歩いてきた若者2人組の後ろにピタリと帽子を被った男がいたんだよ・・」


「はっ?」


思わず私はそう言いました。


 「この映像見て・・」


私は次長に言われるがまま映像を見ました。私の額から脂汗が滲み出てきましたね・・手足もガタガタ震えてしまって・・その映像にはね駅から若者2人組に声をかけられて乗せる時にその若者の後ろにあの帽子を被った男がついてたんです・・ピタリと側に。そして、車内への映像に切り替わった時には後ろの席の端に座ってたんですよ・・若者2人の隣に座ってたんです・・そして、目的地に着いたらその帽子の男がふっと消えてしまってたんです。場面が変わってタクシーに若者2人を乗せて帰る時にあの男がいるという事で若者2人と一緒に私が後ろを見た時の音声も映像も全て記録されてたんですが、大声をあげてびっくりしてた時に警察がちょうど来るとこら辺りのの映像に、突然その帽子の男の顔だけが大きく車内のドライブレコーダーのカメラの真ん前に映りこんでたんです・・そこから先はその帽子の男は映像には写ってないんですがね・・


 警察にあの出来事を事件事故の確認のために提出するドライブレコーダーの映像を社内の人間が確認してたちまち社内で騒ぎになったということなんです。私も確認のために上司に呼ばれて見せられたわけなんですが。


 後日談なんですがね、あの若者達あの場所に初めて行ったという事ではなく、何回か行ってるらしいんです。おそらく着いてきてしまったんでしょうね若者達に・・それとあの映像にはしっかりと帽子の男の首に縄がぶら下がってました・・



こんな恐ろしい体験は二度とごめんですよ。封印しょうとしてたお話しをさせて頂きました。

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