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83話

本日2話目

 ジャパニーズアイを重ね掛けして表示される情報は増えたけれど、でも、さっぱり役に立たないよ。分からないことが増えただけだよ。

 もういいや。うん。動物の足だと思えば、焼くか煮るかしかないもんね。果物みたいに皮をむいてそのまま食べるなんてないんだから。

【タラバガニの足:生の刺身も美味しい】

 へ?

 生の刺身?さっぱり分からない。あれ?どこかで刺身って単語も見たよね?偽薬草に似た葉っぱに出てきた。うーん。分からないことは、後回しにしよう。

「取って来たぞ」

 サージスさんとシャルが戻ってきた。

 どうしよう。もういいや。

「この皮というか殻を外して、えーっと、焼いて食べましょう」

 もう知らないので、タラバガニの足は焼いて食べるに決定です。

「お願いしてもいいですか?その間に、味噌汁を作りますね」

 行平鍋を川の水で洗ってその辺に生えてたきのこを洗って放り込む。近くには他に食べられそうなものが見当たらなかったので仕方がない。

【きのこの味噌汁】

 うん。薄いとか出てないから大丈夫みたい。

「焼けたぞ、いただきまーす」

 サージスさんはまるっきり躊躇せずに、モンスターの足を口に入れた。

【焼きタラバガニ:生で食べるよりも旨みがある】

「なんじゃこりゃーっ!ふわふわしてる、少し甘くて、なんか、濃い味じゃないが、口の中に広がるこの旨みはなんだ?」

 サージスさんが天を仰いだ。

「毒ではないみたいですね」

 と、天を仰いでいるサージスさんを見て、シャルがつぶやく。え?毒味役なの、サージスさん……。

 っていうか、毒さえなければ、モンスターの足をシャルも食べちゃうの?平気なの?

「へー。これ、確かに魚でもなくて肉でもない不思議な食べ物ですね。うーん、もう少し僕は塩っぽい方がいいかな。リオ、味噌汁だっけ?くれる?」

「あ、はい、どうぞ!」

 雪平鍋ごと味噌汁を差し出す。

 シャルがタラバガニをちゃぽんとつけてから口に入れた。

「何だシャル、うまそうな食べ方してるじゃないか!俺も!」

 サージスさんがシャルの真似をして鍋にタラバガニを突っ込んだ。

「ちょっとサージスさん、入れすぎですっていうか、これじゃぁ僕やリオが食べる間がないでしょ」

「あー、鍋がいるな、大きな鍋だ。拠点に引っ越したら、大きな鍋を買うぞ、な?」

 焼きタラバガニを、恐る恐る口にする。

「あ」

 おいしい。

【焼きタラバガニ:高級品、ごちそう】

 高級品……?確かに美味しいけど。ドロップ品だし……しかも3階層で出るモンスターが簡単に落とす……んだけど?

「食った!また取りに行こうな!気に入った!」

 サージスンがひたすらタラバガニの足の殻を外して焼いて食べるを繰り返したあと、味噌汁を飲んでから立ち上がる。


「サージスさんに、指名依頼が入ってます」

 ギルドに行くと、目の下にクマを作ったハルお姉さんが受付カウンターにいた。


どうも。本日2話こうしんしました。

タラバガニ食べたい。


でも、私、蟹は殻をむくのが嫌い。

むいてあるやつ食べたい。

(´・ω・`)


ご覧いただきありがとうございます。


ところで、もうそろそろ10月が終わるって噂で聞いたんだけど……まじ?

あと2カ月しか今年がないって噂で聞いたんだけど……まじ?

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― 新着の感想 ―
[一言]  何も知らずに蟹の味噌汁の境地に辿り着くとは。  これが上級冒険者の実力か。
[一言] イカ刺しとか、一旦冷凍にするから寄生虫が死んで安全だったのが、氷温保存だなんだと生のまま鮮度を保つ技術が発達しすぎて知識も技量も足りない料理人が寄生虫まみれのイカ刺しを店で出して患者を大量生…
[一言] ……旨そう( º﹃º` ) そう言えば長らくタラバガニを食べてないなぁ カニはたまには食べるけどタラバガニはもう10年以上近く食べてないような……(-᷅_-᷄๑) 石狩鍋も良かったなぁ…
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