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82話

「シャルにはスキル使用回数が1回増えるボタン。ダンジョンの外に出たら服に縫い付けるといいけど、今はポケットにでも入れておいて。それからサージスさんには100回に1回攻撃力が倍になる紐。100回に1回なんて大した価値はないんだけれど、サージスさんの攻撃回数多いから他の人よりは役立つよね」

 と、サージスさんのベルトに紐を括り付ける。

「へぇー。そうか、確かに100回攻撃するのなんて、3分もありゃ十分だしな。ってことは3分に1回攻撃力が倍になるってかなり役立つアイテムだなぁ」

 3分に1回発動する?何それ。それって、本当ならかなり役立つアイテムってことになるよ。

「低層階でも、こんないいアイテム出るんだな。知らなかったぞ。リオのおかげだな、ありがとうな」

 サージスさんがまた頭を撫でてくれた。

 私の……おかげ……?

 胸の奥が温かくなる。

 嬉しい。

 嬉しい。

 少しでも役に立てたのなら、嬉しい。

「じゃ、行くぞ!今日は拠点探しをしないといけないからな、とりあえずあと30分で行けるところまで行って、ダンジョンを出よう!」

 サージスさんがふんっと剣を振り上げて、あっという間に出現するモンスターをやっつけながらばく進していく。

 こうしちゃいられない。ドロップ品に全力集中。拾う!

「いる、いる、いらない、いらない、いらない、いる、いらない、いる、いる、いる」

「そういえば、俊敏性が20あがる靴紐をリオは装備したんだっけ……。何、まだスピード上がるの……ありえないんだけど」

 シャルの声が遠ざかる。何を言ってるのか。

 よくわからないけど、なんか、今日は調子がいい。

 自分でもすごく調子よく拾えてると思う。

 そうだ。やっぱり、シャルが何かあれば守ってくれる、サージスさんがモンスターをうち漏らすわけないっていう……信用できる二人と一緒だからだ。

「いるいるいる、いらない、いらない」

 シャルは黙々と出たものを全部拾い集めてくれている。ありがたい。さすがに広いダンジョンを隅から隅まで一人で拾い集めるなんてできないから。しかも、時々サージスさんは、とても私じゃ登れないような高い位置のモンスターまでやっつけてる。ドロップ品が落っこちてくればいんだけど、岩と岩の隙間に挟まってたりとかね。そういうのもシャルは器用にそこに転移して取ってくれる。

 すごいなぁ。やっぱり。ちゃんとしたスキル持った人は本当にすごい。

「よし。そろそろ時間か、出るか」

 と、サージさんが剣を鞘にしまったのはなんと、10階層のボスを倒したところでした。

「さすがに、出現モンスターを無視せずに倒して進むとこのあたりが限界か……」

 そういえば、害のないモンスターを無視しながら進めば、3時間ほどで100階層まで行っちゃう人でした。

「さ、出るぞ」

 サージスさんがダンジョンの出口まで一瞬で転移する腕輪のボタンを押した。

 私も同じように腕輪のボタンを押す。

 ぽんっと、ダンジョンの外に出ると、今からダンジョンに入ろうとする冒険者さんたちが10名ほどいた。


いつもご覧いただきありがとうございます。

あとがき……長くてごめんね。

でも、楽しいから書かせて。そういうの合わない人は小説読むのやめるかとばしてください。

一応、前書きだけは邪魔だろうと思って、本当に必要な時に必要なことしか書いてません。

あまり考えたこともありませんでしたが、

ゲームだと「持ち歩く」と「装備する」が別になってるから、「装備してはじめてアイテムの効果が発揮される」のですが、小説の中ではどうなんだろう。

ドロップ品回収して持ち歩いてるときに全部の効果がついたらある意味すごいよね。やっぱりゲーム同様「装備」が必要なのかな。でも、「装備」って何?

鞄の中にいれてあるのは装備じゃないっぽい。じゃぁ手にもっていたら?うーむ。

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― 新着の感想 ―
[一言] リオちゃんの努力と才能が花開く時が来たんだな、とホッコリしながら読み進めております。どんどん進んで行くが良い。
[一言] 〇〇は呪われている! まあ、無限に着けられる人は特殊な能力者でしょうね。 たとえば二刀流使いだとか触手(多腕)とか。 三刀流使いだとか五刀流使いだとか。 指輪の首飾り使用は有りうることなの…
[一言] ポーションは鞄やポーチの中に入れても、持ち歩くと言う。剣は腰にぶら下げて装備。一手間の取り出しやすさかも。
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