表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/209

61話

「えっと、今日は買い物じゃなくて、買い取りがお願いできないかと思って……その、しばらくギルドでは買い取りができないということなので……」

「買い取りですね、もちろん防具でしたらいつでも受け付けております。どうぞ、こちらへ」

 ネースさんの案内で買い取りを行っている場所に案内された。販売場所とは別に入り口もあったようだ。

「おい、ここで銀貨10枚で買った品だぞ?銀貨3枚での買い取りってどういうことだよっ!」

 ああなるほど。ダンジョンでのドロップ品だけでなく中古品の買い取りもしてくれるっていうことなんだ。

「随分使い込んでおりますし、ここに修復不能の欠けもありますので……買い取り価格にご満足いただけないようでしたら、他の店にお持ちください」

 買い取りカウンターに買い取り希望品を順に並べていくと、ネースさんが鑑定持ちの人を呼んできて、一つずつ鑑定して記録を取り出した。

「これは防御力3」

 うん、思っていた通りの結果が次々と出されていく。

 っていうことは、合計で銀貨80枚くらいになるかな。

 すべてを鑑定し終わった後に、ネースさんがメモした紙の横に何かを書き込み始めた。ひとつづつの買い取り価格かな?

「【スキル発動計算】」

 あ。ネースさんは計算スキルを持っているんだ。すごいなぁ。私なんて計算するのに、一つずつ足しながらメモしないと7個を超えたあたりから覚えていられる自信がないよ。

「お待たせいたしました。こちらのまとめてお売りいただくということでしたら、合計で銀貨100枚のところ上乗せで120枚で買い取らせていただきたいと思います」

 ネースさんがにこりと笑った。

「え?ちょっと、それは……」

 銀貨120枚?いやいや、いくらネースさんがいい人でも、おまけしすぎだよ。ギルドだと銀貨80枚の買い取り価格だよ?銀貨100枚になるだけでも驚いちゃうのに、120枚?

 私がびっくりして声をあげると、ネースさんが慌てて頭を下げた。

「えーっと、で、ではもう少し頑張らせていただいて……」

 え?ええ?

 隣で一仕事終えた店員がネースさんを肘で小突いて割り込んできた。

「お客様、いくら3か月はギルドでの買い取りがなくなったからと言って、市場が品薄になって高く売れるんじゃないかと思われてもね、こちらとしても商売ですし、ある程度の在庫も抱えていますから、気に入らなければ別の店に行っていただいてよろしいんですよ?」

 ニヤニヤと笑う店員さんの顔が怖くて、助けを求めるようにネースさんを見る。

「え?片目が、黒い?……まさか!」

 割り込んできた店員さんが私の顔を見てびくりと肩を縮める。


ありがとうございます。

皆様のおかげで、1万ポイントを超えることができました。

引き続きよろしくお願いいたします。

1万ポイント超えたので、本日もう一話更新いたしますとかやりたかったのですが、もう23時過ぎてて、予約更新ができないので、明日3話更新します。あはは、計画性の無い……げほん。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] この店は、店員の質が悪かったのね(笑)
[一言] 商人は安心と信用が第一やで。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ