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 シャルが小さくため息をつく。

「まぁいいや。行くよ。ほら」

 シャルが私の手を握った。

 王都には、武器屋だけでも20も30も店がある。ずらりと並ぶ店。

 まだ餓鬼の騒動が完全に収まっていないため、人通りは少ないし、店もきっちりドアが閉まっている。

「シャル、今日は買い物は無理なんじゃない?」

「ふっ、むしろ他の客がいないなら店人にも聞きたいこと何でも聞けるからよかったね」

 シャルがにこりと笑って、1件目の武器屋のドアをたたいた。

「悪いが、今日は……」

 店主がドアの小窓を小さく開いた。餓鬼を警戒しているのだろうか。

 シャルが私の手から、支払いの時に記録されるというカードを取り上げて店主に見せる。

「え?それは、まさか、幻の」

 幻?

「本物か?」

 慌てて店主がドアのうちカギを開ける音が聞こえる。

「もちろん、本物、みりゃ分かるよね?」

 そうなの?私は見ても分からなかったけれど、お店の人には見ただけで本物のカードって分かるの?

 よく似せて作らせた偽物との見分け方ってあるのかな?鑑定みたいな何か?

 首をかしげると、シャルが私をずいっとドアから現れた店主によく見えるように背中を押した。

「黒目……ああ、聖人様!し、失礼いたしました、どうぞ!」

 聖人?違うよ。うーん。でも黒目は間違いない。

 もしかして、すでにお城から店に通達が言っているの?片方黒目の人間がカードを持って現れたらって言われてたりするのかな。

 サージスさんの言葉を思い出す。他にいないから人間違いしなくてすごいっていうの。

 なるほど、本当だ。私自信が信用を得ていなくとも、信用のある人から片目黒目の人間を使いに出すと言っておいてもらえれば、こうしてすぐに信用してもらえる。

 ……無能スキルなんかじゃないじゃん。

 片方だけが黒目でよかったじゃん。

 ……うん。きっとこれからも役に立つよ。サージスさんのように顔も名前も知れ渡っている有名なS級冒険者でなくとも、この黒目があれば、サージスさんのお使いを間違いなくこなせる。役立てる。パーティーに必要な物を買い集めたりも荷運者の仕事の一つだ。へ、へへ。

 よかった。私……このスキルで……。

「リオどうしたの?」

 シャルが私の顔を心配そうにのぞき込んだ。

「う、ううん、何でもないよ、ちょっと目にゴミが入っただけ」

 嬉しくて涙が浮かんでしまった。サージスさんとシャルとの出会いのおかげだ。

 スキルジャパニーズアイを持っていてよかったって思える日が来るなんて。

 ……きっと、どんなスキルだって……何かしらの役に立つことはあるのかもしれない。私のように……。

「そう?じゃぁ、さっそく見せれ貰おう」

「今回はどのようなものをお探しで?サージス様の新しい武器でしょうか?それともお城で使う品でしょうか?」

 店内には、所狭しと剣などの武器が並べられている。



はい。ジャパニーズアイを認められました。成長ですね。

でも、そうじゃない!真価は、黒くなることじゃないんだってばぁ!!!!


って、みんな思ってるから。(´・ω・`)早く、気がつけ!って、思っている人もいるでしょう。

しかし、まだ、物語がスタートしてから何日たったか、知ってますか?

1週間も経過してないのだ。人間そんなに早く変わらないのだ。(´・ω・`)

いや、まぁ、あんまり早く話が進むと、千年草1か月しか取れないのに、取り損なっちゃうし……汗

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― 新着の感想 ―
[一言] 手を繋いで二人で店をまわる、これはデートですねw楽しいなあww
[良い点] リオ「目にゴミが!」 シャル「では見せてもらおう! さあさあ!」(違う) [気になる点] こいつ、脳内に! は高速通信ですよですよ。
[一言] 米国での在留登録時の日本人の瞳の色は「ブラウン」だそうです。実は、日本人種の瞳の色って他の人種と比べてそれほど黒くないんですよね。髪の毛も。 カードは、大富豪中の大富豪にだけ特別に発行され…
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