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「で、何の用?もう、仕事は終わりってことで帰ってもいい?ああ、そう、ギルドに僕への護衛指名依頼料はもちろんだけど、ちゃんとリオにも特別手当支払ってくれるんだよね?ああ、そう、弟子たちにも働きに応じた報酬は払ってもらえるんだよね?」
え?え?シャル、それって、あの子たちがお金をもらえるってこと?もう、地面に転がってる食べ物を拾ったり、ゴミをあさって飢えをしのがなくてもいいってこと?どうしよう、弟子じゃないですって否定しないほうがいいの?
シャル……ありがとう。
うれしくなって、シャルの服の裾をぎゅっと握る。
シャルはいい人だ。そんなシャルと同じパーティーになれて本当にうれしい。私は幸せ者だ。
「すまんな。シャル殿。すぐに紅蓮魔女を連れてきてほしい……紅蓮魔女をサージス殿の元へと送ってほしい」
将軍様が頭を下げた。
「は?紅蓮魔女を?」
あれ?紅蓮魔女さんに依頼したのって、餓鬼さんを火魔法でやっつけてもらうためじゃなかったっけ?もう必要ないんじゃないの?
「……まさか、S級冒険者のサージスさんですら?」
「サージス殿に加え、ガルモ殿、それから兵を3中隊が対応して、街への進行を防ぐのがやっとだ」
「何、あの蛇のやつ、そんなに強いの?」
蛇?そうだ!【般蛇】と表示された大きな鬼が出たんだ。
「兵からの報告では、まったく傷をつけられないそうだ。ただ、火魔法だけは多少のダメージを与えられるようだと」
「ふぅーん、だから、紅蓮魔女ね」
シャルが腕を組んだ。
「今どこにいるの?餓鬼だっけ?あれのために依頼を出して王都に向かっている途中でしょ?」
「街道をまっすぐ進んだ4つ先の街だ。早馬で半日、馬車なら1日ほどの場所」
「は?まだそんな遠くにいるの?ギルドに転移魔法陣もあるでしょ?何してたの?転移スキル持ちだって、僕のほかにもいるでしょう?そうじゃなくても俊足スキル持ちとか……」
将軍が申し訳なさそうな顔を見せた。
「王都が襲われた時点で、知らない間に転移魔法陣は使われていた。宰相の指示だと言われ、ギルド側も了承したらしい」
シャルがそれを聞いてカッとなる。
「あんの糞、まさか自分の財産だとか家族だとかを王都から運ぶのに私的に使ったのか?くそっ」
転移魔法陣って、1日1回しか使用できないんだよね。すでに使われてたら明日になるまで使えないのか。
「分かった、紅蓮魔女にもなるべく王都に向かって移動してもらって。僕の使用できるスキル回数、後26回だから。馬車で1日の距離だと、片道10回は使うと思う……何があるか分からないからなるべく節約したい。じゃぁ、行くよリオ」
シャルが私の顔を見て手を差し出す。
元宰相……あかんやつやったわ。
紅蓮魔女。割れながらカッコイイ二つ名つけたな笑
実はちょっと呼ぶの好き。
で、困ったことが発生。
別の作品で、シャリーアとう名前のキャラを出したのね。
したら、シャリーアがシェリーヌって何度も書き間違えてしまって、あれ、なんでだろう。って思ったら、紅蓮魔女がシェリーヌ様だったわ!ってなったの。
短編だったから、もうシャリーアのは書き終わったのに、今度はシェリーヌ様をシャリーアって間違えてしまうようになった。
もう、ぐだぐだだわ……もし、ある時突然シャリーアって出てきたら
「こいつ、間違ったまま気が付かずにスルーしやがった。仕方がない、脳内でシェリーヌに変換しといてやるよ」でお願いします。ぺこりんこ。
誤字報告も気がむいたら……。なかなか反映するための時間が取れませんが