101話
「これ以上近づくのは危険だろう。このあたりで料理するか。肉は、地の匂いにモンスターが寄って来るといけないから、後にするか」
そうか。血の匂い、全然考えていなかった。
「肉なんて血を抜いたら焼けばすぐに食べられるからな、まずちょいと状況を確認してくるよ。ちょっと離れるけれど、1人で大丈夫か?」
こくんとガルモさんに頷く。
「通信の腕輪があるので、危なくなったらパーティーメンバーに助けを呼べます」
頑張って何とかしますだとか、反射的に大丈夫ですと何も考えずに答えるなんてことはしない。
大丈夫な理由をちゃんと伝えると、ガルモさんがにこりと笑って山を登り始めた。
「あの、美味しいご飯ができるように頑張るので、気を付けて行ってきてください!」
あ。癖でまが頑張るって言っちゃった。
ガルモさんの背中が見えなくなったところで、火を起こして鍋に水を入れる。
途中に湧水があったので、収穫したものは洗っておいたし、水も水筒に入れて持ってきた。
【自然薯:山芋。ねばねばで美味しい】
おっと。説明の文字が少ない。
【スキルジャパニーズアイ発動:2重】
【スキルジャパニーズアイ発動:3重】
【スキルジャパニーズアイは現レベルではこれ以上発動できません】
ん?
初めての反応だ。そうか。3重までしかかけられないのか。でも、現レベルではって言ってるから、レベルが上がれば、4重、5重……とかけられるってことかな?頑張ってレベルを上げるぞ!あ、頑張るっていうか、楽しみだから、レベル上げる!
【自然薯:栄養価の高い山芋。皮つき。すりおろして団子になる】
ん?また、団子?
すりおろす?
というか、なんだったっけ。そうそう、ちゃんこ鍋って言葉が出なくなってる。
「皮つきってことは、とりあえず皮は向くんだよね。そうだ、手がかぶれるっていうのもあったから、手早く処理しないと」
すりおろして団子にって書いてあったけれど……。
手を見下ろす。
かぶれるんだよね?どうやってすりおろして団子状にするんだろう?
首をかしげる。
とりあえず、今回は普通の芋みたいに食べやすい大きさに切って鍋に入れるだけでいいかな?すりおろすための道具もないし。
「うわ、なに、これがねばねば?」
皮をむくと、ねちゃーべにょーっと糸が伸びる。……スライムの攻撃みたい……。
スライムは弱いんだけどべちゃーねちゃーってしたのをつけられて、剣の切れ味が悪くなったり、服がべたべたになったりするから嫌われてるんだよね。
「……スライムみたいにねばねばで気持ち悪い芋をよくも食わせたなって、これも知られたらやばい案件なんじゃ……」
……。
いつもありがとう。
あ、早いところだとハズレポーションコミカライズ版4巻入荷してるそうです。よろしく。ぺこりんこ。
さて、101話目になりましたー。といっても、別に何も起こらないけど。
(`・ω・´)マイペースマイペース。
ちなみに、今日は豚汁作ってみたんだけど、
業務スーパーの冷凍「ゴボウと人参」を使ってみた。
豚汁って、ゴボウが入ってるか入ってないかで「豚汁だぁ」感が違うと思いません?
私だけかな。ゴボウが入ってないと「豚肉も入っている味噌汁」とか思っちゃうの。
あ、味噌汁って、いろんな具を入れてぐつぐつしちゃうのよ。名古屋じゃ普通に。
なんていうの?最後に入れて風味が飛ばないようにみたいなのない。
むしろ、2日目の味噌汁は美味しいよね。って感じです。
サツマイモの天ぷらとか入れた味噌汁も美味しいよね。
あれも、2日目のお楽しみだ。