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7.二重勇者はすごいです!

残念ながらまだ評価してくれる人はいないみたいですが、気合いを入れて追加更新です!


「ああ、いやうん。不思議だとは思っていたんだ。キャンプが崩壊しているのに、敵の圧力がほとんどなかったからね。しかしまさか、君が先にボスを倒していたからだったとは……。いやはや、本当に、全てが前代未聞だよ」


 なんかすみませんと思いながら、俺は身を縮こまらせた。


「い、いや! もちろんいいことだよ。ただ、ちょっと、いやかなり? 驚いただけでね」


 慌ててフォローしてくれるジュライさんはいい人なんだろう。

 ただ、あまりフォローが上手いとは言えないが……。


「しかし、君のステータスは低レベルにしては高いとはいえ、エリアボスを倒せるほどとは思えない。相手がどんなモンスターだったのか。どうやって倒したのか、教えてもらっても構わないかい?」

「あ、ああ。それは……」


 俺は勇者の力、ということだけを伏せて、固有スキルにあった〈氷神覚醒〉というスキルを使って巨人を倒したことを説明した。


「〈氷神覚醒〉。そうか、これも聞いたことのないスキルだったね。詳細はつかめないけれど、経験上、神と名のつくスキルは圧倒的な力を有していることが多いんだ。それに、レベルが一から十二までしか上がらなかったことを考えると、相手はエリアボスとしては弱かったのかもしれないね。……いや、それにしたって、レベル一でエリアボスを倒せるなんて普通じゃありえないんだけど」


 しみじみと言いながらジュライさんはもう一度ステータスカードに目を落とした。


「しかしそうなると、このブレイバーって職業。意味深に感じてきてしまうな」

「名前?」

「ブレイバーって単語に職業的な意味合いはないはずだから、和製英語なんだろうけどね。ブレイブっていうのは、『勇気』を意味する言葉だろう。だったらブレイバーの意味するところはおそらく『勇気ある者』。そして、ゲームで『勇気ある者』って言ったら、さ」

「あ……」


 そこでようやく、俺も気付いた。



 ――「勇気ある者」、すなわち、「勇者」。



 どうやら俺は、異世界だけでなくこの日本でも、勇者になってしまったらしかった。

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成長率底辺のゲームキャラになった主人公が、裏技を使って英雄になっていく話です
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― 新着の感想 ―
[気になる点] 保持スキルを他人に簡単に教えること。 能力を他人に知られることに対して非常に危機意識が低すぎる気がします。
[良い点] 面白い。面白いぞ。 もっともっと書くのです。 あなたの心に浮かぶべつな世界からの情報をどんどんここに書くのです。 [気になる点] まだまだ現実感を表現しきれておられませんね。 心に浮か…
[良い点] とても面白いのですが、、シニモノグルイで魔王を一人で討伐して異世界を生き抜いた勇者が現代に帰ってきて、なんでこんなに腰が低いのかな?と思います。少し自信過剰ぐらいが「無双」系では読んでて楽…
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