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俺は静かに暮らしたい  作者: 俺?誰?何?これ?
第1章:眼鏡の理由
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第1部 喧嘩と仲直り


俺は基本的に歩いている時はイヤホンをつけない。

理由は危ないからだ。

それに毎朝挨拶してくれる学校の周りの住人がいるからだ。

俺は毎朝挨拶をしながら登校している。

そして教室に着いたらイヤホンをつける。

音楽を聴いていると雫から


『おはよう』

と挨拶された気がした。

今までされてなかったから気のせいだと思い音楽を聴いていると雫にイヤホンを取られた。


『さっきからおはようって言ってるでしょ』

「それはすまない。今まで挨拶をされてなかったから気のせいだと思っていた。おはよう雫」

俺がそう言うと何故かクラスメイトが騒いでいた。

煩かったので俺はイヤホンをつけようとしたら予鈴がなった。


松下先生は凄く眠そうだ。

昨日は3時まで電話していたからだな。


『先生ってば凄く眠そうよね』

「確かにな。昨日は中々寝れなかったんじゃないか?」

『まぁ無理はしてほしくないよね』

「あぁ。そうだな。無理は良くない」

俺と雫は隣通しだからこそ普通に話せていた。


それからお俺は普通に授業に出て昼休みを楽しみにしていた。

昼休みになり、イヤホンをつけてお弁当を食べていた。

そして音楽を聴きながら寝ていたら携帯が鳴った。

俺は寝起ななので誰だか解らずに電話をとった。


「もしもし?」

『もしもし神楽くんか?』

「そうですけどなんですか?」

『あのだな。良かったらお喋りしないか?』

「すいません。お昼寝の途中なので断らせていただきます。おやすみなさい」

俺はそう言って電話を切った。


そして15分くらい寝て俺は起きた。

眼を開けるとそこには雪先輩がいた。

「雪先輩おはようございます。そこで何をしてるのですか?」

『月くんが桜ちゃんの誘いを断ったって言って落ち込んでたから見に来たら可愛らしく寝てたから見てたの』

「そうですか。それはそうと眼鏡を返してはもらえませんか?」

『これがないほうが良いから返さないよ』

「ダメです。返してください」

『嫌よ』

「仕方ない」

俺は携帯を弄って雪先輩の連絡先を消した。

もちろん着信拒否もしている。

そして俺は普通に帰った。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


俺は家に着くと雫から電話があった。


『なんで授業をサボって帰ってるの?』

「北野先輩に眼鏡を取られてな」

『それだけの理由で?』

「俺にとっては大事なことだからな」

『そんなのどうでもいいじゃん』

「それは、雫にとってはどうでも良いことでも俺にとっては違うんだ」

『じゃあ私が返してもらうから明日は来てね』

「それは出来ない」

『なんでよ?』

「眼鏡がないと学校に行けない」

『ただのだて眼鏡でしょ』

「俺の眼がどれだけ迫害を受けるか考えたことあるのか?」

『えっ?』

「いじめなんて生易しいものじゃないぞ。俺はこの眼の色のせいでどれだけ苦しんでるかもわからない癖に好き勝手やりやがって!もお知らん」

俺はそう言って電話を切った。

そして俺は久々に実家に帰ることにした。

予備の眼鏡を取りに。


♂・・・・・・・・※・・・・・・・・♀


side雫


私は心配して電話をしたのに逆ギレされて電話を切られた。

しかも着信拒否もされている。

そこまで怒ること?

確かにあののい色は日本人からかけ離れている。

だけどそこまで気にするものなの?

私はわからなかった。


そして放課後。

私は生徒会室で仕事をしていた。

するとお姉ちゃんと校長先生がやって来た。


『北野さん。あなたは神楽くんの眼鏡を勝手に取って返さなかったのですか?』

『そうですけどそれがなにか問題になるのですか?』

『まず、それは窃盗罪です。それとあなたのしてることはいじめでもありますから今から来てください。もちろん親御さんも呼びます』

『何故そこまでするんですか?月くんは眼鏡がない方が皆に好かれますよ』

『確かに今の年齢ならそうでしょうね。だけど神楽くんは昔それで迫害を受けて何度も殺されかけてるんですよ』


私はそれを聞いてさっき電話で逆ギレされた理由がわかった。

子どもの時に赤い目なんて悪魔とか魔王と呼ばれてそうなんて思っていたけど、殺されかけてたなんて知らなかった。

それは怖いはずだ。

私だってこの前月夜に助けて貰ったとき男三人に無理矢理連れて行かれそうになっただけで怖かったのに。

そりゃ着信拒否もされるわね。


『月くんなら許してくれる筈です』

『許してくれないと思うわよ。あの子は1度敵と思ったら中々心を開いてくれないから』

『なら電話して聞いてみます…。……あれ?着信拒否されてる…』

『やっぱりね。あなたはもうあの子にとっては敵なのよ。諦めなさい』

私はそれを聞いて泣いてしまった。

着信拒否=敵?

つまり私も敵になったの?

確かに良く考えもせずに話したけどそれだけで敵なの?

そんなの嫌だよ。


『まさか、お前も着信拒否されているのか?』

「うん。勝手に帰ったから理由を聞いて雪さんから眼鏡を取り返すから明日学校に来てって言ったらキレられちゃって電話を切られて着信拒否に…」

『雫のはとんだとばっちりだな。精神が不安定になってた時に電話をしてしまったから巻き添えになったんだ』

「お姉ちゃん。私はどうすれば良いの?」

『神楽に頭を下げに行くぞ。まぁ作戦会議だ。当分雫は私の家に泊まりなさい』

何故かお姉ちゃんの家に泊まることになったけどお姉ちゃんは自信満々だから良いよね。


♀・・・・・・・・※・・・・・・・・♂


side月夜


俺は実家に帰ってきて飛び付かれた。

相手は妹の神楽雷華(かぐららいか)にだ。


『お兄様おかえりなさい。雷華はずっと待っていました』

「あぁ。ありがとう。ただ俺は眼鏡の予備を取りに来ただけだぞ?」

『すぐに帰られるのですか?』

「お婆様に挨拶くらいはするし雷華も一緒にどうだ?」

『ついていきますわ。お兄様』


俺は何故かガッチリ腕を組まれながら歩いていた。

俺は先にお婆様に挨拶をしに来た。


コンコンコン


「お婆様。月夜です。一時帰宅したので挨拶に来ました」

『お入りなさい』

そう言って現れたのはルナ・カグラと言う俺のお婆様だ。

元々貴族の令嬢だったらしくとてもおしとやかだ。

母さんも同じ令嬢なのに凄く違う。


『月夜。おかえりなさい。取りに来たのは眼鏡ですね?』

「そうです。お婆様」

『この国はあなたにとって住みにくい国ですね』

「確かに住みにくいですね。ただそれは国のせいではなく人のせいだと思っています」

『それは何故ですか?』

「俺は仕事をして、一人暮らしをして様々な人に会いました。頑張り過ぎて倒れるまでやる人や人の心にどさどさ入ってくる人、ゲームが過ぎて負けず嫌いな人、いつも貧乏くじばっかり引いてる人、年齢的に大人だから無理矢理大人っぽく見せてる人、毎朝変わらず挨拶をしても無視されるのに挨拶をする人、様々です。それは国がしてるわけではなく、人間一人一人が違うからこそ考えてることもね。ついつい悪ふざけでイタズラとかもありますしね」

『一人暮らしをして立派になりましたね』

「まだまだですよ。つい感情的になることもありますし」

『人間なんだからそれは当たり前です』

俺はそんな話をしながら今日は晩御飯を食べて帰る事になった。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


俺が家に帰ろうとすると姉と弟である、神楽翠月(かぐらすいげつ)と妹に止められた。


『つっくん帰っちゃやだぁ~』

『そうですよ。月夜兄上今日は泊まっていってください』

『お兄様それが良いですわ』

「ごめんね。でも片付けないといけない事があるから帰らないといけないんだ

俺がそう言うと皆離れてくれた。


『また必ず帰ってきてね』

『兄上がそんな男らしい顔を…とてもドキドキします』

『お兄様。雷華はいつでも待ってますのでいつでもお帰りください』

「わかった。ちゃんと帰ってくるよ。連休でも見つけて泊まりにもくる。その時はいっぱい甘えさせてもらうよ」


俺は家族に別れを告げて帰っていった。

きっと椿なら今日中に雫の事を思って家に泊めてずっとベランダで俺が帰るのを待ってる筈だからな。


♂・・・・・・・・※・・・・・・・・♀


side椿


私は妹の為に月夜が帰ってくるのを待っていた。

帰ってきたら電気が着くからベランダで入ればわかる。

そう思って待ってるのだが


『お姉ちゃんはなんでベランダでずっと上を見てるの?』

「月にお願いしてるんだよ」

『そんなんで月夜が許してくれるわけないじゃない』

「確かにな。ただ、月夜に謝れるチャンスだけでもほしいだろ?」

『そりゃそうだけどそんなんでチャンスが来るの?』

「私は信じてるからね。きっと謝るチャンスが来るさ」

『お姉ちゃんがそんな乙女だったのも驚きだけど…私も願うわ』

そう言って雫は願い始めた。

涙を流しながら

私も願っていた。

早く帰ってきて皆で仲良くしようよ。

そんな事を願っているとバイクの音がした。

そしてしばらくすると月夜の部屋に明かりが着いた。

そして月夜から【雫も居て椿はずっと外に居たんでしょ?俺も外に出るから下で合流しよう】とメールが入った。

私は無理矢理雫を外に出した。


『お、お姉ちゃんどうしたの?』

「願いが叶ったのさ。しかもこっちの事まで把握して」


私は嬉しくてすぐ外に出た。


♀・・・・・・・・※・・・・・・・・♂


side月夜


俺が帰ると案の定、椿は外で待っていた。

そしてメールを椿に入れて外に出た。

少しすると、椿と雫がやって来た。


『あ、あの。ひ、ひ、昼間は無神経な事を言ってごめん』

と頭を下げられた。


「別に良いよ。俺はもう怒ってない。俺も感情的になりすぎたんだ」

『ありがとうー』

と言って抱き付かれた。俺は素直にあやしていると椿が不満そうに見ていた。


「椿もずっと外で待ってたんだろ?すまなかったな。中々帰ってこなくて」

『良いのよ。それよりそんな妹をぎゅっとしてるのはズルいから私もしてね』

「あぁ。おいで」

俺は椿も抱きしめた。


『それで月夜はなんでお姉ちゃんの事を椿って読んでるの?』

「学校外だからな。こんな時間まで先生じゃ椿も疲れるだろ?」

『そうなんだ。それでなんでお姉ちゃんのマンションを知ってるの?』

「俺が隣のマンションに住んでるからかな」

『へぇ~。お姉ちゃんは月にお願いしてたんじゃなくて月夜が帰ってくるのを待っていただけだったんだ~』

『月にもお願いしていたさ』

「月?あぁ。なるほど。確かにそんな位置だな」

『何が?』

「俺の家は椿より上にあるんだよ」

『なるほど。そう言うことね』

「さてとそろそろ帰って寝なさい。明日また眠たくなるからね」

『そうだね。お姉ちゃんは特にね』

『なんで私は特になんだ?』

『お姉ちゃん今日の朝とても眠そうだったから』

『それは昨日「椿」?』

「椿、おやすみ。ちゃんと寝て良い夢を見るんだぞ?」

『うん。わかった』

『雫もおやすみ。安心して寝てくれ』

「わかったわ」

そう言って俺達は別れて行った。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


次の日、俺は何故か雫と登校することになった。


『おはよう』

「おはよう雫。眠そうだな。」

『わかる?昨日はあの後色々お姉ちゃんと話してたら遅くなっちゃってね』

「あまり無理をさせてやるなよ?椿も疲れるだろし雫も眠たくなるだろ?」

『次からはそうする』

「それならいい」


俺はそんな話をしながら登校しているといつも挨拶してくれる学校の周りの住人達と挨拶していたら雫が驚いていた。


『月夜って人に好かれるよね?』

「好かれているかはわからんが眼を隠していてもあんな風に見てくれるだけで俺は嬉しいからな。見た目じゃなく心で見ようとしてくれてる…。そんな気がしてさ」

俺がそう言うと雫は考えるように黙った。

そして教室に着くと何故か周りが騒がしい。

俺はとりあえずイヤホンをしようとすると雫に止められた。


『なんでいつもイヤホンをしようとするの?』

「周りが騒がしいのが苦手なんだ。だから極力一人でいたのさ」

『じゃあイヤホンをしてるだけで音楽は聞いてないの?』

「聞いてるぞ。ほら」

俺は方耳を雫に貸して聴かせた。


『歌が無いのね』

「あぁ。歌があるのも聴くがほとんどないな」

『あっ!これどこかで聴いたことあるわ』

「有名だからな。車や旅行のCMで聴いたんだろ?」

『あっ!そうそう。だから聴いたことがあったんだ』


俺はディスプレイを雫に見せて

「大体ここら辺は有名なアニメやゲームで使われてるし、ここら辺はCMやテレビで使われたりする。こっちのは普通に聴いたことあると思うぞ」

『へぇ~月夜って凄いね。あっ!春野紅葉(はるのもみじ)の歌も入ってる!!しかも見たことない曲まで?凄い!月夜も春野紅葉が好きなの?』

「まぁそうなのかな」

『そうなんだ~仮面つけてるけど絶対美人だよね?』

「そうなのかもな」

『会ってみたいな~』

「会えると良いな」

俺と雫はそんな話をしているとチャイムが鳴った。


ちなみに春野紅葉は俺の芸名だ。

つまり俺なのだ。

作家、春野紅葉が歌まで出した時は当時、とても話題になったが今では歌を楽しみにしてくれてる人も多い。

そんな事を考えながら授業を受けていたら昼休みになった。

そして俺は松下姉妹に生徒会室へ連行させられた。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


「それでなんですか?用もないなら帰りますが」

『………。』

「それでは失礼しまし」

そこまで言って出ようとすると服を掴まれた。


『あ、ぁの…き、昨日はごめんなさい』

「何に対して謝っているんですか?北野先輩」

俺がそう言うと北野先輩は顔が青くなっていった。

今まではずっと雪先輩と言っていたのに、北野先輩に変わり少し威圧していたからだ。


『き、き、昨日、無理矢理眼鏡をと、取って、返さなかったの…ごめんなさい』

「もうしませんか?」

『絶対しない』

「なら良いですよ」

そう言うと座り込んだ。


そして俺は生徒会室で弁当を食べることになった。


「俺が眼鏡をかけている理由ですか?」

『うん。校長先生からは昔殺されかけてるって聞いたのだけどそれだけなのかなって…だって月くんってそうとう強いでしょ?』

「そう言うことですか。まぁ眼鏡をかけているのは目立ちたくないだけですよ。昔の事は確かにあります。けど目立たなければなにか起きることもありませんからね。それに今なら逆に倒せますけど、うっかり殺してしまったら悪いのでいつもセーブしてますしね」

『うっかりで殺しかけた事ってどれくらいあるの?』

「軽く2.3度はありますよ。あの時は大変でした。180人に囲まれたので手加減が難しくて」

『そんな人数に囲まれて無事だったの!?』

「えぇ。ただ、力をセーブするのを忘れて何人かはまだ病院生活を送ってる人達が居ます。一応時々お見舞いには行ってますけど、最初の内はとても恐れられて超ビビられてましたが今では仲良くしてもらってますね」

『それって何年前の話?』

「襲われたのは3年前ですね」

『じゃあ3年も入院してるの?』

「そうなりますね」

そう言うと皆が引いていた。

まぁ別に俺は気にしないが。

そしてチャイムがなり、教室に戻っていつもの生活を送った。

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