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俺は静かに暮らしたい  作者: 俺?誰?何?これ?
第1章:眼鏡の理由
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第1部 何故俺が呼び出される


俺は撮影の為に二日休んで学校へと向かった。

だが、今日の学校は可笑しい。

凄く俺の事を注目している。

門に入ってからも見られるし、靴箱でも見られるし廊下でも教室でもずっと見られている。

もしかして作家としてバレたか?

それともシンガーソングライターとしてバレたのか?

まぁ、良い。こんな時はジャズでも聞いて寝たふりをしておこう。



そして授業が始まった。

普通に授業はするのか。

もしかして俺の勘違いかも知れないな。

そんな事を思っていると昼休みになり、俺がいつもの場所でご飯を食べていると


『1ーA。神楽月夜くん。至急、生徒会室まで来てください。1ーA。神楽月夜くん。至急、生徒会室まで来てください』


と放送があった。

俺は察した。

あの時無理矢理保健室に連れていったから何か言われるのだろうと…

だから俺は無視した。

弁当を食べ終わりイヤホンで音楽を聴き、寝転がっていると


『神楽月夜くんですね?生徒会室に何故行かないのですか?』

と声をかけられた。

めんどくさいから

「確かに神楽月夜は俺ですけど、呼ばれてましたか?」

『はい。呼ばれてましたよ。きっとイヤホンを付けていてわからなかったのですね』

「そうだと思います。すみません。お手数をお掛けしまして」

『いえいえ、それで貴方は生徒会室に行かないのですか?』

「それが、今起きたばっかりで頭がぼんやりしているんです。だから少し経ってから行こうと思いまして」

『そうなのですか。じゃあ私も待ってますね』


と言われた。何故待つの?どっかに行って欲しいのに…

仕方ない。素直に向かうか…

「それでは、行きましょうか。先輩?」

『私の事はと呼んでください。神楽くん』

「なら俺の事も月で良いですよ」

『わかりました。月くん。私は生徒会副会長の宮下雪花と言います。よろしくお願いしますね』

「わかりました。雪先輩。俺は知ってると思いますが、1年の神楽月夜です。よろしくお願いします」

と挨拶を交わし生徒会室に向かった。

副会長だから逃がさない為に待っていたのか。

俺は納得した。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


俺はドアをノックして

「失礼します。1ーA。神楽月夜です。呼ばれてたらしいので入ります」

そう言って俺は返事を待っていた。

すると

『何故入って来ないのですか?』

「返事もないのに勝手に入っちゃダメでしょ」

『確かにそうですね。では入ってください』

と雪先輩に言われた。

そして入ると何故か松下先生と生徒会の皆さんがいた。

生徒会長は何故か縛られている。


『まずは聞こう。何故今まで来なかった?』

「イヤホンをして弁当を食べてそのまま寝ていました」

『そうか。宮下。神楽が言ってることは本当か?』

『はい。確かに月くんはイヤホンを付けていて寝てましたよ』

と松下先生が雪先輩に質問している。

そして生徒会長は暴れている。


『それで次だが何故昨日と一昨日は休んだんだ?無断欠席だぞ』

「それは先生のせいですね。俺が用事があると言っても信じずに遅くまで残らしたせいです。あんな遅くまで生徒を拘束してはならないですよ。それに教師と生徒と言っても二人っきりでずっと居るのはダメだと思います。世間体的にですけどね」

『確かにあの日はお前を信じずに遅くまで残らしたがそのせいで二日も休むとはどういう事だ?』

「詳しくは言えません。だけど、あの日俺が遅刻したから俺はあの後、東京まで行くはめになりました。そして帰ってきたのが昨日の夜8時です。それに学校には連絡しましたよ。出たのは校長先生でした。確認してください。後、先生は先程、[あの日はお前を信じずに]と言いましたが先程俺がここに来るのが遅れた時も信じてなかったですよね?謝罪は要らないので反省してください」

『何故、詳しくは言えないのかわからないが後で校長に確認しておくそそれでだな。今日お前を呼んだのは桜だ』

「の割には縛られて居ますが状況を説明してください」

『あれは一昨日だ…………』

そう言って先生は解説し始めた。


どうやら生徒会長は俺にお礼を言いたくて俺を探していたらしい。

そして松下先生から名前を教えてもらった生徒会長は放課後に俺を呼び出したが俺は休んでいたのだ。

更に昨日も俺が来なくて家に連絡をしたらしいが俺は家に居なかったので荒れてたらしい。

そして今日は来たのに呼び出しても中々来なくて更に荒れていたので引っ捕らえたらしい。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


「そうだったのですか。松下先生。雪先輩。生徒会会計さん。生徒会書記さん。ご迷惑をお掛けしてすいませんでした」

俺は素直に謝った。

俺は自分が悪いとは思わないが、それでも原因は俺なのだ。

それは間違いないので迷惑をかけた全員に頭を下げた。

すると皆は


『何故?神楽が頭を下げる?』

と松下先生が

『月くんが謝らなくても良いことですよ』

と雪先輩が

『そうです。貴方は別に悪いことしてない』

と生徒会会計さんが

『私たちは別に謝ってほしくはないのよ』

と生徒会書記さんが


「でも、俺が休んで生徒会長が荒れていたのは事実ですよね?それなら原因は俺です。生徒会長が荒れていたと言うことは松下先生だけではなく、皆さんにも迷惑をかけていたと思いますから俺が悪いと思いましたので頭を下げ謝罪しました」

俺がそう答えると


『私があの日無理を言って残らしたから私が悪いんだ。頭をあげてくれ』

そう松下先生が言うので俺は頭をあげた。

『月くんって律儀なのね。そんな事で頭を下げる生徒は中々居ないわよ』

と雪先輩が

『確かにそうだ。そう言えば雪は何故、神楽後輩の事を[月くん]と呼んでるのだ?』

と生徒会会計さんが

『確かにそれは気になりますけど、生徒会の信者ならこれくらいでも頭は下げると思うわ。ただ、信者でもない貴方が頭を下げたのがビックリしたわ』

と生徒会書記さんが


『あのね。さっき迎えに行ったときに私が雪って呼んでって言ったら、じゃあ俺の事も月で良いですよって言ってくれたのよ』

『ほほう。そんなやり取りがあったのか』

『神楽くんってあまり、人に興味が無さそうなのに雪さんは凄いですね』

『あぁ。確かにあの神楽が認めるんだ。雪は凄いな』

と雪先輩と生徒会会計さんと生徒会書記さんと松下先生が話している。

俺はそれをただ、隅で聞いていた。

そして生徒会長は縄を自力でほどいてこっちにやって来た。





『やっと抜け出せたぞ。神楽くん。この前はありがとうってちょっと何故腕を!?』

俺は生徒会長が無理矢理抜け出して腕を擦りむいてのを気付いたので腕をつかんで絆創膏を貼った。


「生徒会長。ダメですよ。そんな無理矢理抜け出しちゃ。縄って言っても人は傷付くんですから。とりあえず絆創膏は貼っておいたので、腫れたりするようなら病院に行くこと!いいですか?」

『わかった。次は気を付ける』

「非常時以外は無理をしてはいけませんよ。また倒れたりしたら大変ですからね」

『あぁ。わかっている』

「そうですか。生徒会長はいい子ですね」

俺はそう言って生徒会長の頭を撫でた。

俺がそんな事をしていると


『桜が止まっただと!?』

と松下先生が

『桜ちゃんが素直ですね』

と雪先輩が

『桜がデレてる』

と生徒会会計さんが

『桜さん気持ち良さそう』

と生徒会書記さんが


「生徒会長。とりあえず俺は教室に戻ります。もうすぐチャイムがなりますからね。皆さんも遅刻しないように移動してください」

俺はそう言って生徒会室を出た。

俺が席に着いていると生徒会書記さんも席に着いた。

書記さんは俺の席の隣なのだ。

俺は早く授業が終わってほしいと願いながら、放課後を楽しみにしていた。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


放課後になり、鞄を持って掃除を終らせて帰宅していたら、後ろから生徒会書記さんが走ってきた。

そして信号で止まっていると肩に捕まって来て。


『なんで帰ってるの?』

「何でと言われても何か約束をしていたっけ?」

と俺が言うと書記さんは何かに気付いたようで


『確かに約束はしてなかったわ。私があなたを追いかけて居るときに放送がなってあなたは呼ばれてたのよ』

「そうだったのか。すまない。わざわざそんな息が切れるほど走って追いかけて来てくれて」

俺は街中でも気にせず頭を下げた。

すると書記さんは


『こんな所で頭を下げないで。イメージが悪いわ』

「場所なんて関係ない。悪いことをしたらちゃんと謝る事と俺の家の家訓だ」

『とりあえず頭をあげて。そして学校へ向かうわよ』

そう言って俺と書記さんは学校に向かった。

学校につく前にお茶とジュースを買って書記さんにジュースを渡した。


『ありがとう』

「いいよ。あんなに必死に追いかけてきてくれたんだ。そのお礼だよ。それにそのジュース良く飲んでるだろ?」

『へっ!?知ってたの?』

「席が隣で気付かない奴とか居るのか?」

『確かにそうね。改めて自己紹介するわ。私は松下雫。雫って呼んで』

「俺の名前は神楽月夜だ。月でも月夜でも好きに呼んでくれ」

『わかったわ。月夜』

「じゃあ雫。学校に戻ろうか」


そう言って俺と雫は学校に向かった。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


『おぉ。やっと戻ってきたか。まさか帰るとは思わなかったぞ』

と松下先生が言ってきた。


「先生。何かあるなら事前に行っててください。俺はそこまで暇ではないんですよ。それに妹をパシリに使うのはどうかと思いますよ」

と言うと先生と雫が驚いていた。


『雫。お前、神楽に私達が姉妹と言うことを話したのか?』

『お姉ちゃんじゃないの?って事は月夜はなんで気付いたの?』

「いや、眉や輪郭似てるし、今だって驚いた顔そっくりだぞ」

そう言うと驚いてた。


『とりあえず、神楽に何も伝えなかったのはすまない。そして神楽は喋ってみるとちゃんとした人間のようでビックリしたぞ』

と松下先生が

『月くんは悪い子には見えませんよ』

と雪先輩が

『確かに面白そうな子に見える』

と生徒会会計さんが

『それだけじゃなくて、月夜はちゃんと周囲も見てるし判断能力が高いのよね』

と雫が

『と言うか雫はいつから神楽くんの事を[月夜]と呼ぶようになったのだ?』

と生徒会長が言っている。


俺はまた端でそれを聞いているだけだ。


『さっき迎えに行ったときに自己紹介したのよ。その時に名前で呼び合うようになったわ。しかも私の好きなジュースまで奢ってもらったの』

『だから周囲も良く見てると言ったのね』

『しかも私と雫の事もバレるとは』

『今までバレたことないのに面白い後輩だ』

と雫・雪先輩・松下先生・生徒会会計さんが話している間、生徒会長は

『雫も雪もズルいではないか』

と小さく呟いていた。


「それで用はなんですか?俺も本当に時間がないので早く用事をすませないのですが」

『あぁ。すまない。完全に君を空気にしてしまった。こちらから呼んだのにな。まず、この前はありがとう。そして相談なのだが、君を生徒会に迎え入れたいと我々は考えている。どうだろうか?』

と生徒会長が言ってきた。


「すみませんが、遠慮させていただきます。放課後は本当に時間が取れない日が多いので」

『それは何故だろうか?』

「まぁ。バイトみたいなものですね」

『この学校はアルバイトを申請している者にしかやってはいけない校則になっているはずだが?』

「申請はしてますよ。内容は理事長先生と校長先生に口止めしてもらってますけど」

と俺が言うと

『やはりか!』

『やはりと言うと松下先生は知ってたのですか?』

『いや、アルバイトをしているのは知らなかったが先程、校長先生に何故、神楽が休んだのか聞いてみたら秘密と言われた。ただ、休んでいることは連絡をもらっていると話していたのでな』

『そうですか。神楽くん。貴方は別にアルバイトをしなくても生活が「出来ませんよ。一人暮らしですからお金は稼がないといけない。学校すら通えなくなるのは嫌ですからね」そうなんですか…わかりました。諦めます』

「すみません。生徒会長。ご期待に添えなくて。ただ、暇な時であればお手伝いくらいはしますからその時は雫に連絡します」


そう言うと生徒会長が何か閃いた様で

『連絡先を交換して貰えませんか?その方が早いですし』

「わかりました」

と言って携帯を出したら仕事用まで出してしまった。


『神楽は二台持ちなのか』

「プライベートと仕事で別けてるだけですよ」

『携帯二台持つなど金に余裕があるんじゃないのか?』

「厄介な親がですね、仕事を続けるなら学校に通っても良いと言うから仕事辞めると強制的に学校をやめないといけないんですよ。あまり、言いたくはありませんでしたが」

『それはすまん。だが、その親はどういう親なのだ?学校へ通ってなかったら社会に出たときに…ってアルバイトとはいえ働いてるからか』

「そうですね。一人で暮らせるくらい稼げてますし、松下先生なら俺の学力等は知っているでしょ?」

『あぁ。あのふざけているやつか』

松下先生それを言うと雫が


『ふざけているってどういうこと?』

『雫はコイツが学校のテストでいつも何点取っ手いるかとか何位になってるとか知ってるか?』

『知らないわ。体力テストは1位って事は知ってるけど』

『私は体力テストの事は知らなかったが…神楽はな、学校のテストでオール40点しかとらないんだ』

『オール40点って中間も期末もそうだったの?』

『そうだ。だが、この学校は全国模試も受けたい奴は受けさしているだろ?』

『えぇ。私達生徒会も受けているわ』

『その全国模試で神楽はオール100点取ってるんだよ。完全に学校のテストを嘗めてるんだ』

それを言うと皆が驚いていた。

それはそうだろう。

全国模試1位なのにこんなに目立たないのだから。


「別に嘗めてる訳ではありません。目立ちたくないだけです。ただ、体力テストで目立ってしまったから学力はギリギリに落としただけです」

『それにしても落としすぎだ!せめて平均点にしろ!』

『神楽くん。早く連絡先を』

『月くんはすごい子なのね』

『確かに、テストを操作するなんてすごい』

『月夜。今度わからない所を教えて』

と松下先生・生徒会長・雪先輩・生徒会会計さん・雫が言っていた。

俺はとりあえず、生徒会長と連絡先を交換して雪先輩と雫とも交換した。

そして俺は帰宅した。


・・・・・・・・※・・・・・・・・


帰宅し着替えて眼鏡を外してバイクに乗って俺はある場所に向かう。

まずは出版社に言って、原稿とコラムの記事を提出する。

そして俺はテレビ局へ向かい、スタジオで演奏した。

今演奏をしてる歌は、[夏前の出会い]と言うラブソングだ。

俺は狐の面を被りながら撮影している。

俺の顔は基本的にNGなので常にこの狐の面を被っているが、口から下は面がない。声が可笑しくなるからだ。

そうして歌い終わり他の共演者と話をして帰ろうとバイクに向かっていると


『あの!ファンなんです』

と声をかけられた

『そんなお面野郎のどこがいいんだよ』

と隣の子が言っている。

『でもいい曲ばかりだよ』

と後の子が言っている。


俺はこの三人を知っている。

最近売り出しているアイドルの三人だ。

俺はとりあえず握手して

「君たちも頑張ってね」

と言ってバイクまで行き、帰宅した。


家に帰ると母親から電話があった。


『つっくーん!久しぶり。この前は仕事をずらしてもらったらしいわね。何かあったの?』

「担任が中々返してくれなくてね。帰れなかったんだ」

『だから学生なんてやめといた方が良いって言ったのよ』

「まぁ。でも学生生活でも面白いって思えてきたよ」

『あら、何か良いことでもあったの?』

「良いことではないけど面白いものが見れたかな」

『そうなんだ。なら学生生活も悪くはなかったのね。そうそう。夏休みに入ったらコッチニ来てくれない?』

「なんで?仕事?」

『そうなのよ。今撮ってる映画のね、主題歌を歌ってる人が捕まっちゃってね。スポンサーがカンカンで変えなきゃならなくてね~。私がたまたまつっくんの歌を聴いてたら監督と脚本の人がつっくんに頼みたいって言ってね。朝子にはもお許可取ってるから来てね~』

「仕事なら行くしかないでしょ。でも大丈夫なの?俺、狐の面被ってんだよ?」

『それ込みでミステリアスで良いって言われてるわよ』

「そうなんだ。じゃあ遠慮なく行くね。そっちに着いたら向かえとかは?」

『私が行くわ』

「わかった。じゃあ体を気を付けて仕事してね」

そう言って俺の夏休みは埋まった。


朝子さんとは俺の事務所の社長で校長の妹さんなのだ。

だから俺は校長に仕事の事を黙って貰っている。


まぁ。そんな事はどうでもいい。

とりあえず寝よう。

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