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いつか夢見た百合の世界  作者: 朝乃 永遠
ブルームーンストーンの世界
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なるほど、さすがです、バニラお姉様

スマートフォンで確認すると、今の時刻は12時をまわったところ。

私たちは本土の商店街まで来ていた。


時間も時間ということで、お昼ごはんを食べながら予定を立てることにした。

ユウキたちのお昼ごはんはいろはちゃんにお願いしてあるし大丈夫だろう。


いつもの食の公園で食べるものを選ぶ。

ふらふら見ているとステラがうどんに興味を示したのでこれに決めた。


バニラがてんぷらうどんで、ステラはきつねうどん。

チョコと私はカレーうどんにした。


「マスターはカレーばっかりだな~」

「チョコだってそうじゃない」

「あはは、そうかもしれない!」


チョコに言われて気づいたけど、確かにカレー味ばっかり食べてるなぁ。

こんなに好きだったのか……。

自分でもびっくりだ。


「お姉様、なぜこれはきつねうどんと言うのですか?」

「え?」


ステラの質問に対し、答えに困ってしまう。

そんなこと考えたことなかった。


「う~んと、きつねは油揚げが好物とされているからとか?」


合ってるか知らないけど、とりあえず持ち合わせている知識から答える。

ほら、いなり寿司も油揚げだし!


「バニラは知ってる?」

「え、私ですか?」


突然話を振られてびっくりしてるバニラ。


「ほら、バニラっていろんなこと知ってるし」


ペリステライトのことも詳しかったし。


「う~ん……」


バニラが目を閉じ、あごに手を当て悩んでいる。

そして答えを思いついたようで目を開く。


「まぁ、みんながそう呼んでるからでいいんじゃないですか」

「適当だな!」


バニラの答えにチョコが即ツッコミを入れる。

確かにそうなんだけどね。


「なるほど、さすがです、バニラお姉様」


納得しちゃった!

それでいいのか。


そしてバニラの方は。


「バニラお姉様……!」


すっごい喜んでいた!


ステラのほうがお姉さんに見えてしまうけどね。

バニラは妹っぽいから。


「それより、この後どうするんだ?」


チョコが話を本題に移した。

食べながら予定を立てるつもりだったのをすっかり忘れてた。


「そういえば、島探検してたんだったね」


何も考えずに本土まで来ちゃったけど、もともと探検に出かけたんだった。


「それは今日のところはもういいだろう」

「十分ですよ、あんなの見つけたら」

「まぁそうだね」


チョコとバニラの言うとおりだ。

他のところからもなんか出てきそうだしね、あの島。


「今日はのんびりぶらぶらして過ごしましょう~」


バニラが伸びをしながら言う。


「ステラは何か気になるところとかある?」

「そうですね……」


ステラは辺りを見回してから、どこかをちょこんと指差した。


「あそこが少し気になっています……」

「うん?」


ステラが指差した方向を見る。

その先には……。


「え? どこ?」

「あの銃がおいてあるところです……」


銃が置いてある?

あっちの方だとゲームセンターがある。

確か入り口にガンシューティングゲームが置いてあったはず……。


「ステラちゃん、目が良すぎじゃないですか!?」


バニラも驚きの視力。

ここから200メートルはあると思うんだけど……。


「とりあえず、食べ終わったら行ってみようか」

「はいっ、ありがとうございますっ」


ステラが少し嬉しさの混じった笑顔を浮かべる。

この子は普段の表情がボーッとしてるというか、感情が読めない。

なのでたまにこういう顔をされるとなんだか嬉しくなる。


「ごちそうさまでした」

「ステラちゃん、はやっ!?」


またもバニラが驚く。

めちゃくちゃに食べるのが早かった。

そんなに行きたいのか……。


ステラが少し興奮したようにこちらを見ている。


「あ、ちょっと待っててね、すぐ食べるから……」

「あ、はい……」


ステラがしゅんとおとなしくなる。

意外と子犬みたいな子だな……。

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