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私とワタシ

作者: 神奈宏信

偽与野区役所に影響されて書いた作品です。面白いので、皆さんも一度覗かれてはいかがでしょうか。

『私とワタシ』



私は、私である。

私は、私以外の人間ではない。

ごく当たり前過ぎる理論だ。

人生において、私は他人にはなれない。

だが、ほんの一瞬でもそれが許されるとしたら。

私が、私じゃない瞬間が存在するとするならば、それはこの時を指すのだろう。


「愚かな、あまりに愚かしい!!」

両手を天に掲げて叫ぶ。

黒いマントを翻し、剣を構えてこちらを睨む男に向き直り私は言った。

「それで何が変わるというのです!」

「それで世界が救われるなら・・・俺はっ・・・!!」

男は、私の前へと躍り出た。

その手にした剣を振り上げて、私へと切りかかる。

それを軽く受け流すが、我武者羅に前に出る男に気押しされる。

一歩右足を引いたその瞬間、斬撃が私の胸部を捉えた。

「うわあぁ!!おのれ・・・っ!!」

肩膝を突いて相手を睨みつける。

静かに立った男は、再び剣を振り上げると私に向かって振り下ろした。

音もなくその場に倒れて、私は動かなくなる。

「やった・・・のか・・・。」

見下ろす男は、肩で息をしながら私を凝視している。

やがて、現れた人物を前に彼は視線を私から外した。

「騎士様!!よくぞ、ここまでお越しくださりました!そして、私を悪しき魔女からお救いいただき、感謝します!!」

「これで、終わったのですね。」

頷いた男は、駆け寄ってきた女性を抱き寄せる。

その瞬間、どっと拍手が沸いた。

ブザーがなり、終劇を告げる合図が鳴り響く。

私は立ち上がり、ドレスを着た少女と騎士姿の少年の手を取って客席へと一礼した。


「塩原さ。結構上手くなったんじゃないか?初めて主役張ったけどさ、迫真に迫るっていうのかな。そんな演技だったと思うぞ。」

舞台の後片付けの最中、この演劇部の部長である角野渉は感心したように頷いた。

私も、背景などを撤去しながらその話を聞いている。

姫の役をやっていた、後輩の櫛川智華菜も少し驚いたように塩原を見ている。

「うん。そうですね。最近、めっきり上手くなったんじゃないかなって思うんですよ。」

「だよな。いや、努力するのはいいことだ。その調子で頑張れよな。なあ、井戸。」

角野君は、耳を傾けているだけだった私のほうにも話を振ってくる。

「見習うところはあると思ってるからなぁ。うん。」

「い、井戸先輩。何か言いたいことでもあるんですか?」

「別に。何でもないよ、塩原君。」

含むところがあることを見抜いたのか、少し困惑したような顔で彼はこちらを見ている。

私は、知っていた。

皆が帰っても、一人練習に励む塩原君のことを。

自宅で、自室で、まるで怪しい人のように台詞を叫ぶ私と違って、彼は遅くまで残れる限りの時間を学校で練習に費やしている。

そうやって、ひたむきに努力する姿勢は、見習わなければならない。

「なんだ?何か知ってるのか、井戸。」

「別に何でもないって。ほらほら、部長さん。スポットライトの撤去、手伝ってあげて。」

一年生達が撤去しているのを見て、角野君にも指示を出す。

部長ではあるが、それくらいで苛立つような心の狭い人物ではないことを私は知っている。

大丈夫か、と声をかけながら角野君はスポットライトを持つ一年に駆け寄った。

「それにしても、お客さん喜んでくれたみたいでよかったですね。」

櫛川さんは、小道具を片手に嬉しそうに微笑む。

「次の演目は文化発表会か。角野君、台本は?」

「気が早いっての、井戸。おっと、待てそっち放すな。」

スポットライトを落としそうになりながらも、危なっかしく後片付けに勤しむ。

「今考え中だ。」

「早いうちに台本ほしいよね。ねえ、塩原君。」

「貰えるなら、嬉しいっす。」

「まだ配役も決まってねえのに、気が早いぞお前ら。」

スポットライトを隅っこに寄せて、後片付けは大方終わったというところだ。

「ま、早いうちに考えておくから、楽しみにしてろよ。」

台本を考え、配役を決めて、演技を指導する。

決して表舞台に立たない角野君の仕事がそれである。

既に、次の構想でも浮かんでいるのか、角野君は気持ちのいい笑顔を見せた。


「塩原君さ。」

「え?」

既に日は没して真っ暗だった。

部員達も、片づけを終えて家路につく。

校門に続く並木道を、街灯が照らしている。

声をかけられた塩原君は、立ち止まって振り返る。

その隣に並ぶと、ぽんと肩に手を置いた。

「結構練習してるでしょ?」

「い、いや。別に。」

「見てたよ。」

「そ、そうっすか。」

なんだか気恥ずかしそうに塩原君は後頭部をがしがしと掻いた。

「頑張ってるのはいいことだよ。」

「別に、頑張ってなんかいないですよ。それだったら井戸先輩に櫛川先輩だって一生懸命ですし。」

「でも、あそこまで残って練習してるのは塩原君だけでしょ?」

「家じゃ、気恥ずかしくてできませんからね。」

あははと苦笑を浮かべて、彼は空を見上げた。

「好きなんですよ。演劇が。」

「そっか。うん。いいことだよ。」

「井戸先輩は、演劇って好きじゃないんですか?」

「あはは。どう思う?」

「なんでそこで誤魔化しますかね。」

不満げな表情で塩原君は隣を歩く。

にやにやと笑いながらも、私は他の部員にも思いを馳せた。

「私がどうこうっていう話じゃないと思うよ。うちに、演劇嫌いな人いないんじゃない?」

角野君も気合を入れて台本作ってくるし、演劇の指導もそれなりに厳しい。

櫛川さんも楽しそうにやっているし、皆演劇が好きなのだろうというのが第一感といったところか。

満点の星空に見下ろされて、月明かりと街灯が照らす道を並んで歩く。

「好きっていうのかな。」

信号を渡り、商店街にまでくると賑やかになってくる。

華やかな電飾の下、ぽつりと塩原君は呟いた。

「え?」

「いや。好きなのは間違いないんですよ。ただ、それだけじゃない気がして。」

「それだけじゃない・・・か。」

「賭けてるものがあるっていうか、そこにいるっていうか。あー。言葉じゃ上手く説明できませんね。」

クスリと私は笑った。

恥ずかしそうに頭を掻く塩原君の態度もそうだが、彼が言おうとしていることがわかっているからだ。

「そっか。塩原君も同じか。」

「へ?」

「ううん。こっちの話。それじゃあ、私はこっちだから。またね。」

「あ、はい。お疲れ様、です。」

きょとんと塩原君は私を見送る。

私は、分かれて一人夜道を進んだ。

自分は自分である。

他人になることはできない。

あまりに簡単すぎて、あまりに当たり前過ぎる理論。

その中でも、一瞬でも他人になれるとしたら。

そんな面白さが、演劇にあるのだと私は思っている。

塩原君も、心のどこかではそれを感じているのだろう。

「さぁて。次も頑張りますか。」

まだ台本も渡されたわけではないが、今から気合を入れておく。

今度はどんな世界が待っているか。

今からわくわくしていた。


文化発表会の台本が出来上がったのは、それから一週間後のことだった。

部室に集まった私達は、台本に目を通しながら配役について話し合う。

「正しい魔法の使い方、ね。よくまあ、こんな話考えてくるわね。」

「そりゃ、徹夜で書き上げたからな。俺の作品の中でも傑作と言って過言じゃない。」

ぺらぺらとページをめくる私達の前で、背もたれに右手を持たれかけさせて角野君が胸を張る。

「んでだ。主役は今回女子だし、井戸。お前、やれよ。」

「ん?私?」

「俺らは、これで最後だし、悔いないようにやっておきたいだろ?」

「だからって主役張りたいわけじゃないんだよなぁ。」

主役の台詞なんかも確認しながら台本を読み進めていく。

「いいじゃないですか。先輩、適役ですよ。私は、端役とかの方が好きですから。」

「たまには櫛川も目立てばいいじゃん。」

「そういうの、気恥ずかしいじゃないですか。」

少し恥ずかしそうに笑って櫛川さんが言う。

何となく、こちらを立ててくれているのだというのは、態度から読み取れる。

「男役は一つしかないから、塩原は固定な。」

「・・・・・。」

言い放っても、返ってくるのは沈黙だった。

彼にしては珍しく、台本を手に穴が開くように見つめている。

沈黙していることを怪訝に思って、私は声をかける。

だが、それでも彼は黙っている。

「ちょっと、塩原君?」

「え?あ、はい。大丈夫です!」

「本当に大丈夫か?お前、さっきから変だぞ?」

冗談半分に角野君は懐疑的な目を向ける。

大丈夫です、と主張する塩原君を前に、彼は丸めた台本でバンと机を叩いた。

「ともかく、これをもって俺は最終作品を有終の美で飾りたいわけだ。そんなわけだから、お前ら、より一層気合入れて頼むぞ。」

部長のこの一言で、演劇部のミーティングは終了となった。

最後の舞台か・・・。

手の中にある台本に目を落として、私はぼんやりと考えていた。


日が変わって、放課後を迎える。

空き教室の机を撤去して、練習が始まった。

発声練習に始まって、それから本格的に演技する。

とりわけ、主人公である私は、台詞も出番も多かった。

だが、それよりも意外なことが起こっていた。

「塩原、ちょっと待て。」

「あ、はい。」

角野君の一声で、練習は一時中断される。

「やっぱり違うんだよ。もうちょっとこう、なんていうかな。」

指導が入るのは、先ほどから塩原君だった。

角野君に色々指摘されるその隣で、彼は小さく唸っている。

役を掴みかねているのだろう。

不良っぽいような気さくな人物。

それが、塩原君が演じる役柄なのだが・・・。

角野君はどうにも、不良っぽさが足りないと感じているらしい。

その後も、何度か練習を止めて塩原君に指導が入る。

彼が演じると、どうしてもいい人にしかならないのだ。

少し肩を落とす彼は、恐らく落ち込んでいるのだろうと思った。

「まあ、肩の力抜きなって。慣れだよ、慣れ。」

ぽんと肩を叩いて、所定の位置に戻る。

塩原君は自分の頬を叩いて気合を入れている。

だが、どうしても角野君の思い描くキャラと、彼の演技の乖離は大きかったようだ。

その後も何度も指導が入り、今日の練習は終わった。


教員の大半も帰宅したのだろう。

廊下の電気は消されていて、真っ暗だ。

薄暗い玄関で、下駄箱を見ながら自分の靴を探す。

「それにしてもさ。角野君。ちょい気合入りすぎなんじゃない?」

「あ?」

自分の靴を片手に、こちらを振り返る角野君。

「塩原君も、まだ役に戸惑ってるだけだって。やったことないような役なんじゃない?」

「お前な。この前も言ったが、こいつは俺らの最後の作品で俺の最高傑作なんだよ。」

力の入った彼の言葉。

そこには、だからこそ最高のものにしたいという思いが見て取れた。

その気持ちはわからないこともない。

私だって、最後の公演だからこそ最高の演技をしたい。

だが、最後だからとか最後じゃないからとか関係ない。

塩原君だって、最高の演技をしたいことだけは間違いない。

顔を上げて、私は天井を見上げた。

まだ残っているのだろうか。

手にした靴を下駄箱に戻して、私は角野君に向き直った。

「先帰っていいよ。」

「ん?お前は、帰らんのか?」

「ちょっと用事。」

「そうか。ちゃんと練習しとけよ。」

人の事情には、深く踏み込んでくるようなタイプの性格ではない。

あっさりと、角野君は靴を履き替えて玄関から出て行った。

私は、もう一度階段を上って部室に向かう。

ところが、電気はついていなかった。

「あれ?塩原君、もう帰ったのかな。」

独り言を呟きながら、後ろ側の扉を開ける。

・・・はずだったのだが、何故か手は扉の取っ手ではなくて空を掴んだ。

がらり、と扉が開いて塩原君が沈んだ顔で項垂れている。

「「あ。」」

互いに目が合って、声が上がる。

その後、暫くまるで時が止まったかのように動かない。

こういう時は、さっさと冗談の一つでも挟んでおけばいいのだが、タイミングを逸した今では、変な方向へと転がりかねない。

見詰め合う格好で、沈黙している時間が、まるで永遠と思えるほど長い。

なんと声をかけるべきか悩んでいたとき、急に塩原君の方から口を開いた。

「あ、あの。何か、ありました・・・?」

実際は、一分にも満たないような静寂が漸く破られる。

私は、返答に困って小さく笑った。

「あ、あはは。忘れ物、かな。」

「えっと。あ、そうすか?」

「もしかして塩原君。落ち込んでる?」

心なしか、肩を落としているように見える彼の態度は暗い気がした。

角野君の指導も厳しかったし、落ち込んでいてもおかしくはない。

「え?ま、まさか。あはは・・・。」

笑って誤魔化そうとしているのか、それでもその笑いさえ力ないものだった。


既に日も暮れた薄暗い道を、街灯が照らしている。

並んで歩く塩原君は、少々俯き加減だった。

なんと声をかけたものか、と後頭部を掻きながら歩く。

無言なのが気まずい・・・。

「無理なのかなぁ・・・。」

ぽつりと塩原君が呟いた。

「ん?」

「いや、やっぱり僕には無理かなと思って。」

「まだ決め付けるのには早いんじゃない?まあ、角野君が気合入っちゃってるからプレッシャーがあるのもわかるけどね。」

練習中の角野君が放つ雰囲気は、あからさまにいつもと違っていた。

それを櫛川さんも感じていただろう。

「いや、でもやっぱり無理ですよ。ああいう人って、僕は理解できませんし。」

「真面目だからね、塩原君は。」

今回演じるキャラと本人の性格の差異は確かに激しい。

でも、それもまた演劇の醍醐味ともいえると私は思っていた。

「私は、私である。」

唐突に真面目くさって口を開くと、彼はきょとんと私を見た。

「ごく当然で当たり前のこと。でも、ほんの少しでも、一瞬でも他人になれるとしたら、塩原君どうかな?」

「え?考えたことなかったです。」

「それが許されるのが演劇。もちろん、根本的なものは本人なんだけどでもどこか自分ではなくなることができる。そんな気がしてるんだ。」

じっと私の横顔に彼の視線が当たるのがわかった。

ちょっぴり照れくさくなって、私は小さく笑った。

「だから、私は演劇が好きなんだと思う。この間、塩原君が言ってたのもそういうことじゃないかな。」

「あ、えっと。うん、そうかもしれないです。」

「まだ時間はあるんだから慌てなくていいって。塩原君じゃない塩原君を楽しめれば、きっといい演技になるよ。」

「僕じゃない、僕ですか・・・。」

ぽんと彼の肩に手を置いて、私は軽く手を挙げた。

「じゃ、私こっちだから。」

「色々とありがとうございました。参考になりました。」

塩原君は、律儀に頭を下げる。

そういうのは、なんだか照れくさい。

頑張ってと声をかけて手を振り、背中を向けて私はその場を後にした。


「塩原、どうだった?」

大道具係の面々と道具を作り、背景などを壁に立てかけている。

そんな喧騒の中、私は席に座って台本を読んでいた。

声をかけられたのは、その時だった。

台本を避けるようにして視線を向けると、角野君が道具箱を片手にこっちを見ている。

「んー。まあ、ふっきれたんじゃないかな?少しは。」

「そうか。それならいいんだ。」

勘のいい角野君は、昨日の用事を塩原君のことだと見抜いていたのだろう。

あまり参考になったかわからないが、塩原君も昨日はいい顔をしていた。

それと演技がよくなるかは別としても、いい刺激になったなら幸いだ。

「よーし。揃い次第一回通しでやってみっぞ。」

忙しなく動き回る大道具担当や、私達役者に声をかけ、教室の前側を空けて舞台を作っていく。

それを担当するのは大道具で、私や櫛川さんは台本を見て少しでも台詞を完璧に覚えるのが仕事だ。

その時、静かに扉が開いた。

最後に部室にやって来た塩原君だ。

その姿を見て、私達は驚愕した。

制服は、ワイシャツ一枚でボタンはほとんど空いている。

内側に来ている黄色いシャツが丸見えだ。

欠伸を噛み殺すようにして、鞄を肩から引提げてやってくる。

「どうもっす。」

気だるげな言い方といい、まるで普段の塩原君とは違う。

「お前、何した?」

「いや、何も。」

驚いたように目を見開く角野君は、彼から視線を外すことなく私に近寄ってきて声をかけてくる。

あの一言で、ここまで変わるものだろうかと私も驚きを隠せない。

よっと、と声を上げて鞄を机に置いて中から台本を取り出す。

「と、とりあえず揃ったし通しに入るか・・・。」

塩原君の変わりぶりに気押しされながらも、練習は始まった。


練習の結果は、中々なものだった。

初日に指導が入った塩原君は、上手く役に入りきっている。

驚いていた角野君も、いつしか満足げな表情で頷いている。

「これなら問題ないな。よし、今日はここまでな。」

日も暮れ始めた頃、解散が指示されて各々後片付けに移る。

私は、塩原君に近寄ってその肩をぽんと叩いた。

「よかったじゃない。」

「そうすかね?」

ワイシャツのボタンを閉めて、すっかりいつもの塩原君に戻ってしまう。

「あら、戻っちゃうんだ。まあ、初めあれを見たときはびっくりしたけどね。」

「あ、あはは。先輩に言われて、思い切ってもう一人の“俺”になってみたつもりです。」

照れたように頭を掻く。

そんな彼を前に、腕組みして私も小さく笑った。

助言が役に立てたのなら何よりだ。

「でも、やっぱり僕の方がいいですけどね。」

「“僕”と“俺”ね。」

「多分、先輩の言ってたこと、僕も感じてたんだと思います。だから、演劇が好きなのかな。」

「あはは。じゃあ、同じだね。」

私もそうなのだ。

“私”と“ワタシ”が存在する。

“私”が“ワタシ”であることが許される。

そんな瞬間が新鮮で、それを見てもらえるのが嬉しくて。

だからこそ、演劇をやってきた。

彼も、いや、もしかしたら皆もそんな感情をどこかに抱いているのかもしれない。

「よし、最後の発表会に向けて、明日も練習すっからな。気合入れろよ。」

「「はい!!」」

角野君の解散前の一言に、全員が声を上げて返事を返す。

私は、明日もまた“ワタシ”であろう。

それが、私が演じる理由なのだから。

塩原君や櫛川さんに負けていられないと、台本の入った鞄を肩に引提げて、私は教室を後にした。



こういう日常に打ち込めるものがあるっていいですよね。考えるのが好きだからこそ書いてみましたがいかがでしたでしょうか?駄文ですが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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