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嘘病

作者: <裏>極月 終

俺は今日も嘘をついた。他から見れば非常にしょうもない嘘だ。


今日は予定があった。しかし自分では無いことにし、待っている人に対して行かないのに行くと嘘を告げた。その人から連絡があっても全て無視をしていた。


だが、そんな嘘も俺にとっては生活の一部である。一種のコミュニケーションだとも思っている。


俺は精神的に病んでいるらしい。5歳くらいの頃、親に精神科の病院に連れて行かれた。そこで診断され告げられたことは、俺が先天的な嘘をつき続ける病に罹っていたということだ。


今思えば、俺は幼い頃から嘘をついているらしい。しょうもない嘘ばかりで大抵はその場で嘘がバレることが多かった。


ただ、時々嘘がバレずそのまま騙された人達を見て独りほくそ笑んでいる自分に驚いた。そう思い出した頃を境に嘘をつき人を騙すことに快感を覚え、嘘に対する罪悪感が歳を重ねるごとに薄くなり、消えていった。


人が騙されたことに気がつくまでのスリルを味わうことが俺の日々の楽しみとなり、人が「騙された」と気がついた時の顔を見るのが俺の喜びとなっていた。


しかし最近はこの程度の騙され方では俺は満足していない。俺の望む快感が得られないことにイライラしていた。欲求不満だった。


そこで俺は一つの計画を立てた。自分の命を賭けた19年の生の最期の嘘を。そして溜まりに溜まった自分の欲求を満たすために。


計画について語ることは俺の乏しい語彙力ではできないが、準備として俺の知り合い全ての人間に対して自殺をすると告げる。次に特殊メイクで変装させたマネキンを準備する。後はお分かりのようにそのマネキンを俺の身代わりとし、俺があたかも自殺したようにする。俺が死んだという証拠を残すために、俺と全く関わりのない人間を雇い、俺が自殺する(マネキンが自殺する)様子をビデオで撮影してもらい、そのマネキンを何処かの野山に棄てる様子も撮影してもらう。その後俺の知り合い全員にその映像を見せ、嘘の事件を起こさせる。


この嘘の事件で知り合い全員が大騒ぎしているところで俺はその様子を知り合い全員の家に仕掛けた隠しカメラで様子を見る。


そして嘘の事件が解決しそうな頃、俺は満足した顔でこの世を去る。











誰にも見つからないところで………。

ご精読ありがとうございました。

こんなことはあり得ないと思われる方もいらっしゃると思いますが、これはあくまでも作者の自己満足として書いているものなので細かいところは気にしないでください。

作者は時々考え方が異常にネガティヴになり鬱な感じの作品を作ることがございますが今後ともよろしくお願いします。

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