表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

唄う黒猫

作者: 峰美

黒猫は唄を唄っていた。


聞いたことのないそのオリジナルの優し い唄。


1人で楽しく優しい歌を唄っている。


暗い路地裏で楽しく大好きな歌を唄う。


そしてらそのうち黒猫に1匹の白い猫が 近寄ってきたと思ったら。


黒猫の前にちょこんと座り、その優しい 歌を聴いていた。


黒猫が右に揺れると右に揺れ


黒猫が左にゆれると左にゆれた。


そしたら次に三毛猫が来て、白猫の隣に ちょこんと座った。


その猫は少しリズム感が悪いのか。


黒猫が右に揺れると左に揺れ


黒猫が左にゆれると右にゆれた。


それが続いて行くうちに黒猫の周りには 多くの猫が集まってきていた。


優しく唄うそのねこにみんな心を許し、 歌に酔い。


また 黒猫も唄いつづけた。


だけどある日。


そこ1匹の野良猫がやってきた。


その野良猫はあまりいい噂を聞かない悪 い猫でした。


勿論その猫は大暴れしました。


それでも黒猫は唄いつづけます。


周りを囲んでいた猫達は思いました。


『この猫は唄ってばっかりで自分達を助 けてはくれない!』


それでも黒猫は唄いました。


目の前では赤い血が多少なりとも流れ。


まわりの猫達はいつしか怒りを覚えまし た。


黒猫の唄う優しい歌も、怒りを覚えた猫 達には伝わりません。


いつしか黒猫の周りからどんどん猫の数 が少なくなりました。


いつしかみんな居なくなり…


また独りになりました。


でも黒猫はまだ歌を唄いつづける。


同じ歌を何回も…


それはまるで決められたように…


それはまるでおもちゃのように…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ