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ポエムな世界  作者: T-99
カタカナのない世界
26/40

序章

突然のよびだし

訪れた校舎の屋上

名前も知らない君の口元が

「すき」と告げた

戸惑う俺の心のなかに

思いを寄せる人はなく

ただ見つめる君の瞳が

不安な心をかくし切れない

つきあう理由もないけど

断る理由も見つからない

傾きかけた西日が眩しく

見上げた空が心を染めていく

望む答えは簡単だけど

どうすればいいだろう?

うつむきあきらめかけた

君がさみしげでせつなくなる

君の勇気にこの思いに

笑いかけた僕がいる

にぎりしめた手から

緊張がほどけてゆけば

笑顔を見せる君と一緒に

物語はここからはじまっていく

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