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素敵な魔法をかける君
映画の帰りに突然ふりだした雨
雨宿りする時間もなくて
臆病な僕が君の手をとり走りだす
心の音をかき消す雨に感謝しながら
足音が幾つもの恋の波紋をつけていく
一緒にいるだけで素敵な魔法をかける君
嫌いなはずの雨の日さえも好きになる
ずぶ濡れになりやっとたどり着いた駅
あわてて君が濡れた髪を直しだす
かわいい姿にみとれていると
僕の顔を優しくふいてくる
思いがけない君との距離に
自然と笑みもあふれだす
一緒にいるだけで素敵な魔法をかける君
ますます君を好きになる