ブランコは揺れる
掲載日:2025/12/29
街なかにぽつり
廃れた公園
遊具は仕事を終えたように寂れ
砂場の砂は
誰にも使われないまま固まっていた
色彩を失った遊具は
なおも鮮やかな草花に囲まれ
静かにわらっている
かつて賑やかな
子どもたちの声で溢れていた此処が
今は風の声が聞こえるほどに
ひっそりとしていた
静寂に揺れるブランコが
柔らかな風に身を任せた
行きたい場所には行けずに
ただ風の向かう先へ
前は過去か
それとも未来か
ブランコのように
僕らも揺れ惑う
過去を振り返っては
未来に歩みを進め
また俯いては
空を見上げる
明日の空は晴れているだろうか
曇って雨が降るだろうか
それでも
変わらず夜が明けて朝が訪れ
寂しげな遊具は
太陽に照らされる
誰もいない公園に
今日の風が吹き抜けて
ブランコはまた
小さく
小さく、揺れていた
ご覧いただきありがとうございました。
ブランコはまた、小さく揺れていた
誰かに届きますように。




