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40話 仲間割れ?!

 四天王ダルダラントを既に倒していた事に気付いた俺たちは、ローレインと話しをする為に王城へ向かった。

 いつも通り応接室に案内されて待っているとローレインがやってきた。


「その様子だと、無事四天王ダルダラントを倒せたようだね」

「ダルダラントを倒しただけじゃないさ。毒で弱ったアルライラ地方の人々も救ってきたよ」

「それはありがたい。解毒は簡単ではないからね」

「シンシア姫は不在なのか?」

「姫はギリス王の代わりにやるべき事があるのでね。このままギリス王が戻らなければ姫が女王となるだろうな」

「それは大変だな。ギリス王の居場所は分からないのか?」

「分からないよ。でも最後の四天王の居場所は分かっている」

「北部のノールイン地方だろ?」

「ラウルは何故居場所が分かったんだ?」

「北のノールイン地方以外は全て旅をしてきたからな。ただの消去法だ」

「そういう事か。敵の位置を探し出せる効果があるエナドリがあるのかと思ったよ」

「それはさすがにないな。他に情報はないのか?」

「姫から情報を預かっている。これを見てくれ」


 ローレインが本を取り出しテーブルの上に置いた。


「ダルマシウス教の経典……」


 アリスが呟いた。


「そうだよ。姫が気にしていたのはギリス王が書き加えてと思われる部分なんだ」


 ローレインが経典のページを次々にページをめくり、気になるところを見せてくれた。

 ギリス王は経典の矛盾点を調べていたようだ。

 そして、最後にアインバダルと書かれていた。


「またアインなんちゃらかよ! 何処でもでてくるよな」

「そういう問題じゃないでしょ。私たちが四天王プレテイアスから得た情報をギリス王が見つけていたのよ」

「王は何を知ったのでしょうね……」

「アルリディアはアインバダルの事を本当に知らないのか?」

「知らないわよ。それに今の私は魔王側の存在なのよ。知っていても簡単には言わないわよ」

「魔王側の存在なのに、何でダルダラントを倒す旅に同行した? 俺たちに同行する事は魔王への反逆にならないのか?」

「ならないのよ。四天王にはギリス王を殺害する事以外の目的はないから」


 ギリス王を殺害する以外の目的がないだと?!

 アルリディアが俺たちの旅に同行した理由は、ギリス王に近づく事が出来ると考えたからだったのだな。


「そういう理由であれば見過ごす事は出来ないな。あんなのでもシンシア姫の父親なのでね」


 アルリディアを敵と認識したローレインが剣を抜いた。


「待てやオッサン! アルリディアの姉御はオレ達の仲間なんだ! ギリス王の命を狙ったくらいで剣を抜くんじゃねぇよ!」


 フェードがナイフを抜いて構えた。

 じりじりと間合いを詰めるフェードとローレイン。

 あと半歩踏み込めば攻撃の間合いに入るだろう。


「ハイ、ストップ! それ以上はダメよ!」


 アリスが防御魔法を展開してフェードとローレインが近づけない様にした。


「この程度の防御魔法では私は止められないよ」

「邪魔すんなよアリス」

「落ち着けよ二人共。アルリディア、前言撤回しろよ。急に敵対発言するから困ってるだろ?」

「前言撤回はしないわよ。四天王の目的がギリス王の殺害なのは事実だからね。でも今の私はそんな目的に興味はないから。今は魔王様がギリス王の命を狙う理由の方が興味あるの」


 アルリディアが笑みを浮かべている。

 緊張感がないな。

 王城で騒ぎを起こせばローレインだけでなく、城にいる騎士全員を相手にしなければならないのだ。

 それなのに不安を感じさせないって事は、アルリディアは城にいる全員と戦う事になっても、余裕で勝つ自信があるのだろう。


「あんまり困らせないでくれ」

「ラウルは困らないでしょ? みんなギリス王の事を心よく思っていないみたいだったから、本当の事を言っても平気だと思ったんだけどなぁ」

「そういう問題じゃないんだよ」


 話しが脱線して疲れたが、アルリディアから聞いた四天王の目的についての情報はありがたかった。

 なぜならギリス王の居場所を特定する事が出来たからね。

 最後の四天王マルリニスは、主要な町がないノールイン地方にいつづけているのだ。

 俺たちがアルライラ地方を冒険している間に王都へ侵攻する事だって出来たはずなのにね。

 それなのに王都侵攻を行わなかったのは、北部のノールイン地方に潜んでいるギリス王を捜索しているからだろう。

 ここまで分かれば簡単だ。

 あとはノールイン地方に行って四天王マルリニスを倒し、ギリス王を見つけて事情を聞き出した後に、魔王との決着をつけるだけだ!


「ローレイン、色々不安に思う所があるかもしれないが、全て俺に任せてくれ。全ての敵を倒してギリス王を連れ戻してみせるさ」

「ありがとうラウル。君には出会った時から助けられてばかりだね。無事に戻ってきたらお礼をさせてくれ」

「そん時はオレにも旨い飯を奢れよな!」

「お金の報酬も忘れずにお願いしますね!」

「分かったよ。お金の報酬の方は冒険者ギルド経由でもらえる様にしておくよ」

「それじゃ。行ってくるよ」


 俺は仲間を連れて城を出た。

 そして宿に戻りノールイン地方へ旅立つ準備を始めた。

 次が最終決戦だ!

 何が出てくるか分からないが、エナドリと仲間がいれば絶対に負けないぜ!

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