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34話 ロレイスの村を救う

 ロレイスの村に着くと、村人達が道端で倒れていた。

 急いで駆け寄るとまだ生きていた。

 俺は癒しのエナドリ、白銀滋養霊液を飲ませた。

 村人の血色が良くなったので、体内の毒を消す事が出来たのだろう。


「助けてくれてありがとう。でも高価な回復薬を使ってもよかったのか? 私には返せるものが無い」

「気にするな。これは高価な回復薬ではなく、俺の能力で生み出したエナドリだ。村人全員分あるから安心しろ」

「そうか助かる。全員四天王ダルダラントの毒で弱らされているからな」

「村の状況を教えて欲しい」

「わかった。説明するよ」


 村人の話によると、四天王ダルダラントは人を即死させるだけの猛毒も使えるが、あえて弱い毒で弱らせているそうだ。

 弱らせて戦う意志を奪ってから、村人達を手下として働かせているのだ。

 そして村が作った食料は、全てダルダラントの軍勢に奪われてしまったそうだ。

 他の村や町の詳しい状況は知らないが、恐らくロレイスの村と同じ状況なのではないかとの事だ。

 状況を一通り教えてもらったので、まずはロレイスの村を救う事にした。

 回復用の白銀滋養霊液を大量に積んだブタリウスの出番だ!


「ブタリウス改出撃だ!」

「ブタリウス()()ってなに?」

「補給能力を追加して改良したから、ブタリウス改に進化したんだよ」

「保存食の代わりにエナドリを積んだだけでしょ。ブタリウスは何も変わってないでしょ?」

「大事なのは変わっているかどうかじゃない。変わったと思う事だ!」

「アニキ、ブタリウスが嫌がってますぜ」

「ブッブー」


 ブタリウスが地面を蹴っていじけている。

 俺のネーミングセンスが気に入らないというのか?!


「仕方がない。フェードとアリスはブタリウスと一緒に村人にエナドリを配ってくれ」

「任せてくれアニキ!」

「ラウルはどうするの?」

「俺もエナドリを配りに行く。俺は直接エナドリを生み出せるから別行動した方が効率が良いだろ?」

「そういう事ね。いくわよ。フェード、ブタリウス」

「おめぇが仕切んなよ」


 アリス、フェード、ブタリウスがエナドリを配りに行ったので、逆方向からエナドリを配りに行った。

 30分後、村人全員にエナドリを配り終わった。

 これでロレイスの村は大丈夫だ。

 村を救った俺たちは村長の家に招待され、一晩過ごす事になった。

 村長に四天王ダルダラントの居場所を聞いたが、何処にいるか知らなかった。

 ロレイスの村の人達は直接四天王ダルダラントを見た事すら無かったのだ。

 手に入った情報は人を殺せる猛毒も使えるって事だけだった。

 アルライラ地方で最も大きい町のアルライラへ向かえば、情報を手に入れられるかもしれない。

 だから急いでアルライラの町に向かうのが最善の行動だろう。

 でも俺には先に寄りたい場所があった。

 俺の故郷のネイラシアの村だ。

 ネイラシアの村はロレイスの村の北東にあるから、東南東にあるアルライラの町からは距離が離れている。

 直接アルライラの町に向かうより時間がかかるから仲間に相談しよう。

 翌日、俺はフェードとアリスにネイラシアの村に向かう事を提案した。


「いいんじゃないの。村人の情報通りなら、四天王ダルダラントが直ぐにアルライラの人々を殺す事は無いんだから」

「オレはアニキの提案に賛成だぜ」

「いいのか? アルライラ地方の人々を救うのに時間がかかってしまうけど」

「ネイラシアの村を救うのは、アルライラ地方の人々を救う事と同じでしょ。順番くらい好きに決めても良いと思うけど」

「サクッと解決しちゃえばいいんすよ。オレとアニキなら出来るっすよ!」

「ありがとう二人共。それじゃ、ネイラシアの村に向けて出発だ!」

「聞かせてもらったわよ」


 敵に聞かれた?!

 俺は急いで振り返った。

 フェードもナイフを抜いて構えている。


「どうしたのですか皆さん。殺気立ってますよ」


 背後から話しかけてきたのはアルリディアだった。

 敵に盗み聞きされたかと思ったよ。


「脅かすなよアルリディア。トルディエはどうなった?」

「仕留めそこなったわよ。しぶとい奴。今度こそ終わらせてあげられると思ったのにね」

「一人で先走るからだ。アイツを確実に殺るならオレにも協力させろや!」

「わかりました。私が動きを封じますので、止めをさして下さいね」

「やってやるさ」


 アルリディアとフェードが物騒な話を始めた。

 この二人だけは冗談じゃ済まされない様に見えるんだよな。

 あれっ、アリスが会話に参加していない。

 アリスはアルリディアとフェードに冷ややかな視線を向けていた。


「アリスは参加しないのか?」

「参加した方が良いの?」

「それはない。あの二人は本気過ぎるよな。さすがに殺人はまずいだろ」

「そうよね。私は純粋に嫌悪感を感じていただけだけど、あの二人は本気でトルディエを憎悪しているよね。昔何かあったのかな?」

「たぶん過去にトルディエと関りがあったんだろうな。問題になった時はアリスに任せるよ」

「フェードは私が防御魔法で何とかするわよ。でもアルリディアの相手はムリよ」

「分かっている。その時は俺が止めるよ。次にトルディエと出会った時に何で俺たちに付きまとうのか聞いてみよう」

「それが良さそうね」


 たぶんトルディエと次に会うのは、北部のノールイン地方に向かった時だろう。

 それまではトルディエの事を忘れて、今はネイラシアの村を救う事に集中しよう!

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