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19話 一撃必殺!

 俺は全力で走り、飛び上がると同時に拳を振り上げる。


「スカッと一撃! エナドリアッパー!!」


 俺の拳の直撃を受けた四天王プレテイアスが空高く吹き飛んだ。

 これがエナドリの本当の力だ!!

 ヒュ~、ズドン!

 プレテイアスの巨体が落下した衝撃が周囲に伝わったと同時に魔獣の群れは逃げ去っていった。

 大将であるプレテイアスの敗北を察したからだろう。

 これで俺たちの勝利は確実だ。


「な、何故だ……我が敗北するなどあり得ぬ……」

「残念だったな。エナドリを飲んで努力した俺は無敵なんだよ」

「努力で世界の法則は覆せない。そうか……アインバダル……気を……」


 急にプレテイアスの体が透けてきたあと、数秒で消滅した。

 これで本当に勝ったんだよな?

 プレテイアスが言った事の意味はなんだろう?

 努力で世界の法則は覆せないって言ったけどさ、魔王配下の四天王を倒す事に世界の法則は関係ないよな?

 あとは謎の言葉アインバダル。

 一体どういう意味なんだろう?

 気になる事はあるが、今は勝利を喜ぼうかな。


「本当にプレテイアスを倒せたんだね。ラウルは凄いよ」


 戦いを終えたユウマが声をかけてきた。


「ユウマも頑張ったじゃないか。聖剣無くなっても戦えただろ?」

「君のお陰だよ。色々スッキリしたよ。エナドリを飲んで努力する事が、こんなに良い事だとは思わなかった」

「そうなんだよ。与えられた力より、自分で手に入れた力で活躍する方が気分が良いだろ?」

「同意するよ。誰かに力を与えられる事を望んだのは間違っていたのかな。私は力がないのが悔しかったんだ。惨めな人生をやり直したかった。だから女神様から勇者の力を与えられて転生した時は歓喜した。これで私の人生が変わるのだと。私が弱かったのは他人任せで努力しなかったからなのにね」

「それは違うと思う。俺だってエナドリの力を借りている。力を与えられたいって思うのは悪いことじゃないさ。でも努力すれば生まれ変わらなくても人生変えられたとは思う。支えてくれる人がいないとキツイけどな」

「その通りだね。一人で努力するのは辛いからね」

「でも一緒に頑張ったら楽しいって事は分かっただろ?」

「あぁ。今なら心の底から言える。転生して良かったよ。ラウルと出会えたからさ」

「そうか。それは良かったよ」

「それじゃ、私は行くよ。地下に避難しているペプリカントの住民に勝利を伝えないといけないからね。勇者としてね」

「頑張れよユウマ」


 ユウマが去っていった。

 これでアイツも大丈夫だろう。


「ラウルどのぉおおおぅう! 無事でゃ良きゃったあああっ!!」

「アニキ!」

「二人共騒がしいわよ!」


 フェード、アリス、ゲンジロウの3人が駆け寄ってきた。


「全員無事だったか?」

「当然ですぜアニキ。オレが戦ったんすよ」

「全員無事なのは私の回復魔法と防御魔法のお陰でしょ?」

「敵を倒したのはオレ様だ。一匹も倒してねぇのに偉そうにすんなよアリスぅ」

「敵を倒すだけなら騎士の皆さんにお任せしても大丈夫でした~」

「なんだとぉ!」


 フェードとアリスがいつも通り喧嘩を始めてしまった。

 これだけ元気なら問題ないだろう。


「ラウル殿、逃げ遅れた魔獣が一匹いるので対処をお願いしたいのですが、ついて来て頂けますかな?」


 急にまともになったゲンジロウに話しかけれれた。

 魔獣が一匹いる?

 俺に対処を依頼するって事は、逃げ遅れた魔獣は強敵なのか?

 まぁ、プレテイアスよりは弱いだろうからフェードとアリスがいなくても大丈夫だろう。

 俺はゲンジロウについていった。

 ペプリカントの町の外に出ると、騎士たちが一匹の魔獣を取り囲んでいた。

 逃げ遅れた魔獣はケルベロスか。

 コイツを傷つけるのは騎士たちでは難しいだろう。

 俺が止めを刺すしかない。

 ケルベロスに近づこうとしたら、俺より先にブタリウスがケルベロスに近づいた。


「ブッブブブッ?」

「くぅ~ん」

「ブブッ、ブゥ?」

「きゅ~っ」


 何が起きているのだ?

 どうやらブタリウスがケルベロスと会話しているようだ。

 様子を見守っていると、急にケルベロスがしゃがみ込んだ後、尻尾を振り始めた。


「ブッブッ」


 ブタリウスが俺に向かって話しかけて来た。

 何を言っているのか全く分からないが、ケルベロスを手なずけたのだろう。

 もう倒す必要はないな。

 俺はケルベロスに近づいてなでてみた。


「くぅ~ん」


 結構可愛いかもしれないな。

 俺の2倍の高さの巨体だけどな。

 せっかくだから名前をつけてあげよう。

 そうだな……右の頭しか残っていないからライトサイドにしよう!

 光の軍勢に寝返った感じもしてちょうどよいだろ?


「今日からお前はライトサイドだ。俺の代わりにペプリカントの町を守るんだぞ!」

「うぉ~ん!」


 ライトサイドが喜びの雄たけびを上げた。

 三つの内の二つの頭が潰れていてもケルベロスは強い。

 コイツが町を守ってくれるならぺプリカ地方は大丈夫だろう。

 そろそろフェードとアリスの喧嘩も収まっているかな。

 二人を誘って、次の目的地に向かう準備をしよう!

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