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18話 修行だ!

 ユウマに連れられて来た地下の避難所にはペプリカントの住民達が避難していた。

 食料不足で弱っているが無事で良かった。

 でもこのままでは危険だ。

 プレテイアスが率いている魔獣は無限に出てくるから、ペプリカントから脱出する事は出来ない。

 いずれ食料が無くなって餓死するだろう。

 俺は応急処置として白銀滋養霊液を生み出し、フェードとアリスに配ってもらう事にした。

 これで時間が稼げるのは数日だろう。

 この窮地を脱するには俺がプレテイアスを倒すしかない。

 つぎは絶対に負けない!

 プレテイアスを倒せなかった理由が、エナドリに頼り過ぎたからだって分かっているからね。

 エナドリは頑張る人を支えるものだ。

 飲んだだけで特別な存在になれるのではない。

 異世界で特別な力が得られるエナドリを生み出せる様になって大切な事を忘れていたよ。

 そうと分かれば修行だ!

 俺は筋トレを開始した。


「腕立て伏せとスクワットか……そんな事をしてプレテイアスに勝てると思っているのか?」


 話しかけて来たのはユウマだった。


「勝てるさ。勝てなかったのは俺の慢心が原因だからな」

「慢心しなければ勝てるのか? 女神様から与えられたチートが利かなかったのに勝てるとは思えないな。私はラウルに聖剣を折られてから何も出来ていない。本当は勇者である私が四天王を倒してペプリカントを救わないといけなかったのにね」

「ユウマはペプリカントを救う為に来たんだな。凄いじゃないか」

「凄い? 聖剣も無く、住民を救うどころか、逆に救われて保護されている私が?」


 ユウマは自信を失っている様だ。

 俺は力がなくても誰かを救おうとした事は凄いと思う。

 頑張る奴は嫌いじゃない、俺はユウマを励ましたくなった。


「弱くても立ち向かうから勇気があるんだろ? 勇者になれたじゃないか」

「勇者になれた? 世界を救うのが勇者じゃないのか? 私が知っているゲームやアニメの勇者は特別な力があって、人類が勝てない強敵に立ち向かっていた。ラウルも転生者なら分かるだろ?」

「俺はそう思っていない。俺にとって勇者は強敵を倒す存在ではない、世界中が絶望して諦めている時に立ち向かう存在だ。頑強な戦士も高名な魔法使いも勝てないと諦めていたら、そこで終了だ。そうならなかったのは勇者がいたからだろう? エナドリと同じで人々を勇気づけるのが勇者の役割さ」

「そういう解釈もあるのか。私もそんな勇者になれるかな」

「大事なのはなりたいかどうかだ。ユウマも俺と一緒に勝利の法則を念じながら修行すればいいんだよ」

「勝利の法則?」

「飲む、努力、元気爆発だ!」

「なんだよそれ! 聞いた事ないよ」

「だから負けたんだよ。ほらっ、飲めよ」


 俺はレイジング・ミノタウロスをユウマに渡した。


「これを飲んで努力したら、今度こそ本当の勇者になれるかな?」

「しつこい! なれるかなじゃないだろ! 勇者になれユウマ。岩の様な硬い意志でやり遂げろ!」

「分かったよラウル! 俺も一緒に筋トレするよ!」


 俺とユウマは一緒に筋トレをした。

 途中でエナドリを配り終わったフェードも参加して盛り上がった。

 体も心もスッキリしたぜ!

 これで準備万端。

 もう負ける気がしない。

 翌日、俺、フェード、アリス、ユウマの4人は四天王プレテイアスを倒す為に地上に出た。

 魔獣の声が聞こえる……戦闘中か?

 音がする方に向かうと、魔獣の群れが騎士達と戦っていた。


「ぶっとあせぇええええ! かたきゃをうちぇえええ!」


 騎士たちを率いていたのは、俺がよく知っている方のゲンジロウだった。

 隣にはブタリウスがいる。

 俺たちがおらずブタリウスだけだったから、プレテイアスに俺たちが負けたと思っているのかもしれない。

 魔獣の群れの方が明らかに優勢だ。

 このままでは危険だ。


「フェード、アリス。騎士たちの援護を頼む」

「行ってくるぜアニキ! スピーディー・ケンタウロスを飲んだオレを止められる奴はいないぜ!」

「私は要らないわよ。毎回エナドリ飲んでたら太りそうだから」


 フェードとアリスが騎士たちの援護に向かった。

 これで騎士たちが戦闘中のレッドウルフとグリーンウルフは対処出来るだろう。

 後はブルーウルフとイエローウルフの群れだ。

 ここは……


「ザコは私に任せろ。ラウルはプレテイアスを倒してくれ」


 ユウマが俺の前に立った。


「少しは勇者らしくなったじゃないか」

「ありがとうラウル。岩の如き頑強な拳! 聖拳ブライアー!!」


 ユウマが腕を振り抜くと、聖剣を使った時の様に光の力放たれ魔獣の群れを蹴散らした。

 やるじゃないかユウマ。

 あとは俺が決着をつけるだけだ。

 俺はプレテイアス目掛けて走った。


「配下の魔獣を倒したところで、我を傷つける事は出来ぬ。諦めろ人の子よ」

「それは出来ないね。諦めたくないから人類はエナドリを生み出したんだ。あらゆる困難を打ち砕く力。それがエナドリだあああああ!」


 俺はレイジング・ミノタウロスを飲み干した。

 フレッシュな体にエナドリが染み渡る。

 来た来た来たああああ!

 これが本当のエナドリの力だ!!

 覚悟しろ! 四天王プレテイアス!!

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