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118話 フトマ王との対決

「何故私がマルバダスの使徒だと分かった? バンダニギの啓示によるものかな?」


 フトマ王が空中に浮いたまま話しかけてきた。

 まさかフトマ王がマルバダスの使徒だったとは思いもよらなかった。

 さすがセレスティナだな……何故驚いている?

 幻影魔法でカマをかけたはずのセレスティナが一番驚いている。


「どうしたセレスティナ?」

「いやぁ〜。フトマ王をからかおうと思って適当に魔法をぶっこんだだけなんだけど、まさかフトマ王がマルバダスの使徒だったとはね」

「てめぇ! そんな理由で王に喧嘩ふっかけんじゃねぇよ」

「そうよ! 王がマルバダスの使徒じゃなかったら私たちまで罪に問われるところだったのよ!」

「その時は国ごと倒してしまえばいいじゃないですか。ですよね? ラウルさん」

「俺はそんな横暴な事はしない。国ごとぶっ飛ばす事は可能だけどな」

「ずいぶん自信があるようだな。フトマ国の冒険者を率いるレイリックですら私の軍門に降ったのだぞ。ギリス王国ナンバーワン冒険者如きがワシに勝てると思っているのか?」

「当然だ! 後悔するなよ。マルバダスの使徒を討つ事を望んだのはお前だろ?」

「それでは戦いを始めるとしようか」


 フトマ王が右手を天に掲げると禍々しい杖が現れた。

 今度こそ最終決戦だ。

 フトマ王を倒してフトマ国を解放するんだ!


「なんなのだ! 何でフトマ王がマルバダスの使徒なのだ! 教えてくれレイリック! ともに誓っただろう! マルバダスの使徒を倒して国を救うと! 殺された冒険者達の敵を討つのではなかったのか!」


 レイリックはマーティン将軍の問いに答えなかった。

 俺たちを襲った冒険者達と同じで、魔法か呪術の影響で答えられないのだろう。


「マーティン将軍、残酷な事をするな。レイリックは自身の意思では動けぬのだぞ」

「レイリックに何をなされたんですか? 我らにマルバダスの使徒の討伐を命じたのは何故なんだ!」

「面白いからに決まっておるだろう。いい顔をしているぞマーティン。レイリックに呪印を刻んだ時と同じだよ」

「貴方はこの国の王だろう! なんで! なんで国民を傷つけるのだ!」

「国王だからだよ。国民はワシの所有物。好きに楽しんでも構わないだろう?」

「うぉおおおお! こんな奴のた為に……こんな奴の為に私の部下は死んだのか!」

「落ち着けマーティン将軍」

「ラウル殿……」

「アイツは俺が倒す。だから下がってろ」

「分かりました。よろしくお願いしますラウル殿」


 マーティンが俺の後ろに下がった。


「待たせたな。そろそろ決着をつけようか?」

「そうだな。まずはコレでもどうかな」


 フトマ王がフェードとアリスが倒したボブとラスティンに杖を向けた。


「俺はレイリックの指示で暗殺をした! 生きろ!」

「私はレイリックの指示で悪事に手を染めた! ご武運を!」


 ボブとラスティンが自白と願いを叫んだ。

 そして、そのまま動かなくなった。

 禁じられていたレイリックの名を叫んだ事で死んだのだろう。


「不快だな。怪物化してやろうと思ったのに、ワシの呪術を逆手にとって自害するとはな」

「不快なのはお前だ! アイツをぶっ飛ばすぞブタリウス! 水魔法二杯分だ!」

「ブブッ!」


 俺はブタリウスが放った水をエナドリ容器ですくってライジングハーブとミステリアスミルクを作った。

 そして一気に二杯分飲み干した。

 よしっ!

 力が湧き上がってくるぜ!!


「こうなったらレイリックだけでも使うとするかの。レイリックコイツらを殺せ」


 レイリックが無言で剣を取った。


「フェード、アリス! レイリックを無力化しろ!」

「了解だアニキ!」

「私が魔法障壁で動きを封じるからレイリックを追い込みなさいよ!」

「いちいち指示すんなよ! アリスがオレに合わせろ!」

「フェードだって指示してるじゃないの!」


 フェードとアリスはいつも通り喧嘩をしながらレイリックと戦っている。

 二人なら心配はないだろう。

 一応セレスティナもついているしな。


 あとは俺がフトマ王を倒してしまえば問題はない。


「焼き尽くしてくれるわ!」


 フトマ王が掲げた杖の先に巨大な炎の玉が現れた。

 魔法による火炎攻撃か。

 ミステリアスミルクの効果があるから直撃を受けても問題はないんだけどな。

 一応弾き返しておくか。

 俺以外の奴に被害が出る可能性もあるからな。


「これで終わりだ! ラウル!!」

「おわるのはお前だ! エナドリアッパー!!」


 フトマ王放った巨大な炎の球をアッパーで撃ち返した。

 巨大な炎の球がフトマ王に直撃した。


「ぐぁああああ! 火炎魔法を弾き返しただと!」

「強力な威力のアッパーなら風圧で弾き返せるんだよ!」

「それならコレだ! ぐぉおおおおおお!!」


 フトマ王がマルバダスの宝玉を胸に当てると、筋肉が膨れ上がり三メートルを超える巨人になった。

 魔法が効かないから物理攻撃で戦うつもりのようだな。

 だが知性は失ったようだ。

 闇雲に暴れ出した。

 被害が広がる前に一撃で倒してしまおう。

 強大な力を手にしても、動きが単調ならただの的同然だからな。

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