臨時土木作業員の小夜子 2
スリッケルは帝国沿岸部一番の大都市だ。街道は殆どが石畳で綺麗に整備されており、馬車も走っているが、小夜子からすればレトロな外観の自動車も普通に走っている。町並みは赤いレンガ造りの建物が多く、大通りは大きなショーウィンドウを構えた大店が連なっていて景気も良さそうだった。
これまでは素朴な宿で、その地域の郷土料理を堪能しまくっていた小夜子だったが、スリッケルでは大通りの一等地に立つ高級ホテルに宿泊している。
宿泊料が高いイコール、サービスが素晴らしいホテルではないとガルダン王国で学習した小夜子だったが、フロントのスタッフはおよそ貴族とは思えない黒づくめの小柄な小夜子を前に非常に感じの良いプロの対応をしてくれた。
ちなみにホテル内の施設は全て無料で利用でき、一泊5万ゴールド。エステやプールもあり、レストランも数件入っているので、値段も納得である。
スリッケルでの予定としては、ギルドで案内人を雇い数日街の探索をしようと考えていた。
しかし案内人はひょんなことで出会ったデイジーが務めてくれることとなった。
「任せて下さい!私は帝国各地を巡り歩いていますから!」
ドンと薄い胸を叩くデイジーは今日も元気が良い。
小夜子より頭一つ分も背が高く、スレンダーなデイジーは非常に美しい外見をしているが、当の本人は自分を飾る事に興味がない様だ。制服の様に今日も着込んでいる濃紺のキュロットパンツのツーピースと、ギュッと固く編まれた一本の三つ編みを胸の上に垂らし、丸眼鏡のスッピンでデイジーは小夜子の前に現れた。
そういう小夜子も長い黒髪を結いもせず真っ直ぐ下ろし、ゆったりとした黒いUVカットパーカーを着込み、さらに黒のジョガーパンツに黒スニーカーを合わせている。普段着の見た目はどうでも良く、機能重視の小夜子だった。デイジーと一緒に現れたカレンは2人のおしゃれに無頓着な格好を嘆いていたが、今日明日カレンとジムとは別行動となる。
ちなみにデイジー達3人は小夜子と同じホテルに泊まっていた。小夜子の部屋よりはグレードは下がる部屋のようだが、仕事で来ているお役人が泊まれるホテルかどうかは疑問だ。普通のお役人ではないのだろうなとうっすら察せられるところである。
小夜子はデイジーに付き合ってもらって、スリッケルでの自分の用事をさっさと済ます事にした。探索は今日と明日の2日間を予定している。護衛付きで活動をしているデイジーの事は、案内をされつつも冒険者である小夜子が護衛もするという事でジムとカレンとは打ち合せ済みだ。
朽ちた石像を探しているという小夜子の話を受けて、デイジーは街の外れを重点的に案内した。やはり美しく整備された街中では、朽ちた石像も撤去されているだろうとデイジーも考えたのだった。
1日目の成果はなく、2日目の昼過ぎ、とうとう小夜子とデイジーは街の外れの木立の陰に朽ちて放置された石を見つけた。
「スリッケルではこの1つだけみたいね」
小夜子が石像を修復すれば、砕けて角の取れた苔むした石片が1つに集まり、小さな女神の石像の形となった。
デイジーは小夜子の修復の魔法に声もなく見入っていた。
「材料が全部残っていれば壊れた物は簡単に修復できるし、材料が足りなければ新しく変わりに作り出して補う。私の修復と修繕の魔法はこんな感じよ」
声もなく、しばらく修復が完了した石像を見下ろしていたデイジーは、思わずといった様子で笑った。
「なに?」
「サヨコさん、凄いです。私達がやっている事とは全くの別物です。だからこそ、私は自分の能力が及ぶ範囲で上を目指そうと思います!」
デイジーが何でか知らないがやる気を出していた。
このデイジーは良くも悪くも猪突猛進の性格を持っているようだ。物は使い様だと思うが、デイジーの上に立つ上司は大変だろうなと他人事ながらに思う小夜子だった。
その日もう一晩スリッケルに泊まってから、小夜子達は沿岸部のブロックの回収に向かう事になった。
デイジー達の移動手段は馬だった。デイジーは一人で馬に乗れずにカレンが馬に同乗させていたそうだ。
「ブロックは灌漑設備のある場所にあるんでしょ?転移でいくから、馬はいったん収納ボックスにしまっていい?ちゃんと返すから」
「・・・灌漑設備を短期間に一人で直す魔法使いだ。我々が思いもよらぬ方法でブロックも運ぶのだろうと思っているから、運搬は任せるが。馬をしまう?」
首をひねっている3人の前で、小夜子はさっさと馬2匹を収納ボックスに仕舞った。
絶句している3人の腕をまとめて掴み、小夜子は沿岸部の集落に一気に転移した。
「・・・っ!」
「うあっ!」
「おおー」
三者三様の反応を見せて小夜子と3人は沿岸の集落に転移した。
丁度灌漑設がある畑の近くの空き地には同じ形のブロックが大量に置かれっぱなしになっていた。
「はいじゃあ、さくさくブロックもしまっちゃうけど、まず集落の大人を呼ぶわよ。突然ブロックが無くなったらびっくりするでしょ」
水路の近くで遊んでいる子供達に偉い大人を呼ぶように頼むと、すぐに集落の代表と住民達がやって来た。
集落の大人達がやってくる頃にはジムも冷静さを取り戻し、ブロックを回収する旨を集落の人々に伝える。
集落の人々は小夜子が灌漑設備を修繕する様子を一度見ているので、今度は何をするのかと楽しそうに見物する構えだった。
もう見世物になるのも慣れたものの小夜子は、集落に話が通ったので後は大量のブロックを次々と収納ボックスに仕舞っていった。畑横の空き地を埋め尽くしていた工事用ブロックが次々と消えていくとギャラリーから歓声が上がった。
「はい、お終い」
最後のブロックが空き地から姿を消すと、ギャラリーからは拍手が巻き起こった。
沿岸部の集落にとって、種まき前に灌漑設備を直してくれた小夜子は恩人である。子供達がバケツを持って小夜子の所にやって来た。今朝早くに水路で取れた大き目の魚と、ネット一杯に集められた二枚貝を子供達は小夜子に差し出した。
「こんなにたくさんいいの?魚もすごく大きいじゃないの」
「いいよ!お姉ちゃんが水路を直してから毎日これ位取れるんだよ!」
子供達は皆一様に笑顔を浮かべて小夜子に今日の収獲を差し出してくる。
小夜子は子供達の好意をありがたく受け、貝と魚のみを収納ボックスにしまった。
するとギャラリーから再び拍手と歓声が上がるのだった。
小夜子は笑顔で手を振る集落の人々に別れを告げ、デイジー達の腕を引っ掴み再びスリッケルに戻ってきた。場所はスリッケル検問所から少し離れた場所、出発地点と同じ場所だった。
「・・・これは、すごいな」
「・・・すごいです」
「サヨコちゃん、凄い人気だったわー」
時刻はまだ午前の早い時間だった。
小夜子の様々な魔法を目の当りにして、3人共が驚きすぎて語彙も乏しくなっている。
「ブロックの回収は終わったけど、これからどうする?まだ昼前よ。ホテルをチェックアウトして次の場所に向かう?」
沿岸の集落に向かい、ブロックを回収するだけでジムの計算では1週間の行程だったのだ。それを、一時間もせずに用事を済ませてスリッケルに戻ってきてしまった。
「・・・・よし、行くか」
ジムは気持ちを切り替え次の目的地に行くことを決めた。
移動中に必要な道具、物資に関しては小夜子が全て担う事を伝えていたので、デイジー達は自分の私物だけを持ち、馬は引き続き帝都まで小夜子が預かる事とした。バギーの助手席にはジムが、ライアンの旅仕様にしていた乗り心地の良い荷台にはデイジーとカリンが乗り込み、ジムの道案内にて次の目的地に出発する事となった。
小夜子はスリッケルに来るまでに沿岸の集落を一通り探索し終えていた。
スリッケルで1体の石像を修復し、街道を移動中に更に2体を見つけ修復をする。石像の修復の様子をジムとカリンは興味深そうに眺めていた。デイジーは修復の様子を一度見ているし、他の2人も転移と収納の魔法を見知った後なので、小夜子の修復魔法はもうそれほど驚かれはしない。
Bランクにアップしてから石像修復が14体に達した時、小夜子達はベルトレイクに到着した。
ベルトレイクは特に柵などで街の外周を覆われておらず、街の後背に山を戴く形になっている。街の入口には検問所があった。
検問所の職員はデイジー達の身分を確認すると、にこやかに小夜子達の通過を許可した。小夜子達はバギーに乗ったままベルトレイクの街中へと向かった。
ジムの話だと、ベルトレイクの後方の山間につり橋の工事依頼が出されている集落があるという事だったので、先に小夜子の用事を済ませる事になった。
ベルトレイクでは別行動を提案した小夜子だったが、ギルドで20人の盗賊の引き渡しをすると聞くとジムとカリンは是非同行したいと言い出した。ジムとカリンは引く気はないようで、護衛対象のデイジーも強制連行され全員で冒険者ギルドへ向かう。
ベルトレイクはスリッケルと同程度の規模の街だった。スリッケルは赤レンガの建物が立ち並ぶ赤い町だったが、ベルトレイクは白色の漆喰の壁に真っ青な屋根の建物が立ち並ぶ、白と青のコントラストが鮮やな街だ。山間と沿岸と内地と、それぞれに建築様式や街の景観が違い非常に面白い。
小夜子達はジムの案内で冒険者ギルドのドアを潜った。
ベルトレイクの冒険者ギルドは3階建ての建物で、コの字の形の建物は中庭に訓練場を有している。冒険者ギルドは大抵このような造りだ。ガルダン王国では更に大きな魔獣用の解体倉庫も附属するのだが、帝国の獣は地球サイズとほぼ変わらないようで、マルキアと同様にベルトレイクでもギルド内部に解体室があるようだった。
ギルドの中は昼過ぎでも結構な賑わいだった。冒険者達は何やら全員が男も女も小奇麗な身なりだ。シャツとズボンにベストが冒険者スタイルの定番のようで、その上で帯剣している者が殆どだった。
ジムとカリンはその上に更にジャケットを羽織っている。デイジーは見たまんま良家のお嬢さんなので、その良家のお嬢さんの護衛2人という組み合わせはおかしくはない。しかしそこにくっ付いている小夜子の立場が傍から見ると良く分からない。
身分の高そうな一行にくっ付いている黒づくめの小柄な小夜子を、物珍しそうに眺める者は多いが、ちょっかいを掛けてくる者はいない。その目線は特に嫌な物ではなく、索敵のアイコンも黄色よりも緑色の方が多い位だった。帝国の冒険者達は皆一様にお行儀が良いという小夜子の印象だった。
「マルキアから来た小夜子よ。ギルマスのジュードから話が通ってる筈だけど、ベルトレイクのギルマスを呼んでくれない?」
小夜子がタグを見せながら窓口の職員に声を掛けると、タグを表裏確認した職員は顔色を変え2階へ駆けあがっていった。何事かと周囲からの好奇の目線がさらに増える。
それから数分もせず、今度は2階に駆けあがった職員と一緒に大柄な男がフットワークも軽く階段を駆け下りて来たのだった。大柄の男はその勢いで小夜子の前までやってきて握手を求めて来た。
「ギルドマスターのドレイク・カスケイドだ。ジュードから話は聞いている。待っていたぞ」
「小夜子よ」
ドレイクは満面の笑顔だった。ジュードからどんな話が伝わっているのか、小夜子が驚くほどの歓待ぶりである。
ドレイクも例にもれず大男で、小夜子の頭3つ分も大きいのではないかと思われた。
1階で興味深そうに小夜子を見ている冒険者の中には小柄な小夜子を子供だと思っている者もいるだろう。季節はすっかり春となり、ダウンジャケットは脱いだ小夜子だが、体の線を隠すゆったりしたパーカーを常に着ている為、余計に周囲は子供か大人か判別がつかないのだった。
「ジュードから連絡をもらったのは昨年の暮れだったな。旅の調子はどうだろうか」
「まあ、ぼちぼち。これから色々用事を済ませて、あとは帝都に向かうわ」
「そうか。せっかくベルトレイクに来てくれたんだ。街の滞在を楽しんでくれると嬉しい。ベルトレイクのダムは観光客に人気なんだ。もし時間があるなら行ってみたらいい」
「ダムねえ」
「ダムでは色々な屋台も出ているぞ。中でも観光地限定のランチプレートが人気だ」
「是非行くわ」
食べ物に釣られてすぐさま態度を変える小夜子にドレイクは笑った。
「さて、こんなかわいいお嬢さんが盗賊退治をしたとは信じがたいが、ジュードが嘘を言う理由もない。ガルダン王国の冒険者なら我々の常識を超えた力を持っているのだろう。疑っているわけではないが、さっそく盗賊達を見せてもらえるかな?」
「もちろん。さっさと引き取りを頼むわ」
小夜子達一行はドレイクの後に続いてギルドの敷地内の訓練場までやって来た。ジムとカリンは涼しい顔をしているが、デイジーは半裸の男達が汗をまき散らして訓練している様子に少し引いていた。
訓練場はガルダン王国のグレーデンギルドと同じように、ギルドの建物内部からも見下ろせる形になっていた。盗賊引き渡しの話が回ったのか、2階、3階の窓から訓練場を見下ろす者達もちらほらといる。
小夜子とドレイクが訓練場の中央に歩いていくと、訓練をしていた冒険者達は場所を2人に譲り端によった。
「戦闘不能にしているから暴れはしないと思うけど、全員一気に出して大丈夫?20人よ」
「手が空いている奴、ちょっと来い!」
ドレイクの一声に10人ほどの冒険者が集まってきた。全員が訓練用の木剣やら刃を潰した剣を持っている。
ギルド側の準備が整ったことを確認して、小夜子は一気に盗賊20人を訓練場の中央に収納ボックスから出した。
「ぎゃあああー!」
「いてえええ!!」
「う、うう・・・」
盗賊達は半数が倒れたまま動かず、半数が悲鳴を上げ呻いていた。衣服が焼け焦げて、大火傷を負っている者もいれば、全身が血まみれになっている者もいる。収納ボックスに生物を入れると、収納直前の状態から時が止まるらしい。料理等であれば熱いまま入れれば熱いまま出てくるので予想はついていたが、今回人間ですら収納ボックスにしまえると確認が出来た。
突然の凄惨な状況となり、冒険者達はもちろんドレイクすらも言葉を失った。ジムは顔色変えず盗賊達を眺めているが、デイジーは青い顔をしたままゆっくりと後ろに倒れていった。
「ああー!デイジーちゃん退場しまーす!」
気付いたカリンが倒れ込む前にデイジーを支え、なんとお姫様抱っこで長身のデイジーをギルドの中へと運んでいった。
「はい、盗賊20人よ。懸賞首はいるかしら。確認してくれる?」
「・・・・・よし、分かった。では軍に連絡を取ろう」
「ん?なんで軍?」
小夜子はギルドからさっさと報奨金を貰って帰るつもりだった。
「盗賊団員の討伐はギルドではなく国からの要請だ。討伐報酬は国から支払われる。依頼票の様式が軍用の物だっただろ?」
そんなの知るかと言いたいが後の祭りだ。
ガルダン王国で良い思い出がないので、なるべく国家中枢、軍組織、行政機関や一番は王城、王族には近づきたくなかったが、こうなっては仕方がない。
これからの軍との接触を想像しテンションの下がっていた小夜子だったが、ギルドに出向いてきた担当軍人とのやり取りは一瞬で終わった。
「ライアン・スチュアート様より、軍に報告が上がっています」
「えっ、そうなの?」
なんと、盗賊団員の捕縛に関して、ライアンが軍に報告を入れてくれていたようだ。タイミングとしては、小夜子と別れてコルネリアに身を置いてからの事だろう。
偉ぶらず気さくで小夜子の前ではおよそ貴族らしくなかったライアンだったが、このように使うべき時に正しく貴族の権威を使い、離れていても小夜子を助けてくれる。さすがは侯爵家前当主といった所である。
小夜子はコルネリアの地にいるライアンに感謝した。
生真面目そうな軍人は小夜子にニコリともせず盗賊団員の捕縛に関して礼を述べたが、ジムに対しては指の先まで神経の行き届いた敬礼をして帰っていった。
小夜子がチラリとジムの顔を見ると、ジムは小夜子に薄く微笑むも黙ったままだ。
小夜子は既に、行政機関と軍組織の両方と繋がりを持ってしまった後だったようだ。まあ、出来れば関りを避けたい位の話だったので、小夜子の動きに支障が出ない限りは流れに身を任せようと小夜子も割り切る事とする。
それから時間も置かずに軍の移送車が到着し、意識がある者もない者も車に押し込められて連行されていった。
「報奨金はギルド口座に支払われる事になる。賞金首が無かったから300万ゴールドだな」
「わかった」
これにて盗賊団員の引き渡しは終了である。
「あー、サヨコ。言いたくなければ言わなくてもいいが」
さて、これから今日ははどうしようかと小夜子が考えていると、ドレイクが小夜子に言い難そうに切り出した。
ドレイクの周囲にも未だ冒険者達が残っている。その男女全員が小夜子を見つめている。いい年をした男女が心なしか瞳をキラキラさせて。
「何もない所から盗賊が出てきたが、あれはいったい」
「ただじゃ教えられないわね」
それからは日も高い内からギルドの一階にある飲食店で小夜子を中心に冒険者が集まり、ちょっとした宴会となったのだった。当然のような顔をしてジムとカリン、体調が戻ったデイジーも騒ぎに同席している。
ドレイクも含めたベルトレイクの冒険者達は国交もないガルダン王国の冒険者や軍人の強さや能力について興味津々で、小夜子はタダ飯タダ酒をご馳走になりながら、聞かれるままに答えた。
小夜子としても、ガルダン王国の魔術士やスキル持ちの騎士、冒険者達と、ヴァンデール帝国の火器等によって武装した冒険者や軍隊ではどちらが強いのか興味がないわけではないが、幸か不幸か両国の間には物理的に越えられないマキア山脈がある。どう転んでも開戦の火蓋は切られそうにない。つまりどれだけ語ろうがガルダン王国の不利になる事は無いだろうと小夜子は自分の事を棚に上げ、王国軍将校の剣戟スキルの話やらSランク冒険者が1人でドラゴンを倒したらしい話やらを、子供の絵本顔負けの脚色も入れながら面白おかしく帝国の冒険者達に語ってやったのだった。
帝国の冒険者達は半信半疑ながら小夜子の話を楽しんで聞いていた。
驚くべき能力を有する騎士や魔術士、冒険者達は、あくまでも越えられない山の向こうの遠い国にいる。超人達がこちらにやって来る心配が無いからこそ楽しめる、おとぎ話のようなものだった。




