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木曜会  作者: 芥川何某
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木曜会

木曜会


私はいわゆる 世間からはハルキストと呼ばれるている男です 村上春樹先生がノーベル文学賞を取るのではと…毎年毎年 期待しては同じハルキスト仲間と一喜一憂しております


私も春樹先生のように人様に感動を与える小説家になってみたいと妙な欲を出したのは

大学を卒業した頃でしょうか

とりあえず 就職したのですが サラリーマンとかいう生業は 私には毒の何ものでもないと早いうちに気付きました

友人などに相談しましても 『 君は繊細な心を持っているのだからサラリーマンなんて そもそもが向いてないんだよ』とか

『君は感受性が鋭いのだから もっとクリエイティブな職業に就くべきだよ』などとアドバイスを良い方に解釈して 会社を辞めてしまいました


さて 辞めたは良いが これからどうするか?

私は会社を辞めて一ヶ月間 自分というものを見つめなおす作業を繰り返しました

本当にやりたかった事を見つける時間

そして ようやくたどり着いたのが小説家だったのです。


それでは、小説家とは どのようにしたらなれるのか 答えは まず 小説を書く事です

私は部屋に籠もり来る日も来る日も机に向かって書き続けるという毎日を過ごしました


やっとの思いで完成した小説はかなり自信が持てる出来ばえです ひょっとしたら芥川賞レベルかもしれません

やはり 私は小説家になり得る いや なるべき人間なのだと感じました


これだけの名作が書けたのだから どこかに発表しなければ宝の持ち腐れになってしまいます 私はハルキストの友人に相談してみました

その友人曰く『君が真剣に書いた作品ならかなりのレベルだろうなぁ 才能があるってのは羨ましいよ でもね だからっていきなり有名な文学賞なんかに送ったらダメだよ 春樹先生でさえ最初は 小さな地方の文学賞から火がついたんだからね』


なるほど その通りです 最初は、たまたま書いたのを友人に見せたら 面白いから発表した方が良いよ なんて 友人がかってに応募してしまったのが始まりなんです なんて芥川賞受賞したあかつきにはインタビューで答えられるし

なんとなくガツガツしてなくて良い感じだと思いました


早速 本屋で公募ガイドを買ってきて ぺージを巡っていると 地元の文学賞が目にとまりました


下野文学賞 大賞賞金 20万


まぁ 20万ならと 早速 応募したのです



続く………

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