電話にて、藤隊員の証言2
おい、何か見つかったか?
……意図的に隠されてるんだろうからそう簡単には見つからないことは分かっている。
だが無いと証明出来ない限り、先輩がそこにいるかもしれないという可能性が捨てきれない。
その話は昨日しただろう。
……何を迷っているんだ。
結局またその問題にぶち当たる可能性が高いんだぞ。
……おいお前。
誰に何を言われた?
お前が言ったんじゃないか、隠し部屋があるかもしれないと。
……お前なりに一応全ての場所を探しはしたんだろう。
帰ってもまだ先輩が戻ってないなら俺が探してもいい。
……俺か?
俺は先輩の祖父母の墓参りをしてきた。
いささか寂しすぎる気もしたが、緑が多く美しい場所だった。
写真も撮ってきたんだ。
これを見たら先輩もきっと安心すると思って。
……今?
日本に帰るところだが。
……は?
アイスランドに行けだと?
お前は何を言ってるんだ。
……いや行かないだろ流石に。
……まぁ確かにパスポートは見つからなかったがな……。
だが探すと言ったって何処を探させるつもりだ?
まさか観光でもさせる気か?
……ちょっと待て。
いや、なるほど一理はある。
先輩が行く時に俺が色々と案内出来るのも後々強みになるかもしれん。
……だが一点、頼みたいことがある。
入国管理局に月白先輩の渡航履歴を開示請求しろ。
……ああ、何だかそうしなきゃいけない気がするんだ。
……第三者じゃ無理なことは分かっている。
だが何とか出来るはずだ。
方法は敢えて、敢えてここでは言わないがお前がやれ。
そのくらい出来るだろ。
……それこそ今更だな。
お前がそんなことを気にするタマには見えなかったんだが。
……だがまさかアイスランドに行くことになるとは。
どうせなら先輩と一緒に行きたかった……。
……あの時、どっちが良いか聞いといて、結局どっちも行かせる気だったのか?
全く、喰えないヤツだよ。
……は?
俺の渡航履歴?
……お前それ、本気で言ってるのか?
……ああ、そうか。
わかったよ。
お前が俺を信用してなかったってことがな。
お望みなら、帰ったらいくらでも見せてやるよ。




