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情報管理部部長室にて、東雲部長の証言

では話を聞かせて貰おうか。



……決まっているじゃないか。

報告だよ。

進捗状況を報告したまえ。



……ほら、なんかこう。

あるだろう。

悩みとか。

山吹ちゃんのこととか。



……んもー、新橋じゃなきゃダメ?

僕でもいいでしょ、同じ部長なんだよ?



……新橋の行き先は知らないよ。

多分会議なんじゃない?



……僕は会議の日程も場所も知らないから行くことは出来ないんだ。

そういう連絡は受けないようにしている。

電話も出ない。

たまに鳩羽が代わりに受けて僕を行かせようとするけど、そういう報告を受けると何故だかとても眠くなる体質のようでいつも全部を聞くことが出来ないんだ。

だから行きたくても行けないんだよね。



……そんなことより君の話だよ。

なんか隠し部屋を探してるんだって?



……僕に隠し事をしようとしたって無駄だよ?

もっとも君も隠す気がないからこうやってあちこちで話して噂になってるんだろうけど。

ねぇ君。

無いことを証明するって大変だよ?

きっとどこまでやっても確証なんか得られない。

しかも隠し部屋を見つけたところでどうなるの?

そこに月白ちゃんはいるの?

居るって確証があるの?

居なかったらどうする?

何も無かったらどうする?

また振り出し?

どうして月白ちゃん自体を探さないんだい?

もう七日だよ。

そんな悠長なことをしてる暇がある?



……そうだね。

彼女は全く手掛かりを残さなかった。

まるで探してほしくないみたいにね。

彼女が逃げたんじゃないってどうして言える?

それほど君は彼女のことを分かってるの?

会ったこともない君が分かるの?



……皆それぞれの意思を持って動いているんだよ。

聞けば誰もが真実を答えると思ってる?

僕から見た彼女はとっても生きづらそうだった。

苦しんでいた。

それに、彼女自体は嘘がつけない率直な人だった。

納得するまで引かないし、物言いはキツイしね。

周りとの軋轢が無かったとは言い難い。

それに、いくら仕事が出来ると言っても替えが効かない訳でもない。

現に、彼女が抜けた穴はもう既に埋まってきている。

皆がそれなりに心配してるけど、生活できないほどじゃない。

それは彼女の生き方の証左であり、苦しんだ所以とも言えるね。



……はっはっは!

確かに皆、僕に比べたら信用が出来そうだ!

そうだよ。

君は僕の言うことなんか気にしなくていい。

僕は誰かに何かを強要することなんてしない。

僕はただ君に聞いてるだけなんだ。

君が本当にやりたいことは何ってね。



……じゃあ探しておいで。

余計な雑音に惑わされずに。


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