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第18話

夜が明け、ふたりはまた監獄塔を目指し野を駆け川を越え、ついに目的地に辿り着く。


無論、これで終わりではない。今までの旅は前哨戦に過ぎず、これから本当の戦いが幕を明けるということは言うまでもなかった。


勇者一行はまず、監獄塔の周囲の地形や構造について情報を集めることから始めた。


自分達は確かにその辺りの騎士とは一線を画する武力を携えているが、力押しのみでは今まで剣を交えてきた彷徨う屍達の仲間入りすることになるとは理解していた。


襲撃を仕掛ける前に、勇者の少年は集めた情報をもとに、これまで旅を伴にした赤髪の少女騎士に作戦を提案した。その概要を耳にした少女騎士も同意し、決行された。


赤髪の騎士は監獄塔に向け炎の矢による爆撃を浴びせた。塔の外側はみるみる火の手が上がり石造りの城塞を焼いていった。


赤髪の騎士は出来る限り派手に、そして絶え間無く赤々とした炎の矢を霰のように監獄塔に降り注ぐ。そしてそれ自体が自分への注目を集めるための布石でもあった。


監獄塔のほぼ全域に生じた混乱に乗じ、煌々と輝く炎風にまぎれ揚々と監獄塔に一人乗り込む勇者がひとり。


リビングデッド達は自分達が最も嫌う、むせ返るほどの熱気に、辺り一帯に揺らめく陽炎とともに彷徨えていた。


勇者の少年は邪魔な屍どもを片手間に抹殺しつつ、それらを操る罪深き悪魔を血眼になって探す。


どれほど監獄内を駆け抜けたは男の子にもわからなかった。だが行手を阻む敵を手当たり次第に切り捨てていく内に、とうとうそれらしき場所に行き着くのだった。

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