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12話


スノウが生きを吹き返すと後は早かった。

王子をお兄さんを集めて話の場が設けられた。


「王女を倒しましょう」


一瞬みんなが黙った。誰もがしようとしていたことだが、スノウから言われると思わなかったのだ。

「……いいのか? おまえの義母だろう」

「このままじゃ、駄目。支配された国では駄目なの。私達は対等に生きなきゃ、そうでしょ? 」

「そうですね。私も賛成です。スノウの国ですから、スノウに返すべきです」

目的は一緒だが、気持ちの面ではすれ違いが見えるが、そんなものかも知れない。

エルフに人間の気持ちが分からないように人間にも分からないから。

「じゃあ、どうするの? 相手は魔女なんでしょう? 」

「それならばこの剣とライリーの斧がある。倒すことは可能でしょう」

「……普通の剣と斧に見えるけれど」

「白き魔女によって魔力の宿ったものです。これがあれば難しくないかと」

「本当!?!? なら、後はどうやって女王に近づくかよね」

「そうですね………」

女王はスノウが死んだと思っているから、今軍は動いていない。ただ、お城の警備を潜り抜けて、女王のいるところまで行くのは無謀だ。人数だって足りない。

お兄さんが城に入れたのだって、たまたまだという。

「……人数がどうしても足りない。私達エルフが集まっても数千が動かせるかどうか。妖精はそもそも戦闘向きではない。ドワーフは各地にいて数を集めている時間もない」

「戦争を起こすにも足りないな」

「戦争は駄目よ。犠牲は、女王だけで十分よ」

話し合いはなかなか決まらない。エルフは協力的でもドワーフは数人ならまだしも数は集められない。人間だってほとんどが支配下にあるのだ。難しいと言いたいのだろう。

「ねえ、こうしない? みんなに手伝ってもらうの」

「そんなのどうやって……」

「村のみんなにお城の入り口に集まってもらえばいいんだよ。みんな税で苦しめられてるし、反乱を起こそうとかなんとか言って。その間に裏に回って城の中に入ればいいし」

「……そうですね、ここから城に向かう途中に村はいくつもある。全員が動いてくれるならば……。他に手はないわけではないでしょうが、時間が惜しい」

「やりましょう! 」

城の中はスノウが案内してくれるというので、暴動を誰が先導してくれるか、だが。

「俺がやる。スノウに目をいかなくさせて、隙を見て俺も城に入れば問題ないだろう」

「なら、それで行きましょう。では……」

多分スノウの存在はいずれバレる。ここがエルフの聖域だから見つかっていないだけで、ここを出れば女王は簡単に見つける。


「……本当にやるの? 」

「なんだ? 俺だと不安だってか? 」

そうじゃない。

「大丈夫だ。死なないさ」

笑みになっていない顔で言われても説得力はない。



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