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ふと頭をよぎる、そんな何か【詩集】

こうかい

作者: 春風 優華

後悔の数を数えてみたら

あっという間に右手は埋まった

仕方ないから左手出して

一つ二つと指を折る

すぐに立つ指はなくなった


だから足の指も使ってみた

だけどまだまだ足りなくて

家にある人形全て引っ張り出して

人形の手足も借りたけど

間もなく人形もそこを尽きる


仕方なく文具屋で手の模型を

とにかくたくさん買ってみた

丁寧にその指を曲げていくけど

ふと周りみると全部のそれが

グーの形で僕を囲んだ


どうしようもなくその場に佇み

人形模型を見下ろした

部屋の中はそれらで溢れ

もう寝るところもなかったから

どうしようもなく倒れこんだ


後悔なんてそんなもの

何年も生きてれば山ほどある

あの日あの時あの瞬間

ああしていればと何回も

思ってまた人は成長する


後悔のない人生なんて

羨ましくなんかなかった

そんなの人生じゃなかった

間違えるから人なんで

失敗するから人生なんだ


後悔は確かに先には立たない

しかし後悔しなかった先よりも

後悔した先の方が

何か違って見えるかもしれない

新たな夢ができるかもしれない


人はそうして後悔を繰り返し

一歩一歩進んでいく

たまに後ろを振り返り

たまに戻ってしまうけれど

少しまた少し歩んでいく


そうやって大人になっていく

だから部屋中の後悔も

全てがすべて糧なんだ

いまの自分がいる訳は

この部屋中の後悔のおかげ


いまの自分が嫌ならば

また後悔を積み上げよう

もっと部屋を埋めつくそう

何度も何度も悔やみ悔やまれ

そうしてまた変わって行こう


いまの自分を後悔にして

先の自分は変わろうじゃないか

終わったことは終わったこと

取り返しなんかつかないんだから

だからまた先へ進んで行こう

ここまでお読みいただきまことにありがとうございます。今回もまたちょっとした詩を投稿させていただきました。

なんでもないような時、ふと、頭に流れるんです。それは歌でもなく曲でもない、文字が。

私が詩を書く時はいつもそんな時。流れた言葉をまとめてつけたして文字にする。また、歌詞はべつものだけれども。

と、少しだけ自分ごとをお話ししてしまいました。


後悔って、あまりしたくない。けどしてしまうのが、後悔。私も後悔は嫌い、だけど後悔したから変わったこともある。皆様はそうは思いませんか。


ではまた、お読みいただき誠にありがとうございました。


2012年 8月 12日

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― 新着の感想 ―
[良い点] 分りやすい単純な内容ですが、常に果敢に前向きに生きようとしている気持ちが溢れていていいです。 [一言] 優華さんらしさが端的に表現された作品と受け止めています。
[一言] はっきり言って俺好みです!
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